第三章 第十一話
意外どころか発想すら出来ないイブレの提案にスノラトと合流したフライア軍の指揮官である中隊長も呆気に取られる程だ。そんな二人を優しげな微笑みを浮かべて返答を待っているイブレ。そもそも味方だけを集めるのが目的なのに,敵をも集めるというイブレの発想に二人とも思考が追い付いていないだけだが,イクスとハトリに言わせればイブレは楽しんでいると言われるがイブレが一度も否定した事が無いのも事実だ。
驚いて思考すら停止していたスノラトは,やっと自分を取り戻して思考を動かし始めるとイブレの提案を熟考する。味方を集める目的を達する為にスノラトが派遣された事は分かるが,そこに敵までも集めるという理由がやっぱり思い浮かばない。だからなのだろう,スノラトが将軍に成れた性分を発揮する為に口を開いてイブレに問う。
「イブレ殿,味方と敵を釣ると言ってたが敵までも釣る意味が何処に有るのか教えて貰いたい」
言い終えた後にイブレに向かって一度だけ頭を下げるスノラト,この愚直と言える程に真っ直ぐな心根を持っているからこそスノラトは将軍と成れた。そんなスノラトの行為に応えるかの様にイブレもスノラトに一礼してから答える。
「例えるのなら水に釣り針を落とす様なモノで,後は敵と味方のどちらが釣れるかを待つだけの事です。簡単に言いますとワザと目立つような事をして敵と味方をある地点に注目させる事で,敵も味方もそこに来るように仕向けるのです」
「ワザと目立つだと?」
「えぇ,目立つのに丁度良い場所は地図だとここだと思いますが,ここの山頂に布陣して狼煙を挙げる事で付近に居る敵と味方は私達を発見するでしょうね。それにフライア帝国の旗を見えるところに掲げていれば味方はこちらが探しに行かなくてもやって来ますし,敵であるブラダイラ軍は数が揃っていれば攻めてくるでしょうね。こちらを今まで戦ってきた同数の少数部隊と見てですね」
説明を終えたイブレはスノラトに向かって微笑む,それを少し離れた所で見ていたエラン達だからこそイクスとハトリが皮肉を言い出す。
「あのイブレの微笑みは意地が悪い微笑みですよ」
「あぁ,確かに何かを企んでいる微笑みだな」
当然ながらイクスとハトリの言葉はスノラト達まで届く事は無く,スノラトは微笑みを向けてくるイブレに決断を迫られている様な雰囲気を感じ取り自分が焦らされている事にも気付かずに返答する。
「確かに我らは味方と合流して数は増えたからには少数のブラダイラ軍などは相手には成らないだろう。だからこその策という訳か?」
「まあ,その様な感じでしょうか。これは私からの賢策とでも思ってもらえれば充分ですよ」
「自らその様な事を言うとはな」
言葉を聞いて軽く笑うスノラトにイブレは微笑み続ける。エラン達に言わせればいつも通りのイブレとも言えるだろうが,今のスノラトに取っては戦いの後に残っている緊張感を消させる程に心が穏やかに成った。だからこそイブレの策がどれだけ有効だという事が良く分かる。
スノラトは合流した味方を含めて八百の兵を手に入れたのと同じで,そこに五百程度のブラダイラ軍が来ても数で押せる。それに山頂に布陣するという事は攻め上がってくるブラダイラ軍を容易に迎撃が出来る,なにしろ相手は急坂を駆け上がってくるのだから足腰の強さが大きく出て各個撃破が出来るのと,ゆっくり攻めてくるのなら良い弓の的に成る。それに味方が来たのなら更にこちらの兵数が増えてより優位に成るというのがスノラトの考えだ。
賢策かどうかは横に置き,スノラトは自分なりに考えた結果としてイブレが口から出した策が,かなり有効だと判断した。だからこそスノラトはイブレに問う。
「イブレ殿,場所はそこで良いのだな?」
「それは分かりませんね。なにしろ私が実際に見た訳ではないで判断が出来ない,というのが私の主張だと思ってください」
「ふむ,そうか……ならば」
言っている途中でスノラトは視線をイブレから中隊長へと移したら,今度は中隊長に向かって口を開く。
「今より貴殿には部隊長として我が軍にて部隊の指揮に当たって貰いたいが,良いな?」
