百三十三話迷いの森の屋敷の子
俺は数日間迷い森の中をぐーるぐるしていたところ
でっかい屋敷を発見した
怪しいので覗こうとしたが屋敷の全ての窓にカーテンがかかっていて覗くことができなかった
だが人が住んでないことがわかったので潜入してみることにした
もしかしたら隠しステージかもしれないしな
でもこんなん作ったっけ?
もしかして女神が一人で作ったとこかな?
まあいいか
俺は正面の大扉を開けた
「...」
「...」
俺は逃げた、普通に人いたじゃねーか
俺は森の中を真っ直ぐに走った
「はーはー、ここは...」
目の前にはさっきの屋敷だ
どうやらぐるんぐるんしていたようだ
俺は逃げた、森の中を今度こそ真っ直ぐに走った
「ひあーひあー、嘘やろ...」
目の前にはあの屋敷が...
俺は逃げた、今度は真っ直ぐではなくランダムに走った
「げほっ、げほっ、なんこれ...」
目の前には屋敷が...もしかして魔法?
「というか出られへん?」
「せいかーい、きっもーいおにーさん」
「うわっ、クソガキちゃん?って」
急に角のクソガキちゃんが現れた、いや違う
「お前はクソガキちゃんじゃない」
俺がクソガキちゃんを見間違うはずがない
だって俺が作ったんだから
クソガキちゃんにこんな角生えてない
「せいかーい、よくわかったねー」
「そりゃな、それでこっから出られんのやが」
「それよりおにーさんよくここにはいれたねー、きゅーこんしてこないからあんごうしらないよねー」
「?」
なにいってんだこいつ
「うーん、おにーさんかえりたい?」
「帰るとこない」
「まあおにーさんしめーてはいされてるからそーだよねー」
「俺んこと知ってんの?」
「いつもみてたよー、分身で」
「え...もしかしてクソガキちゃん?」
「せいかーい、ほんみょーはシオンだよー」
なにこの知らん設定、俺が作ったのに
女神に文句言お
>このシオンって子誰?
>おぬしが今後作るんじゃろがーーー!!
文面だけだがキレられた、というか俺が今後作んの?
「どーしたのー?」
「いや、なんでもない、それよりここどこ?」
「わたしのいえ」
「じゃあ魔王城どっち?」
「おしえなーい」
「そうか、知らんのか」
「なめないでほしーな、あっちだよー」
「知っとんのかい、じゃあな」
俺は魔王城へ向かって歩いた
「...」
「おかえりー」
「...」
「どーしたのー?」
「変な魔法使うな」
「つかってないよー、それよりききたいことがあるんだけどー」
「なんや?」
「おにーさんくっさーい」
「...」
まあ結構風呂入ってないしな
「おふろはいってって、おにーさん」
「え?」
お風呂に入れてもらった、浴槽が広かった
「はーい、あーん」
「あーん」
おいしい食事も食べた、こいつ料理うまいんか
「おやすみー」
寝床ももらえた、しかもふかふかベッドだ
「お前、なにが目的や?」
「わたしはシオンだよー」
「シオン、なにが目的なんや?」
「わかっちゃったー?まあさすがにわかるよねー」
「それでなんなんや?」
「わたし、ここにとじこめられてるの」
「そうなん?」
こいつが出られんようにやってんのやと思ってた
「これみてー」
指輪やな
「わたしけっこんしてるよ」
「ああ、そうなん」
「うそ、これでかんしされてるの」
「え?」
なにに?ちょっと待ってどんな設定?俺知らんで
「ちょっとついてきてー」
屋敷の地下に連れてこられた、こんなとこあるんやな
「この動いてるやつなに?」
なんかグロくて気持ち悪い
「これはわたしのしんぞうだよ、これをこわすとここからでられるよー」
「へー、ドロップキッーー「まって」」
「ガンっ」
途中で止められた
「痛いって」
「きいてた?これわたしのしんぞう」
「ちゃんと聞いてるで、でもこれ絶対シオンの心臓ちゃうで」
「どーして?」
「俺がこんなことするわけないやろ」
「ちがうよボッタクーリがしたんだよ」
うわ~女神のネーミングっぽい、なら大丈夫やな
「大丈夫や、任しとけドロップキッーーーク」
「ぶよーーーん、どてーーーん!」
大きくなるタイミングにドロップキックしてしまったので弾きとばされた
「だいじょーぶ?」
「まあな」
こうなったら無理やり壊してやる
俺はハンマーを取り出した
「【破砕】ーーー!!」
「ぶちょーーーーーーん、ピチャピチャ」
心臓は砕け散った
「あれ?わたしいきてる」
「言うたやろ、大丈夫やって」
「うん、ありがとーおにーさん」
「まあ俺も出れへんかったからな」
「でももうすぐボッタクーリがきちゃう」
「ほんなら逃げるぞ」
「おんぶしてー」
「え...」
「わたしまほーうつから、やくわりだいじだよー」
「ああ、そういうことか、わかった」
そして俺はシオンをおんぶして屋敷を離れた
それとこの子を作ることを決めた
なにっ?儂の嫁が逃げ出しただと!?
指輪で現在位置を確認する
許せない、絶対に捕まえてやる!!
男は長い顎を震わせた