第四章 最終話 余韻
日が暮れる頃に次の宿場町に到着したエラン達はそのまま宿を探すと食事付きの宿を見つける事が出来たので,そのまま宿を決めて部屋にそれぞれの荷物を置くと食堂へと集まった。そこで食事をしながらいつものように賑やかになるエラン達,だが少しだけ元気が無いようにイブレは感じたのは自分とエラン達がユウリエの事を気に掛けている事を示していると分かったからだ。それでもいつも通りに振る舞うイブレ,ここで気落ちしていても何も変わらない事は良く分かっているからこそ,エラン達もイブレも普通に振る舞う事にしているのだ。
賑やかな食事が終わるとそれぞれの部屋に帰ったエラン達だったが,エランはすぐにお風呂に入る支度をするとハトリも同様に支度をする。エラン達が取った宿は大きな温泉が着いている宿で有り,エランがこの宿を決めたのもこれが決め手となったからだ。何にしても大きな温泉でゆっくりとしたいエランはハトリと共に温泉へと向かった。
かなりの大浴場の露天風呂でありながらも先客はおらずエランはイクスを抜いて傍に置き,身体を洗い終わった後はゆっくりと温泉へと浸かる。イクスを右手に持ちながら温泉を満喫するエランとハトリ,温泉で心が解けたのかハトリはユウリエの事を話し出す。
「そう言えばユウリエ達はどうしているですよ」
「さあな」
「イクスは未だに不機嫌なのですよ」
「そいつは悪かったな」
「大丈夫,ユウリエ姉さん達もお風呂でのんびりしている時間」
「その言葉に根拠は有るのか?」
「ない」
「そんなところだと思ったですよ」
「けど」
「けど何だ?」
「久しぶりにユウリエ姉さん達に会えて良かった」
「思いっきり戦ってたのに良かったというですよ」
「うん,戦う事で理解する事も出来るから」
「ユウリエとの会話では全く理解が出来ないですよ」
「ってか,あいつら主が居るって言ってたな。あいつらの主って誰なんだ?」
「分からない,昔からユウリエ姉さんは私を残して剣の楽園を出る事が多かったから」
「その時に見つけたか知り合ったですよ?」
「たぶん,けど,それなら私にも話してほしかった」
「それすらねえって事は何か隠してるって事だよな」
「うん,だからスレデラーレを殺した事にも関係してくる」
「あのお爺さんは相当の変人だったですよ,何処かで大量の恨みを買っていてもおかしくはないですよ」
「ぎゃはははっ! そいつはちげーねぇ」
「イクスは笑いすぎですよ,一応は私達を作った親には変わりないのですよ」
「いいじゃねえか,それにあのジジイに親なんて認識が有ると有ると思ってたのか?」
「全く思っていないですよ,一般常識として言っただけですよ」
「そもそも相手が油断するからと私達をこの姿にした」
「余計なお世話ですよ,それにどうせなら私の姿もエラン達に寄せてほしかったですよ」
「今のお前じゃクソガキにしか見えねえからな」
「駄剣が何か吠えてるですよ」
「本当に遠吠えしてやろうか」
「イクス」
「あん」
「お湯に沈める」
「すみませんでしたっ!」
エランの宣言を聞いて思いっきり謝罪するイクスに対してハトリは勝ち誇ったような笑みを浮かべて優越感に浸る。そんなハトリにイクスは反論したい気持ちを抑える,ここで反論してもエランを更に不機嫌にするのが目に見えているからだ。だからイクスは素早く話題を切り替える事にする。
「にしても,あいつらの第一同感は強すぎるだろ」
「うん,後手後手に成った」
「エラン達も第一段階を解除する事が出来れば良かったのですよ」
「言う程簡単じゃねえんだよ」
「うん,簡単じゃない」
「それは分かっているですよ,第一段階の解除に完全解除と難しいのは分かっているですよ」
「第一段階の解除すら出来ないのに完全解除が出来るかってんだよ」
「そう言われてエランとイクスの問題なのですよ,こっちに文句を言うだけ無駄って事ですよ」
「けっ,テメーから言ってきた事じゃねえか」
「まあ,それは認めるですよ。それはそうとエランはユウリエ達が第一段階を解除する事が出来た事を知っていたのに何で戦ったのですよ」