「はっ!」
スノラトが直々に任命した事も有り,隊長は敬礼するのと同時に返事をするとスノラトは満足げに頷く。それからスノラトはイブレに向かって手を差し出し,イブレは手書きの地図を差し出してスノラトに渡した。新たな部隊長とイブレを含めて場所をしっかりと確認したスノラトは命を下す。
「では部隊長,動ける兵を連れてイブレ殿と一緒に案内役として先行してくれ。私は少し残り兵達の様子を見てから後を追う,二人ともそれで良いな?」
「はっ」
「はい」
命令に敬礼と返事を一緒にする部隊長と返事だけをしたイブレだが,それでもスノラトは満足げに頷いたので部隊長はすぐに動ける兵をまとめる為に動き出してイブレも手伝う為に共にスノラトの前から去って行った。そして残ったスノラトは周囲を見渡してエラン達を見付けると大声で呼ぶ。
「エラン,ハトリ,イクス,こちらに来てくれっ!」
イブレが既に動いているのだから今後の方針が決まった事が分かっているエラン達は何事かとスノラトの元へと歩み寄ると,スノラトからイブレとの話し合いで決まった事を聞かされた。そして会話を続けていると話題は自然と先程の戦いについてスノラトから話し始めた。
「それにしてもエラン,先程の戦いには驚かされたぞ。一人で突出したと思ったら戦いながら敵の指揮官を見付けて仕留めるとはな,先程の姿と良い実力と良い白銀妖精と呼ばれている理由が良く分かった」
「……私には白銀妖精と呼ばれる理由は分からない」
「まっ,俺様達なら当然だな」
「エランもイクスも会話が噛み合っていないですよ」
「だから面白いとも言えるがな」
ハトリの言葉を聞いてスノラトがそう返すと少し楽しげに笑みを浮かべたスノラトが会話を続ける。
「それにあれ程の実力を目の当たりにすると,私自身の野心にも火が灯ってしまうな」
「どこで誰が聞いているか分からないのに言ってしまっているですよ」
「なに,構わぬさ。今回の任務に少なからず不満を抱いているのは私だけではないからな」
「そこまで言ってしまうですよ」
「別に良いじゃねえか,将軍様の部下達もそれを知って付いて来てるんだからな」
「イクスは楽観的ですよ」
「いや,イクスの言う通りだ」
「認めるですよっ!」
「なら不平不満を共有してる?」
「だからエラン,私に言われても困るですよ」
「共有と言うよりも,私も含めて厄介事を押し付けられたと思っているぞ」
「こっちも凄い不満を出してきたですよっ!」
「ハトリ」
「何ですよ,エラン?」
「理由は無いけど大丈夫」
「そこは理由が有って欲しいですよっ!」
ハトリの大声を聞いてイクスとスノラトが楽しげな笑い声を出すのと同時にエランも瞳の奥でエメラルドを輝かせていた。そして一頻り笑ったスノラトが感じた事を言葉にして出す。
「それにしても,こうしてエラン達と話していると不思議な感じがするな。いつの間にやら自分の知らない自分が出ているような気がして,新たな自分の一面を見出した気分だ」
「それは違う」
「違う?」
すぐにスノラトの言葉を否定したエランに同じ言葉で疑問を投げ掛けたスノラトに対して,エランは一度だけ頷いて見せるとスノラトの疑問に答える為に口を開く。
「新しい自分なんて存在しない,自分で認識が出来ないか眠っていただけ。それは最初から自分の中に有る事だけは確かに言える,それだけ」
「ふむ……なかなかに興味深いな」
「そう?」
「あぁ,何と言えば良いのか。エランは私達とは全く違うモノを見ている様な気がするな,だからこそ言える言葉なのだろう」
「……私には良く分からない」
「それで良いんじゃねえか」
イクスが会話に参加してきたので一旦理解する事を止めたエランはイクスが発する声を聞く為に意識を耳に集めると,そんなエランに気付いているイクスはしっかりと自分の言葉を届ける為に声を発する。
「誰かの考えを一から十まで知る必要はねえが,自分の考えは一から十までしっかりと持ってないと流されてどっかいっちまうぞ。まあ,俺様に言えるのはこの程度だがな,俺様に言わせればエランはしっかりと自分の考えを持っているから必要が無い事まで知る必要はねえって事だな」
