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少年は魔法を使えないたった一人の人間になる
それからたった一年で世界で魔法を使えないのは僕だけになった。
しかし僕は魔力が無限にあるらしい。
だからいつか魔法を使えるとお母さんは言ってくれた。
でも僕は魔法使いになれない。
魔法を使えることはもう二度とないと心のどこかで理解した。
だけど、僕には誰にも内緒の友達ともう一人友達が出来ていた。
それだけでも僕は幸せ者だ。
だからこれ以上は願ってはいけない。
きっとそうなんだ。
だけど、だけども僕はいつも周りから変な目で見られる。
魔法を使えないというだけで僕は化け物のように見られるようになった。
ただ除夜の鐘が鳴って一晩明けて新たな世紀の始まりというだけでこんなにも見方が変わるのか?
僕は魔力が無限にあるけどそれを利用できないかと考え出した。