「すっかり忘れてた」
「ってか,あれだな流れだ流れ」
「結構,致命的な失態に思えるですよ」
「うん,そこは反省」
「けど仕掛けて来たのはユウリエ達の方だろうが,こっちとしてはやるしかねえだろ」
「イクスは自重を覚えるべきですよ,それにしてもユウリエは剣の楽園で眠っていた名も無き姉妹達を重く捉えていた事に驚いたですよ」
「うん,それは私も驚いた」
「まさかあんなに怒るとはな」
「けど,エランの判断と決意が間違っていたとは思わないですよ。実際にこうして旅に出ても私は結構,楽しくやっているですよ」
「それなら良かった」
「まあ,俺様も楽しくやってるから間違いだとは言わねえけどよ,ユウリエにはいろいろな思いが有ったんだろうぜ」
「けどユウリエ達はそれに付いても何も言わなかったですよ,ユウリエ達にとっては剣の楽園は特別な場所だった事だけは確かですよ」
「そうか,俺様としては特にそんな風には感じなかったけどな」
「イクスのくせに否定してくるなんて生意気ですよ」
「おう,そんな事で良いなら幾らでも否定してやるぞ」
「まあ,そんなイクスは置いておいてエランはどう思っているですよ?」
「分からない」
「実直な回答をありがとうですよ」
「けどユウリエ達が何かしら答えてねえんだから,分かりたくても分からねえのも確かだろ」
「確かにその通りですよ,結局の所はユウリエ達の真意が聞けなかったですよ」
「けど今に成って思い返すと,ユウリエ姉さん達は冷静だった気がする」
「そうとは思えないですよ」
「ここは同意だな,なにしろあっちから戦いを仕掛けて来たんだからな。それに結構,怒っていた感じがしたぞ」
「感じだけで,実際は冷静だった。そんな所を戦いの合間に見た」
「全く分からないですよ」
「だな,俺様もそういう風には見えなかったぞ」
「……」
イクスとハトリからの反論が来て黙り込むエラン。だがエランは自分が感じた事が間違いだとは思えなかった。それぐらいユウリエ達には余裕が有った事を示しているのだろうが,それが冷静だからこそ出来たと思うだけで実際の所は分からないのが真実だ。だが分からないからこそ自分の感じた事を信じたい,そんな気持ちがエランの中に有った。だからイクスとハトリに否定されてもエランは自分の感じたモノを信じるだけだ。
同時期,違う場所でユウリエは大きな宿場町で宿を取り,部屋に付いている温泉の露天風呂にガンギを横に置いて入りながらお湯に浮かべた丸皿の上に乗っていた食べ物を小気味よい音を立てながら口にする。そんなユウリエが独り言のように口を開く。
「う~ん,やっぱり温泉に入りながら食べる天麩羅は最高ね」
「ユウリエ,一つ聞きたい事がある」
「あら,珍しいわねガンギからそんな事を言って来るなんて」
「腑に落ちないだけだ,ユウリエは特に怒ってはいないのに何故怒っている芝居などをした」
「そんなの決まってるでしょ,エラン達と戦う為よ」
「どうして?」
「エラン達は剣の楽園を出てスレデラーズを集める旅をしている。なら成長しているのを確かめたかったのよ。けど少しだけ怒っているのは確かよ」
「それは何に対してだ」
「剣の楽園を壊した事によ。私達が何でスレデラーズを集めているのかは言わなくても分かるでしょ,だからそこの部分だけは怒っているわね」
「そうか,なら今度の事にも支障が出そうだがどうする?」
「特に問題は無いわね。戦ってよく分かったわ,やっぱりスレデラーレは間違っていたという事にね」
「だが,まだ第一段階にまでは至っていないようだが」
「今はまだね,それにエランが白銀妖精と呼ばれているのなら,こちらとしても都合が良いと思わない」
「確かに,これでイクス達の居場所が分かり易くなる」
「異名でも名は名だからね,それが広まって浸透しているのならこちらとしても都合が良いと思わない?」
「思わないな」
「ふふふっ,ガンギはそういう所は変わらないわよね。私が言いたいのはエラン達にちょっかいが掛けやすいって事よ」
「わざわざこちらから仕掛けるのか?」
「時と場合によってはね,その方が都合が良いでしょ」
