不動産屋に温泉が出る場だと騙された俺。どうにかして買った場を温泉施設と偽り利用できるよう改造し、そして――。
なろうラジオ大賞用小説第六弾!
「騙された!」
俺の名はリン。
元会社員の男。
そんな俺は、不動産屋に騙された。
俺はクソな会社を退職後、第二の人生をのんびり歩める場はないかと不動産屋に行った。
すると不動産屋は、温泉が出る場があるから、温泉宿でもやってみてはどうか、今はまだ誰も手を付けてないお得な場だと言ったので俺は即買い。
すると不動産屋は俺をこの現場に案内し、すぐ「すみません。急用が」と言ってこの場から去ったのだが……この場にある水しょっぱ! 塩水か!?
くっそ。
温泉が出る場の事を友人や元同僚に言っちゃったぞ。
でもってその内の女性数人からは「私、女将やっちゃおっかなー」なんて言われちゃったぞ!?
集客とかうまくいけば勝ち組なのに。
でもって女将となった奴と男女の関係に……なんて事もあったかもしれんのに! お得という言葉に騙され……逃げられた!
いやそれ以前に騙された事を知り合いに知られるワケにはいかん、ハズい!
こうなったら何が何でもこの場を温泉だと誤魔化さねば!
そして俺による大改造が始まった。
まずは現地にいる小型生物を殺すべく毒を撒く。
お客さんから苦情が来るといかんから清潔面や安全面は重視せねば。
でもってその毒によって死んだ生物をまとめてポイ!
現地の環境は……火山とかはともかく植物は邪魔だな。
草枯らし撒いて枯らしてその場を舗装!
いやその前に地上や水中に撒いた毒を中和しないとな!
毒が原因で客が死ぬといけねぇ!
そして塩水をろ過し真水にして。
真水を地熱とか利用し温め……さらには温泉の素を入れて……よし、この景観であれば水着着用の温泉施設に見える!
それから数日後。
友人や元同僚に現場を見せる。
ある者は驚き。
ある者は俺にすり寄ってきた。
うひひ、大成功♪
さらに数日後。
俺は貯金を崩し温泉宿を建て。
さらに数日後、無事開店!
最初は少なかった客は徐々に増え始め……今では大人気の施設になったぜ!
う~ん勝ち組☆
だがそんな日々は唐突に終わった。
「動くな! お前を宇宙温泉法違反、外星生物の大量虐殺罪及び外星環境破壊罪で逮捕する!」
「え、どゆ事!?」
その後、俺は宇宙警察に逮捕された。
そしてその時教えられたが、どうやら俺は地面師ならぬ星師に騙され地球という干渉禁止な惑星を買ってしまったそうな。
というか俺達とは違う姿だったから分からんかったがあの二本足の小型生物……ヒトだったのか!?
そして俺は、刑務所送りに。
後にそこで星師と再会するが、それは別のお話。
主人公のリンの種族は魔導巨兵ファ○ードのうん十倍はデカい巨人です。
なので彼の種族から見た地球は……小型生物は…………あとはお察しです。