「うん,そうだね」
「イクスにしては知的な発言をしたから雹が降ってくるかもしれないですよ」
「このガキが,ちっとは俺様を褒め称えろや」
「はいはいですよ,偉い偉いですよ」
「馬鹿にしてるだろ」
「その通りですよ」
「そこまで素直に言うんじゃねえよっ!」
大声を出したイクスの言葉を切っ掛けにハトリとの口喧嘩が始まるとスノラトは改めて先程の戦いを思い出しながら喋り出す。
「それはそうとエラン,先程の戦いではどのぐらいの力を出していたんだ?」
「……その質問は困る」
「なぜ?」
「私とイクスの力は様々な種類がある,どの力も強力で他にはない能力を持っているから比較は出来ない。それを踏まえると出していた力がどの程度なのかを数字にする事は出来ない」
「なるほど,な。どうやら私の言い方が悪かったようだな。だから改めて問わせて貰うと先程の戦いで出した実力はどの程度だ」
「半分以下」
「はははっ! 即答するとはな」
「聞かれたから」
「確かにその通りだ。それを踏まえるとエラン達なら数千の敵を相手にしても負けないという噂も,ただの噂とは思えんがな」
「それに関してはただの噂」
「そう断言する理由は?」
「状況によるから。数千数万の敵に囲まれたら私達だけで脱出するだけしか出来ない,けど一方向,そして一度に相手にする数が限られているのなら楽に撃破する事が出来る」
「ふむ,言われてみるとその通りだな」
そう言ってスノラトは改めてエランが白銀妖精と呼ばれている理由を考えてみる。確かに四方を囲まれた完全に孤立した状態だとエランでも抜け出すのがやっとだ。だが敵が前にだけにしか居なくて周囲に味方が居たのだとしたら,エランは先程の戦いで見せた様に単騎で突出しても後方を気にしなくて済む。そう考えるとエランが噂に成っている要素は他に有ると考えるのが普通だ。なにしろ先程の条件は誰にでも当てはまるのだから。
簡単に言うのならエランが言った楽に敵を撃破する条件を先に整えてあるからこそ,エランはそこまでの力を発揮する事が出来たとも言える。だが,それだけで噂にな程に白銀妖精という異名が広がるとも思えない,まだまだ自分には見せていない力をエランは持っていると考えるスノラト。そうなるとエランは先程半分以下の実力で戦ったと言ったのだからスノラトは気になるので直接エランに問い掛ける。
「ではエラン,全力を出したらどれ位の兵力に匹敵するのだ?」
「兵も運用法で変わる様に私も戦い方で変わるから比較する事が出来ない」
「なら別な言葉で問い掛けよう,エランなら私の期待に応えてくれるのか?」
「うん」
間髪を入れる間もなく肯定する言葉と共に頷いたエランを見てスノラトは少しの間だけ唖然とした表情を見せる。そして驚きが消えると今度は笑い出したスノラトを見ていたイクスから喋り出す。
「言っとくけど将軍様よ,エランがこう言ったからには本当にそうなるぞ」
「真偽はともかくとしてエランもイクスも気が早いですよ」
「そう?」
「そうですよ,私達がロミアド山地に入って『まだ三日』しか経っていないですよ」
重要な点を強調するハトリに言葉にエランは少しだけ考えてから言葉を出す。
「先を考えると甘味を手に入れる手段を考える必要がある」
「考えた結果がそれですよっ!」
「それ以上に重要な事が思い浮かばなかった」
「重要な事はもっと沢山あるですよっ!」
「……そっか」
「エラン,違うですよっ! 確かにエランにとって甘味は大事ですよ,けど私が言いたい大事とは違うですよっ!」
ちょっとだけ肩を落としたエランを見てハトリが必死に成って言葉で補ってくると先程まで笑いながら見ていたスノラトが面白そうに笑いながらも会話に入ってくる。
「はははっ! エランも随分と重大な問題を抱えている様だな,それを含めて善処してくれる事を期待しているぞ。はははっ!」