「……そういう事か」
「そう,だからこれから楽しくなると思わない?」
「思わないな」
「ふふふっ,相変わらずそういう所は頑固ね。けど私としては楽しみよ,エラン達が成長してくれる事に」
「それが主の意向に繋がるという訳か」
「そういう事よ,所詮私達は主と決めた人物の為に動くだけに過ぎないって事よ」
「理解した」
「そう,なら良かった」
ユウリエは再び箸を動かして天麩羅を掴むと少しだけタレに漬けて口に運ぶと,小気味よい音を立てながらしっかりと味わう。程良く砕ける衣を噛みながら具材の味もたっぷりと楽しむユウリエ,その心底を未だに見せないままに今は唯々のんびりとした時間を過ごすのだった。
お風呂から先に上がったハトリは一人で小説を読んでいると,やっとエランが戻って来たので冷たい紅茶を煎れてくれたらエランは礼を言ってからイクスを部屋の隅に立て掛けると角卓に付きハトリが煎れてくれた紅茶を堪能する。それから角卓の上に置いてあった甘味,パンプキンブラウニーを一つだけ手に取ると口へと運び,立ち上がると部屋の隅に行って外が見える窓を開けて空を眺めると下弦の月が目に入る。
ユウリエの事が頭から離れないエランは夜空を見詰めながら昔の事を含めて今までの事を整理するかのように考える。
昔からユウリエは優秀だった。それは作り出された年月の差によるモノだとしてもエランがユウリエに勝った事はない,それどころかユウリエからいろいろと教えてくれたからこそ今の自分が有ると思っている程だ。それぐらいユウリエは優秀な教師でもあった。だからエランもユウリエの事を姉さんと慕っており,それはハトリも同じだろう。だからこそ余計に自分達を捨てるように旅だったユウリエ達が信じられないのだ。
ユウリエ達が居なくなってからエランはイブレに言われて散々考えた,そして出した結論が自分達も旅に出る事だ。その理由は二つ,一つはユウリエ達を追う事,そしてもう一つは三十本のスレデラーズを集める事。そもそもイクスこと,イクスエスという剣は三十本の剣を喰らって初めて完成する剣だ。喰らう事でエラン達はユウリエ達とは違った最強の剣に成るようにスレデラーレは作った。だからエラン達はスレデラーズを集める旅を始めた。だがユウリエ達もスレデラーズを集めているとは思っていなかったが腑に落ちない事も確かだ。
ユウリエは去り際にエラン達にバーストブレイドというスレデラーズを渡した。もしユウリエ達もスレデラーズを集めているのならエラン達にスレデラーズを渡す理由が無い,それなのに全く気にする事もなくユウリエはエランにスレデラーズを渡してきた。その理由も心底も未だに分からないが,ユウリエ達の主がスレデラーズを集めているのならエラン達に渡す理由は無いはずなのに,いともあっさりと渡してきたのだからユウリエ達の事が益々分からなくなってくる。
全ての発端となったスレデラーレの殺害に付いてもユウリエ達は何も話してはいないから,その動機も理由も分からないままだ。そもそもスレデラーレの研究を手伝っていたユウリエだからこそ殺す理由がエランには思い付かない,それぐらいスレデラーレとユウリエは近い位置に居たはずなのに,まるでユウリエは躊躇う事無くスレデラーレを殺したのも未だにエランの中では腑に落ちなかった。そして先程の会話。
エランには確かにユウリエがそんなに怒っているようには感じられなかった。むしろ戦っている最中に笑みを浮かべる程に戦いを楽しんでいるかのようにエランは感じる程に,振り返ってみるとユウリエの行動は腑に落ちなかった。そうなってくるとユウリエ達が怒って事すら芝居した事のように感じるエラン,その心底は分からないがユウリエはエラン達と戦う事を望んでいたように思える。そうなるとユウリエ達の心底が益々分からなくなる。
……失敗した,そう結論を出すエラン。ユウリエ達が戦う姿勢を見せてきた事でエラン達も対抗する為に戦う事を選択した。だが,今に成って思い返すとそれは早計で,まだまだ話をする余裕は有ったはずだとエランは思った。あのまま話を続けていればもう少しはユウリエ達の事を理解する事が出来たかもしれないと思えるからだ。だが推測は推測でしかない,あのまま話をしてユウリエ達が心底を明かす事は無い確率の方が高いからには戦った方が良かったのかと分からなくなる。
