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君のその心意気に免じて、私が君と付き合ってあげる!

作者: 七瀬







“君のその心意気に免じて、私が君と付き合ってあげる!”




初めて飲み会で出会った女性ひとに僕は酔っぱらって

今好きな女の子の話を熱く語ってしまった結果、、、。

何故か? その女性ひとが僕にこう言った!

“君のその心意気に免じて、私が君と付き合ってあげる!”




【えぇ!? なんで?】僕は思わず、心の中で叫んでしまった!




僕は一言も、この女性と付き合いたいと言ってはいない!

好きでもないこの女性と何故僕が付き合わなくてはいけないのか?

酔っているとはいえ、僕はこの女性に何も言えず家に帰る。

僕は僕の好きな女の子と付き合いたいんだ!

この女性ひとじゃない!






【プルン パルン ペロン ピロン】



『今日はから君は私の彼氏だからね!』

『・・・そ、その事なんだけど? なんでそうなったの?』

『君の心意気が私は好きになったからよ。』

『僕は本気で好きな女の子が居るんだよ!』

『先に、私と付き合ってからでも遅くないでしょ!』

『・・・ど、どういう事?』

『“だって君、童貞でしょ!”』

『な、何を、はっきりとそんな事を、、、。』

『女の子と付き合った事もないみたいだし! 経験積むのも一つよ!』

『・・・うーん?』

『私だって! 君がその女の子と上手くいってほしいと思ってるのよ。』

『“ひょっとして? 僕に協力してくれてるの?”』

『今頃、気づいたの?』

『なんだよ、そういう事かってなると思う?』

『ならないの?』

『なんか罪悪感もあるんだよ。』

『その好きな子に?』

『・・・ううん、』

『でもさ、もっと今よりステキな君にできる自信が私にはあるのよ!』

『・・・・・・』






・・・結局、僕はこの女性の言いなりになった。

最後の彼女の言葉に僕は戸惑ってしまったんだ!

“今よりステキな君にできる自信が私にはあるのよ!”




確かに、今の僕では僕の好きな女の子を振り向かせる事もできないだろう。

なんの魅力もない僕を彼女が好きになってくれるはずがない!

もっとパワーアップしなければ、彼女が僕を好きになる事はないんだ!




・・・だったら? この女性に身を任せるしかない!

そう思った僕はこの女性と付き合う決心を固める!




『君は私に興味がないのね?』

『えぇ!?』

『私にもっと質問していいのよ。』

『・・・質問?』

『君の好きな女の子にはいろいろ聞くでしょ?』

『・・・うん、たぶん、聞くと思う。』

『“それは君がその女の子に興味があるからよ。”』

『・・・そ、そっか。』

『私に興味がなくても、私の好きなモノや好きな場所、好きな事を、

聞いてくれていいのよ!』

『じゃあ、今好きなモノとかある?』

『“君がスキかな。”』

『何、その答え?』

『だってホントだもん!』

『・・・と、取り合えず、僕のおススメの場所に行く?』

『うん!』

『少し遠いよ、歩いて1時間ぐらいかかるところ。』

『歩くの?』

『歩こう!』

『・・・今日は、オシャレしてヒールを履いてきたんだけどな。』

『その靴で歩ける?』

『無理よ。』

『よし! じゃあー今日はバスで行こう!』

『良かった、それならいいかな。』

『バス停は、ここから10分のところだよ。』

『・・・やっぱり歩くのね。』

『少しだから、我慢しろよ!』

『・・・わ、分かったわよ、』







僕は僕の一番好きな場所に、この女性を連れて行った。

彼女はその場所に着くと? 感動して泣いてしまった!

僕は想像もしてなかったから、少し動揺もしながらも凄く嬉しかった!

僕の好きな場所に感動するこの女性が、物凄く僕はステキに見えたんだ。

彼女の涙は、ダイヤモンドのようにキラキラ輝いていた。

僕は少しづつこの女性を好きになり始めている事にまだ気づいていなかった。




『次は、君が一番好きな食べ物を食べに行こう!』

『僕の好きな食べ物は、○○店の味噌ラーメン。』

『じゃあー食べに行こうか。』

『今日は車をレンタカーしたから、駐車場まで歩いて行くよ。』

『“私の為に車をレンタカーしてくれたの?”』

『今日はヒールは履いてないよね。』

『あれ以来、スニーカーを履くようにしてるわ。』

『それでいい、僕は歩くのが本当は好きだからね。』

『じゃあー今度は、二人でウォーキングしようか。』

『うん、それいいね!』

『少しは私も体力つけなきゃ!』

『僕の為にそこまでしてくれるんだ。』

『前にも言ったでしょ、私は君が好きだからそこまでできるのよ。』

『僕もキミの為に、やれる事は何でもするよ。』

『君はいいのよ、君の好きな女の子の為にしてあげなさい!』

『・・・ううん、』

『じゃあーれっつごー!』

『うん!』







僕はこの女性と一緒に居る時は、僕の好きだった女の子の事は忘れている

事に気づかされる。

この女性が僕の好きな女の子の話をして、“はじめて忘れてたと気づくんだ!”

僕はもう既に、この女性が好きなんだと思う!

でも? 今更、この女性に僕の気持ちを言う事が照れくさくて......。

“一体!? どうしたらいいんだろう?”




『今、何考えてたの?』

『“君の事を考えてた。”』

『えぇ!?』

『・・・もう、僕はキミを好きになったみたいなんだ!』

『君の好きな女の子はどうするのよ!』

『彼女の事はもういいんだ、“今僕が好きなのはキミだから!”』

『・・・じゃあ、このまま継続で付き合ってみる?』

『うん! そうしよう。』

『うん。』




最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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