「期待する点が思いっきりずれている場所があるですよっ! それと笑いながら言っても説得力が無いですよっ!」
「すまん,つい面白くてな」
「それがこのクソガキが持っている唯一の長所だ」
「イクスもここぞとばかりに言ってくるなですよっ!」
再開されたイクスとハトリの口喧嘩を聞きながらスノラトは少しずつ笑いを収めていく中ですっかり会話から外されたエランは面倒だからと黙り続けると賑やかな時間が穏やかに過ぎて行く。それからしばらくしてエランは有る事に気付いたのでスノラトに告げる。
エランからスノラトに仕事に戻った方が良いと告げられるとスノラトは先程まで笑っていたとは思えない程に凜々しい将軍の顔付きに成っており,エランにだけ待つように告げてその場を去る。そして後ろから聞こえて来るイクスとハトリの言い合いをエランは聞き流すのだった。
負傷者の治療と昼食を済ませたエラン達は先遣隊として動いたイブレ達を追ってスノラトの隣で馬に乗り行軍していた。その行軍中にエランは何度も道標の様に立っているフライア兵を目にする,イブレが先行した経緯はスノラトが出立前に話してくれたので既にイブレの希望に合った場所を見付けたのだと確信していたエラン達。なのでエラン達を含めたスノラトと共にしている部隊と後続部隊は最短経路で目的地に辿り着く事が出来た。
エラン達もまだ日が高いうちに目的地に着いたので,馬をフライア兵に預けて周囲を見て回る事にした。既に幾つかの天幕が設置されており,周囲の木々を切り倒して高い柵を作り始めていたり,倒木を木材に加工して何かを組み立てている,工作兵が効率良く作業を進めていた。なのですっかり居場所が無くなったエランは既に切り拓かれた山頂に向かって歩を進める。
エラン達が山頂に辿り着くと切り株を引き抜いた跡がそこらかしこにあるが,その分だけにすっかり周囲を見渡せる様に成っており,広々と連なっているロミアド山地を上から眺めるエラン達。するとイクスが喋り出してきた。
「これまた絶景だな,高さも丁度良いときてら」
「何を持って丁度良いのかを知りたいですよ」
「平均値」
「いや,エランに言われても困るですよ」
「ちなみにエランが先に言った事で俺様も困っているけどな」
イクスとハトリから出た言葉がいまいち理解が出来なかったのかエランは首を傾げる。そんなエランを見てハトリは溜息を零し,イクスは何事も無かったかの様に再び喋り出す。
「それで将軍様の話だと,イブレの野郎はこの場所に狼煙を挙げて敵と味方を集めようって算段だよな」
「まあですよ,分かり易いといえば分かり易いですよ。何処に居るのか分からない味方を探し回るよりかは,目立つ事で味方の方から来てくれるなら労は無いのと同じですよ。そして上に位置取っているこちらはブラダイラ軍が攻め上がってきた時に一気に攻め降りれば良いだけですよ」
「うん,このやり方なら私達は敵の迎撃だけに専念すれば良い」
「確かにその通りだな,それで敵も減って味方も増えれば更に有利に成るからな。まあイブレの事だからその先も考えてあるんだろうけど,どうも迎撃だけってのは退屈だな」
「イクスの好みは聞いていないですよ」
「ハトリ,お前な」
「私も同意見」
「エラン,お前もかっ!」
「何か紛らわしい事を言いやがったですよ」
「そんなイクスは放っておいて,もう少し周囲を見たいからハトリ,行くよ」
「はいですよ」
「……お願いですから無視しないでください」
思いっきり低姿勢の言葉を出してきたので,エランはイクスに怒っていない事を告げるとそれでも無視はキツイと告げるイクスの言葉を聞きながらエランとハトリは山頂を歩いて見て回る。
切り拓かれて見通しが良くなったロミアド山地が別の一面をエラン達に見せる。エラン達がロミアド山地に入ってからはずっと薄暗い森の中に出来た道を進んできたが,今はその森を上から見渡せる場所に居るので自分達が進んで来た森がどれだけ深く広いのかを実感するエラン。だがそれ以上にエランが気にしたのは湿度だ。
