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ラルさんの元へ。

珍しくジェルドが呼んでるって伝言を受け取って、初めて「薬草研究所」にやってきた。

トントン。

扉を叩いて中に入ると濃厚な草の匂いが充満していた。


「あ、プリモナさん。おいで頂いてありがとうございます。

実は、実験に付き合って頂きたくて。」


ジェルドの実験好きは有名で、先日石から画期的な薬を開発したばかり。

何か私でお役に立てればいいけど。


「実は、この光魔法の玉を見て頂きたいのです。」


丸い石にはシマシマ模様があり、更には温かなラルさんの魔力を感じる。


「なんで?魔力を石に閉じ込めるなんて聞いたことないです。

ラルさんよね?」


「そうです。流石はプリモナさん。

特別な目をお持ちだ。

実は今日協力をお願いする実験は貴方の目が必要なのです。

お願いします。」

深々と頭を下げるジェルドさん。

もちろんすぐに了承した。


内容は、この光魔法の石から治癒の魔力を見極め取り出すというもの。

ジェルドさん大丈夫かしら。

これって、理論上しか可能でないやつよね。


必死な表情のジェルドさんに負けて、取り敢えず挑戦することに。

光魔法には、ひとつの魔法に様々な能力が合体している。

何層もの構造で治癒魔法は、一番薄く下にある。

引き出す事の難しさはそこにある。

だから闇魔法に対抗する魔法としては光魔法は、一般的だけど今だに治癒魔法として、成功した者はない。

だからこそ、薬草治療の重要性は増すと。


あれから何度も繰り返してるけどなかなか難しい、。

何遍も挑戦して失敗と言う結果を繰り返す。

私の魔力が残り僅かになったその時!


チリッと痛みに似たシグナルが身体を走る。

何?

ゆっくりと光魔法を探るうちに私の魔力の底にある何かにぶつかる。

。。

開く!

何かが溢れる。。


その後の事は、全く記憶にない。

なぜなら、失神したから。

ジェルドさんは、何度も頭を下げて謝っているが、それよりも何があったか知りたい。


「プリモナさんの身体から光が溢れて、びっくりしたよ。いったい何があったかはわからないんだ。」とジェルドさんから聞き出した。


自室に返された後、何度も開いた気がしたあの魔力の塊に触れる。

繰り返して行くうちに、少しずつ確信を持つ。


も、もしかしたら。。

思いついて、近くにあったナイフで指先に傷をつける。

すると。。

ゆっくりあの塊に触れ、傷は消えた。

あの塊は。。


治癒魔法の魔力。

なんで私が持ってるのかわからないけど、たぶん唯一の治癒魔法を行える人間なんだわ。

は!

急いでハロルドに報告しよう。

また、頭を抱えそうだけど。



それからしばらくして、大変な事態が起こる。

獣人の国で魔人が大挙して押し寄せラルさんがピンチらしい。


ハロルドが皆に命令をした。


「全員であちらに転移する。

我々全員の恩人であるラルのピンチ。

危険は承知の上で改めてお願いしたい。」

ハロルドは頭を下げた。


農民部のオーランドリーダーに後を託して出発となる。

ジェルドは、あの薬を大量に持ってる。

あのルルドの御大まで一緒だ。

皆の心はひとつだ。



ラルさんの元へ。




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