百二十九話魚なんていらない
釣れない...
魚しか釣れない!!
釣具屋で釣竿を購入し近くの池で釣りをしている
「かかった!!」
『がんばれー』
「うおーーー」
俺は魚を釣り上げた
「リリース」
魚なんていらないからね
なんでエサなしで魚が釣れてしまうんだ
そんな俺が欲しいのはわかめだ、そうわかめだ
そのわかめを長々と物々交換してシェータルクローという武器にするつもりだ
シェータルクローはシェータルシリーズの武器で手に装着する武器なのだ
そしてその魅力はこの最初の街でゲットできることだ、もちろん基本性能もいい
え?この武器のロマン部分?もちろんありますよ
ダメージを受けながら相手にこの武器でダメージを与えると威力が千倍になる効果とノックバック効果もついてます、強そうでしょ
『ノックバックのせいでその効果が発動しないのですよね』
「いえす」
まあ壁際に追い込んで戦えば効果発動するし
それでラスボスワンパンできる設定にしてあるしな、今回もその予定だ
あっネタバレしちゃった
『あと近接武器なのにノックバックいりませんよね』
「まあいえす」
せっかく近づいて攻撃したのに相手が吹き飛んじゃうんだよ、だからPVPでは使われなかった
だがこの武器はPVP用じゃない
対モンスター用なのだこのノックバックを使ってヒットアンド退避しやすくならないか?ってこと
『それを言うならヒットアンドアウェイです』
それや
そしてそんな最強武器?を手に入れるために
池でわかめを釣るんだ
池やけどゲームだと釣れたんだよな、wakameが
『ゆうたさん、全然釣れないです』
「そらそうやろ、それ物干し竿や」
『ほんとだ』
「いやいやそれはない」
俺も暇なので気のせいの暇潰しにつきあってやっている
『あっ、かかった』
「え?」
物干し竿やのに
『釣れました、これは...こんぶです』
「そっちじゃない」
わかめじゃなくてこんぶだった
まあよくあることよ
『あっ!!』
「どうした?気のせい?」
『潜ってとれませんか?』
「いってら」
『ぶくぶくぶくぶくぶく』
水の中でしゃべらなくていい
さらに気のせいは潜っていく
そして
『ぷはぁ、とれました』
うん、とれたね
「わかめじゃなくて宝箱やけど」
『開けてください』
「はいはいオープンオープン」
中にはただの鎖鎌が
「いらねえ」
再び釣りを始めた
池の中には宝箱しかなかったようだ
釣竿の先には異空間
う~んロマンだねー
『かかりました、大物です!!手伝ってください!!』
大きくなった姿の気のせいが頑張って竿を引いている
『ぐぐぐぐぐ、ゆうたさん手伝って!!』
「がんばれー」
俺は魚に引っ張られ池に落ちる気のせいが見たいので絶対に手伝わない
『ゆうたさーーーん!!』
いつもは浮いている気のせいが地に足をつけて踏ん張っている
さて俺は釣りでもしよう
「かかった」
おっ、この感触は魚じゃない!!
「うおーーー!!」
俺は魚人を釣り上げた
「おっす、おら魚人だべ、おらを釣り上げたあな...」
「リリース」
「うぎゃーーー!!」
魚はいらない、俺が欲しいのはワカメだ
『ゆうたさーーーん!!』
気のせいはまだ魚と戦っているようだ
どうやら魚のほうが弱っているせいか気のせいが池に落ちなさそうだ
はやくわかめが欲しいので気のせいを解放しよう
「どりゃーーー!!」
気のせいを後ろから持ち上げた
なんかすごく重いので全力を出した
すると
水面からどんぶらこ、どんぶらこと沈没船が顔を出しました、そして空高くとんで地面に激突し粉々に
『なんですかあれ!?』
あの沈没船は釣竿クラッシュ用の沈没船だ
でも釣れちゃった
『ゆうたさん、わかめが』
沈没船にわかめがへばりついていたみたいだ
それはラッキー
だけど
「ケツどいて」
気のせいのでっかいケツが目の前に
『ゆうたさんすみません、どけますね』
「ぶにっ」
やめろケツを顔にすりすりすんな
そのあと気のせいを池にぶん投げた
『さっきの船はなんですか?』
「あれ釣竿壊す用の沈没船なんやけど、竿壊れへんかったな」
『釣竿壊す用!?』
しかもこの竿一番安物なんよな
もしかしてこの安物の竿最強説まあそれはないけど
でも釣竿やしな...まあアイテム倉庫にぶちこんどくか
それよりわかめは回収した
周りに散らばっていたゴミは放置した
すまん自然
エメラルドの街に戻った
確かこのへんに
いた、あのおばさんだ
周回したから顔覚えてる
このおばさんがわかめと太陽の欠片を交換してくれる人だ
「すいません、わかめいりますか?」
「え?わかめ?いらないよそんなの」
「え...」
さらばシェータルクロー
さようならラスボスワンパン武器
じゃなくてなんでやねん
ゲームやったらわかめ欲しいな言うてたやないかい
『おばさん、なにか欲しいものはありませんか?』
「私がほしいのは労働者だよ、君たち働いてくれるのかい?」
「嫌”です!!」
「そうかい、お代は太陽の欠片だったのにね」
『では私が働きます!』
「一人なら錆びた砂だよ」
『ゆうたさん、シェータルクローのために働きませんか?』
「絶対に嫌”です!!」
『ゆうたさ~ん』
ゆうたはシェータルクローを諦めた
だって
労働は嫌だぁーーー!!
やっぱり労働は嫌だ