流石に森続きのロミアド山地なだけに気温が低くて湿度が高い。まあ山続きの土地と森があるのだから当たり前だが,エランが湿度を気にしたのは天候が変わって雨の後を考えたからだ。
現在エラン達が陣取っている山の高さはエランが言った通りに平均値に近い高さだ。つまり特に高い訳でもなく低くもない,強いて言うなら中位の高さと言える山頂付近にイブレはフライア軍に陣取る様に進言した。その思惑は先程の会話通りで利点が多い事は確かだ。だからこそエランは少ない欠点に着目した,それが標高が高く湿度が高い場所に雨が降った後に起こりうる事。霧の発生だ。
肌で感じる空気から含まれている水分は少なからず分かる,それに高い標高だからこそ空気の中に混じっているのが少しは取り除かれる為に空気が綺麗に成ったと感じる。そこに森の木々が吸い込み付着した水分までも考えると雨が降った後に霧は発生する確率は高い。イブレの事だからそれは分かっていると考えるエランだからこそ,そんな時にどう動くべきなのかをエランは山頂を歩き回りながら考えていた。
時にふと足を止めて周囲を見回すエラン,その金色な瞳は森の木々を見せて意識的に口で呼吸していると混合物が少ない空気がエランの中に入り自然と心を穏やかにさせる。だが鼻に嗅ぎ成れた匂いが漂ってくるとエランは瞳の奥で紅血を一滴一滴と落としていた。なのでエランは周囲を見ながら口を開く。
「綺麗な場所だけど……血の匂いも漂ってくる」
「二つの大国が小競り合いをやってるからな,絶えず血は流れるだろうさ」
「……それは分かっているつもり」
「けど全部が無駄という訳ではないですよ」
「……んっ?」
ハトリが言った意味が分からなかった様でエランは問い掛ける様に声を発するとハトリは,それに応えるかの様に自分の考えを語り続ける。
「打ち棄てられた血肉は動物の餌に成り,鎧もやがては錆びて朽ちるですよ。そうして大地に戻るからこそこんなに広大で綺麗な森が広がっているですよ,数え切れない程の戦いの後でも全てが大地に帰る事でこのロミアド山地は綺麗な場所に成っているですよ」
「……うん,そうだね」
エランがそう答えるのと同時に,この時間だけは戦いとは関係ないと思い込む事にした。現実というのはいつも残酷で気付いた時には様々な形をした刃が身を貫く,だからこそ妄想だろうが幻想だろうが現実から逃げる事も必要だと知っているエランは自然とその様な思考をするのだった。
一方,その頃イブレはスノラトの天幕へと赴いて他に集まった隊長達と軍議の場へと身を置いている。そんな場からこそイブレの表情は飄々とエランの様に無表情を出しながらも議論の席へと座って唯々黙り続けているのだった。
さてさて,後書きです。そして夏の間はすっかりバテて何も出来なかった葵嵐雪です。いやね,本当に私は夏の暑さに弱いのですよ,もう死んでいるのかと思う程に弱っていました。そのうえPCの熱も加わればPCを起動する気にも成れないんです,これが。
さてはて,二ヶ月程更新をしなかった言い訳はこれ位にして,ちと本編に触れますね。後半の方でエランの考察で霧につて考えていましたね~。その部分だけは私もしっかりと説明はしてはいません。その理由は単純……難しいから。いやね,霧の発生理由について調べていたら何かこう,大学での授業かと言わんばかりに専門的な話に成っていたのですよ。そんな訳で私自身もりっかりと理解が出来る自信がないので説明として書かない事にしました。
さてさて,死んでいる様にバテてた時期も終わりそうなので,今月と来月は更新を重点的に進めて行こうかと思っております。まあ,夏休みの様に丸々二ヶ月も休んでいましたからね~。その分を取り戻そうと頑張って……行ければ良いなと思っております。まだまだ季節の変わり目という時期がやって来るので油断は出来ませんからね~。そんな訳で,遅れても先に言い訳をしておいたので,そろそろ締めましょうか。
ではでは,ここまで読んでくださり,ありがとうございます。そして,これからも気長によろしくお願いします。
以上,何か夏休みの宿題を膨大に残した心境に成っている葵嵐雪でした。