結局のところはどちらに転んでも今のユウリエ達から核心に迫る話を聞ける事は出来ないと思うエラン。そうなるとユウリエ達の行動が余計に分からなくなる。主の為にスレデラーズを集めていたならエランにスレデラーズを渡すはずは無い,そうなるとユウリエは何の為にスレデラーズを集めていたのかすら分からない,そもそもユウリエ達の主が何を考えているのかすらエランには分からなくなってきた。
ユウリエ達は主の為に動いているとしか言っていない,そうなるとその主が気に成るが,その主が何を望んでいるのかすらエランには分からなくなってきた。単純にスレデラーズを集めているだけではないのかもしれない,本当の思惑は何処に有るのかとエランは考えてみても答えに辿り着ける訳もなく,今は唯々胸の内に靄が広がったように何もかもが見えずに,唯々疑問という波紋が広がる。
結局は何も分からない状況にエランは溜息を付いてから瞳を外に向けると夜の町にちらほらと灯火が宿り,空には広大な夜空が広がっている。星々に混じって下弦の月が輝いており,今の地上を薄暗く照らし出す。そんな光景を見て今に成って,いろいろと考えても仕方ないと窓から離れるとハトリが座っている角卓に戻るとパンプキンブラウニーを一口食べながら紅茶を堪能しているとハトリから話し出す。
「やっぱりユウリエ達の事が気に成るですよ?」
「うん,けどいろいろ考えても意味は無いと分かった」
「まあ,そりゃあそうだよな。せめて次に会った時にでも聞こうとしようぜ」
「多分無理」
「そりゃなんで?」
「今のユウリエ姉さん達が素直に全部話すとは思えない」
「ならどうするですよ」
「ゆっくりと機会を待つ」
「なるほどな,押してもダメなら,待ち続けてみようって事か」
「けど今日みたいに戦いを仕掛けて来たらどうするですよ」
「戦わない」
「けどユウリエ達が素直に引き下がるとは思えないですよ」
「そりゃあ,時と場合によるんじゃねえか」
「イクスの言う通り,戦う必要が無い時は戦わない」
「逆にいや,戦う時は戦うって事だな」
「うん」
「結局はその場での対応に任せるって事ですよ」
「けど,そうするしかねえだろ。あそこまで頑固になったユウリエに堅物のガンギだぞ,結局話を聞くには,その場の流れを作るしかねえだろ」
「悔しいけど納得するですよ。けどエラン達にスレデラーズを渡すといい,ユウリエ達の行動は意味が分からないですよ」
「それは私も考えたけど何も分からない」
「主の意向ってやつか?」
「それならですよ,その主が何を考えているかが分からないですよ。現にスレデラーズの何本かはユウリエ達が持っているですよ,それをエラン達に渡した意味が分からないですよ。主の命令でスレデラーズを集めているのならエラン達に渡す理由が分からないですよ」
「まあ,そりゃあそうなんだがな。特定のスレデラーズを狙ってる訳でもねえみてえだからな。そうなってくるとユウリエ達が何を考えているのかすら分からなくなってくるわなあ」
「だから考えるのを止めた」
「……なるほどですよ」
「まあ,ここでああだこうだ考えても答えは出ねえわな」
エランの一言で納得するイクスとハトリ,確かにここで何を論じても答えは出ない。答えを持っている者が居ないのだから当然だ。だからハトリは話題を変えてエラン達はいつも様に賑やかにのんびりとした時間を過ごす事にした。そしてエランが甘味を食べ終わる頃には夜も更けており賑やかな時間は終わりして就寝する事にした。
寝台の布団に潜り込むハトリに続いてエランも照明装置を消すと寝台の枕元に灯っている照明装置の灯りを頼りに布団に潜り込むと口を開く。
「おやすみ,イクス,ハトリ」
「おやすみですよ」
「あんまり考え込むなよ」
