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2話
ここは奇譚資料図書館。
様々な種族の者達が多く出入りし普通の図書館より賑やかである
そんな図書館のカウンターで本の貸出しをしている
二つ結びの茶髪と黒い眼鏡が特徴の女の子・智美はカウンターから離れて2階にいる2人の司書・村雨と五月の元へと向かった
智美が2階に着き扉を開けると…
狐耳と尻尾をピンッと伸ばし立っている村雨とソファーに座りながら学帽を指でぐるぐる回して遊んでいる五月がいた。
そんな2人を見て智美は少し苦笑いをしながら言った。
「奇譚書の整理終わりましたか?」
村雨は無言で頷くが五月は慌てながら…
「あの…えっと、今からやるよ」
…と冷や汗を掻きながら言った。
一時間くらいで奇譚書の整理も片付き司書としての仕事に戻ろうとした時村雨が2人に言った。
「もしかしたら、もうすぐ依頼来るかもね…」
その言葉に浮かない顔をする智美と少し表情が明るくなった五月
村雨は相も変わらず何かを見据えているような顔をしていた。