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お嬢様を出せー。

俺少しやり過ぎを反省しつつ、名案が浮かんだ俺は工房にこもって作業中。

自分の作業の出来栄えに惚れ惚れしてたら、ララが凄い勢いで飛び込んできた。


「た、大変よ。

今、大門に変なおじさんが怒鳴り込みに来て。

とにかく、一緒に来て。」


えー?今日は、ベルンの当番だから絶対に何事もないと思ってたのに、まぁ、しょうがないか。


森の出入り口は、巨大な石壁にした。

もちろん、防御層と同じ作りで約50mの高さ。

横幅は200mくらいかな。

中に入ってすぐの場所には、ギルド本部を作成。

これもちびっとやり過ぎて5階建の地下2階。

まぁ、皆んなが言うには『王宮か?』と。

石造りの建物は、


宿泊所や、訓練施設。もちろん武器倉庫や待合室。

食堂。巨大風呂など。盛りだくさんにした。

あ、特徴は冒険者以外も受け付けるとこかな?

農夫・酪農家・商売人・料理人など『街』に必要な人もOKだ。


突然の変化や、ギルド本部の噂でとにかく大門に大勢の人が押し寄せた。

俺があまり拘らず登録しようとしたら、全員に全力で止められた。

なんでだ?


で、当番制の導入になった。

当然、俺以外で回ってるのに俺を呼ぶんだから余程の事かな?


「ですから、私はお嬢様を出せと申しております。

私のお育てしたお嬢様をこのへんてこりんな森には置けません。

いいから出せ。消し炭にするぞ。」


大門でベルンがその変なおじさんに絡まれてる。


「ベルン。どうした?」と声をかけて掛けたら。

ベルンが「やっと来たな。」と言い残してサッサと逃げた。

そんなに、ヤバい相手なのか?


「貴方がここの責任者ですね。

私は、ハロルドと言います。

ここに私がお育てしたお嬢様がいると聞いてきました。さあ、早くお出しなさい。」


おっかねぇー。全力で睨んでるじゃん。

身なりは紳士風だけど、筋肉質な身体は隠せない。

かなりのレベルの冒険者だね。

隙のないしな。


「はい。まぁ女性は何人かいるので皆んなを呼びますね。ララ。皆んなを呼んで。」


サッサと睨みに屈するよ。俺は。

どした?ララは片目をパチパチしてるなぁ。

あ、諦めてため息と共に皆んなを呼んだ。


「お嬢様〜。」

睨んでたとは、思えない素早さでプリモナの前に跪いて泣いてるじゃん。おー、プリモナだった訳ね。

なんでか、プリモナは諦めの表情だな。


「あーあ。プリモナに言わないでって言われたのに。話をちゃんと聞いてないから。

あの人は、プリモナの教育係で良い人なんだけど常識はずれで困るからプリモナは、ワザと離れたらしいよ。」


えー。

そんな情報。いつ言ったの?

…分かったよ。後でプリモナに謝ります。


結局、ハロルドさんの押しの一手に負けて、この街に住み着く事になる。

よし、始めが肝心だ。


「いいですか?

この街のルールは、守って下さい。

ルールは、そうだな。

そうだ。マーナに聞いて。

マーナがハロルドさんの担当ね。よろしく。」


常識派のマーナは、大人しいが意思も強い。

この押しの一手のハロルドさんにぴったりだ。

明らかにホッとするプリモナと、嫌そうなマーナ。

そしてノリノリのハロルドさんだが、俺も一抜けた。

何だかこの人苦手で。。


とにかく、俺はエドに用事があるのだ。


「エド。一緒に来てくれ。」


俺は、先程出来上がったばかりの品をエドに差し出す。


「これ、着けてみて。」


俺の渡した物が、何なのか最初はエドには分からず

装着の仕方を説明した。


恐る恐るの雰囲気でエドは、『義足』を装着!


「これは。。。」


うん。つけ心地はOKそうだな、

では、もう一発『想像』の魔法で。と。


絶句していたエドが、何度も走ったり曲げたり伸ばしたりして、『義足』の成果を確かめている。


しばらくして、ピタリと動きが止まった。


俯いていたエドが顔を上げると見た事のないはにかんだ笑顔がそこにあった。


「ラル。

言う事は無い。

無いが。。この恩には必ず報いると誓うよ。」


少し俯くエドの目に光るものを見つけて義足の成功を確信した。



「本当のことを言うよ。

俺の元の職業は、『殺し屋』だ。

狙ってたのは、ベルンだよ。」


えーー。

なんちゅー爆弾発言だ。どうする?



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