エルドの街の集会 オーランド視点
編集を繰り返し行い申し訳ないです。
誤字脱字もあげてから気がつく事が多くつい、編集を繰り返す事態に。
今後少しづつでも改善して参ります。
改めてお読み下さる皆様に感謝を。
「集会開催のお知らせ。」
今、エルドの街のあちこちにこの様な張り紙がある。
これが張り出されたのは、街のリーダーであるラルさんが不在になってからだ。
新しいリーダー代理のベルンさんは、長期不在の後かなり容貌が変化して帰って来た。
でもラルさんは、帰って来たベルンさんの肩を叩いて、
「お帰り。」しか言わなかったけど。
実は正直ベルンさんも「秘宝特別部隊」に入るとばかり思ってたから驚いた。
獣人の国に出掛けたラルさんはこれ以上、魔人に襲われない街にしたいって言ってた。
魔獣に魔人。王宮や神殿など俺にとって恐ろしいものは沢山ある。
最近は何となく考え込む事が多い。
俺の出来る事は、あまりに少ないから。
今日は、集会当日だ。
この集会は、かなり厳しく全員参加が義務付けられた。それこそ爺さんから子供までと言う風に。
街の中心部に今、この街に住む住人のほとんどが来ている。
もちろん、あの西の山々をくり抜いた住居の者も全員だ。
あそこの住人のほとんどがうちの農業部で働いている。逃げた人々はあまり交流を好まない。
それでも、ベルンさんはラルさんの定めたリーダー代理なのだから絶対なんだ。
うーん。無茶な要求でなければいいが。
ベルンさんは、人が変わったみたいだとうわさされているからなぁ。
「今日は、皆んなに集まってもらったのは重要な話があるからだ。
まずはラルの置いていった案件から。
「遠からず魔人の来襲はある。」そう言い残してこの街を守って欲しいと預けられたのが先日の事。
今、恐怖を感じている人はこう考えて欲しい。
誰かが守ってくれるのでなく、自分達で守ろうと。」
ここまで言うと集まった皆んなのザワつきは、特段大きいものになった。
魔人の言葉だけでも強烈な上、襲来を自分達で防ぐなんて無理だ!と騒ぐ者も現れる。
「では問う。ラルにその責務があるのかと。
違うだろ。俺は違うと思う。
だからこそ、今集まってもらった。
彼は出かける前に、死力を振り絞って備蓄を重ねた。防犯鳥は今や当たり前。囲いの石垣が強化されるのも見た人は多いと思う。
もちろん、彼の能力は特別だ。
だが、他人事ではないから、いつも考えている。
どうすればいいのかを。
我々は考えただろうか?何か出来る事があるかを。俺ははっきりと言い切れる。
我々普通の人間にも出来る事はあると。」
ザワつきが一気に高まったところでララが前に出た。
可愛いララの登場に戸惑いが起こる。
あー、ララが備蓄担当だと皆んなあまり知らないかもな。
「私は以前泥棒していたララという者です。
ここへも押しかけて来ました。快く受け入れてくれるラルを良いことにちゃっかり家族を連れて。
皆さんは、私が備蓄担当の責任者と知ってますか?ラルがどれほどの備蓄をしたか?
地下街の広さやその完成度もご存知ないと思います。でも、これからは知って欲しい。
何が必要なのか、何を蓄えるのかどこへ誰と逃げ込めば魔人の来襲から自分の身を守れるのか。
やれる事をしないと。
今ラルはいないのだから。
お願いです。力を貸して下さい。」
年若いララの声に静まり返る会場。
「俺!凄いもの作ったよ。
煙玉だよ。物凄い煙が出るんだ。」
チルの意見に、微妙な笑いが起こる。
「知らんと思うがな。この煙玉は光魔法の魔石を使うのでな。ラルのお墨付きだ。
どうだ。この幼い子供ですら自分の出来る事を探しよる。地下街にはアホくさい程の備蓄があるが活用出来んではラルに申し訳が立つまい。
微々たる力も集めれば、山となる。
微々たる知恵は大変な財産になる。
ベルンは力不足じゃ。力を合わせてラルが帰った折にはあった言わせたいの。」
ルルドの御大の言葉は、ゆっくり人々の心に響く染みた。
出来る事探しから。
備蓄を知る事から。
そんな風にこのエルドの街は、今初めて変わり出した。
ラルの守る街ではなく。ラルと共に守る街へと。
俺に出来る事は、なんだろう。
王様に直訴しようとしたあの時の気持ちが心によぎる。
自分達で立ち上がる。あの時のそんな風気持ちが…
俺たちでこの街を守る。
それだけが、あの人に恩返し出来る事なのかもしれない。と。




