百五十話邪神にエサやり
『びゅーーーん』
気のせいはゆうたがとんでったお城にやってきた
崩れているところがあるのですぐにゆうたを発見することができた
『ゆうたさん!?』
ゆうたは失神している、なので
「ぺちぺちぺちぺち」
気のせいはゆうたのほっぺたに往復ビンタをして起こす
「うー、ん?ばたんっ」
しかしゆうたはまた失神してしまった
とにかくこの汚いおっさんをどかしてからだ
『うーん!びくともしませんね』
おっさんの重さだけでなく瓦礫も上に乗っているので気のせいのパワーではおっさんを動かせない
『あまり使いたくなかったですが【精霊砲】どかんっ』
気のせいは女神にこっそりもらったスキルで上に積み重なった瓦礫を破壊した
『うんしょ、ふーどけられました、ぺちぺち、ゆうたさん起きてください』
「うー、ん?気のせい?」
『はい、気のせいです』
「あれ?おっさんは?」
『どけました、ほら』
「ありがとう助かった」
『ではゆうたさん、邪神の元へレッツゴーです』
「ちょっと待って、カチャン」
これでよし
一方ゆうたを追いかけることを諦めた人たち
メカ、ユニ、魔王えりちゃんは邪神に攻撃していた
「【機械武装】」
「【ユニゾン】─【機械武装】」
メカさんの機械武装、前はモードチェンジできた
しかしモードチェンジできないようになってしまった
これはサイレントナーフではなくバグだ
スキルと魔法を混ぜたときにその情報が消えてしまったようだ
即女神報告案件だ、しかしゆうたがいないのでできない
「「とりゃー」」
メカとユニのコンビネーション完璧な攻撃も邪神には全く効いていないようだ
「くそっなんだこの牛は、硬すぎだろ」
「牛じゃなくて邪神っす、見た目は牛っすけど」
「次は私の出番やな【魔炎】」
そんなのが邪神に効くわけがない
「牛のくせに焼いてもステーキにならへん」
牛をそのまま焼いてもステーキにはならないぞ
そして邪神教団のメンバーたちはいつの間にか逃亡していた
「焼けないんやったらこうや【深淵大穴】」
いつものやつをやるが邪神には効果がない
「なんで!?」
『それは防御が高いからです』
「ごめん、遅れた」
ゆうたと気のせいが戻ってきた
「それでメカさんどうします?」
「こいつには攻撃が全く効かないんだ」
「せやで魔法も効かへんねん」
メカさんの攻撃とえりちゃんの魔法が効かないとなると打つ手なしな気がする
まあ邪神が全然攻撃してこないのはチャンスなんやけどな
そのとき女神から連絡が
>今までの攻撃でダメージが全く入らないのは想定外です、お腹の中から攻撃すればちょっとは効くはずです
「なんか女神がお腹ん中から攻撃しろやってさ」
「あれのお腹ん中に入んの?私は嫌やで」
『そういうことじゃないですよ、毒ですよ、毒を放り込めばいいんですよ』
「そうか、それなら毒草が効くんじゃないか?」
確かに邪神草食ってるしな
「そうっすね、手配してくるっす」
「頼む」
ユニさんは毒草を取りに行った
『それよりゆうたさん毒草持ってませんでしたか?』
「捨てた記憶と売った記憶はあるけど......ないな呪われた薬草しかないわ」
『ゆうたさん、それで行きましょう』
「呪われた薬草ってあの?」
えりちゃんと俺には嫌な思い出のある草だ
こないだあっちの世界のあいつらが食ってたがまだまだ大量に残っている、他に使い道なかったし
「とりあえずあげてみよう」
邪神の上から呪われた薬草を降らせる
『ゆうたさん、口元に落とさないと食べないですよ』
「いやー邪神砲怖いやん、さすがに避けられへんし」
『まあ食べてるみたいなので大丈夫ですね』
「それでこれの効果って明日に出るんよな、それまでどうすんの?」
『知りません』
「メカさん、エサやってきました」
「ご苦労さん」
「それで効果が出るのは明日なんですけどそれまでどうします?放置ってわけにもいきませんよね」
「大丈夫だ、頼もしい地上軍がやってきた」
「確かにそれは頼もしいですね」
残りの仲間たちがやってきた
勇者、滝汗、波、死神、しのぶ、砲台ちゃん、王国騎士の方々、冒険者の方々、獣人の方々までいる
そしてフレアさん!?
「なんでフレアさんが?」
「パ、校長が四国会議に出るのでついてきたんです、まさか魔王様に会えるとは良いこともあるもんですね」
「というか戦えるんですか?」
「任せてください、こう見えて強いんです」
いや、そういう意味じゃないんですよねー
「じゃあお願いします」
「はい、魔王様のために頑張ります」
いやいや俺のためにじゃないんだが
「獣王様も参戦なさるのですか」
え?獣王?
「あれが邪神か、腕がなるぜい」
いやいや腕はならなくていい、邪神を倒してほしい
というかかーちゃんは?
「とーちゃん、かーちゃんは?」
「戦えへんから置いてきた」
まあそうか
「それじゃあゆうた行くぞ」
「うっし行きますか」
「牛だけに?」
とーちゃん今はぼけなくていい
というか邪神が動き出した
「ジャッシーーーン!!」
え?邪神砲!?まずい、地上軍の方向やん
俺はオートヘイトを起動し空へとんだ
「ヒューーーーーーン」
邪神砲は雲を突き破った
もしかして地上軍って逆効果!?