それぞれに言葉を交わしてからエランは枕元にある照明装置を消して暗闇が広がる中,意識を眠りの境界線を越えさせた。するとエランは夢を見た,懐かしい夢を。それは剣の楽園で楽しく会話をしている自分達。イクスとガンギは言い合いをしており,ユウリエは姉としてエランとハトリに紅茶を煎れては楽しく話している。そんな中でエランも甘味を頬張りながら楽しく時間を過ごしていた。そんな在りし日の夢をエランは楽しむのだった。
翌日,朝の零れ日が差し込むとエランは目を覚ました。朝の暖かくなる空気の中で布団から上半身を起き上がると布団がめくれた為にハトリが少しだけうごめくとエランはイクスに向けて口を開く。
「おはよう,イクス」
「おはようさん,しっかりと眠れたみてえだな」
「うん」
短く答えたエランはそのまま寝台を下りるとそれに気付いたのかハトリが起き上がってきた。ハトリとも挨拶を交わした後にエランは窓を遮る布地を開けて朝の光を取り入れると身仕度を開始する。
鏡台の前に座ったエランは櫛で髪を梳かし,元から整っている髪を更に整える。終わると立ち上がって鎧掛けから一つずつ鎧を取って身に着けていく。その間にハトリも鏡台の前に座って髪を整えていた。そしてエランが全ての鎧を身に着けた後にイクスを背負うと革紐でしっかりと締めるとイクスをしっかりと固定する。こうしてエランが準備を終える頃にはハトリも大きな荷物を背負って準備を終えており,エラン達は部屋を出てそのまま食堂へと向かった。
食堂に入ったエラン達に気付いたイブレがてを挙げたので,エラン達は注文だけをしてからイブレと同じ席に着くとイクスが喋り出す。
「相変わらず早えじゃねえか」
「昔から早起きには慣れているんでね,それとおはよう,エラン,イクス,ハトリ」
「おはよう,イブレ」
「おはようですよ」
「はいはい,おはようさん。それでイブレはこれからどうするつもりだ?」
「僕はこのまま王都へと行こうと思っているよ。別の情報を得られるかもしれないしね」
「そうかよ,王都はここから更に北だよな。という事はここで俺様達とお別れって訳だな」
「そのつもりだよ,エラン達は東に行って何をするつもりだい?」
「行き当たりばったり」
「適当に決めた行き先に目的なんてある筈がないですよ」
「まあ,それもそうだね」
会話をしながら注文した物が来るのを待つエラン達,そして朝食が届くとそれぞれ口にする。その間にも他愛もない話でエラン達の周りは賑わい,イブレも食後の紅茶を堪能しながら会話に加わっている。そしてエランが食後の甘味を味わい尽くすとエラン達は席を立って共に宿の受付へと向かう。ハトリとイブレがそれぞれ会計をしてエラン達は宿を出るとそのままイブレと別れて東門へと向かう。
城門を通り抜けたエラン達は再び当ての無い旅へと赴く。街道を歩き続けるエランの髪で遊ぶように風が通り抜けると,エランは空を見上げる。ユウリエ達も既に旅立っていると感じながらスレデラーズを探し続ける旅をするエラン達。そんなエラン達を見ているかのように日差しは降り注ぐのだった。
さてさて,第四章もこれで終わりと成ります。……思っていたより全然短かったっ!! いやね,もう少し長くなるかと思っていたのですけど,蓋を開けてみれば思っていた以上に短かったので第五章まで書きます。まあ,こんなにも短くするつもりはなかったけど,エラン達の過去を分かり易くしたのが原因だったかなとか思っております。
さてはて,今までに比べて短い第四章ですが,このままでは終われと思い第五章まで書く事にしました。まあ,正直ちょっと消化不良的な感じがしますからね。けど皆さんから見てどうだったのかは,是非とも感想を頂きたいのでよろしくお願いします。改めて複雑で難しい過去を書く事がどれだけ難しいか,と実感する第四章でしたね。そんな所でそろそろ締めますか。
ではでは,ここまで読んでくださり,ありがとうございます。そして,これからもよろしくお願い致します。更に評価と感想をお待ちしておりますのでお気軽に評価を押したり感想を書いたりしてくださいな。
以上,第五章も短編的なモノをやろうかと思っている葵嵐雪でした。




