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00 「プロローグ」

やっと、やっと入手できた。


”入手不可能”とまで言われたレア中のレアなオンラインゲームの限定パックを手でそっと撫でながら、頬を緩める。


よし、では早速ダウンロードと行きますか。


吉田光輝は目を輝かせて近くにあるペンダントに触れて、起動させる。


箱からちいさなメモリカードを取り出して、ペンダントとワイヤレス通信させてやりながら、光輝は説明書に目を通した。


今回買ったレアなゲームは、”空の騎士団(スカイ・ナイトーズ)”。


それの、限定パック。


限定装備やストーリー追加という特典が付いているものだ。


ピッ


安っぽい電子音が部屋に鳴り響く。


光輝は高鳴る胸を押さえつつ、ダウンロード・インストールが完了した事を確認。


胸をときめかせて彼はデバイス・ターミナルという一見大きな髪飾りのように見て取れるそれを左右両方つけて、デバイスを操作。


第三次元立体ディスプレイと呼ばれる半透明のそれが目の前にずらっと現れる。


さっさと網膜投影モードに切り替えて、それを消す。


光輝は近くの椅子にどっかと座り、ゲームを起動させた。



桜台雪音はたまたま友達から借りた限定パックのゲームをどうしたものかと部屋の中で考えた。


もともと友達が無理に押し付けたものだから、仕方なく借りたやつだ。


空の騎士団(スカイ・ナイトーズ)”とか言うそれは、どこぞのファンタジーゲームのようなものだとしか彼女は思っていなかった。


私は”ナイトメア・ナイト”くらいしかやったことないけど、あまり面白くなかった気がする。


雪音は溜息をついた。


さて、どうしたものか。


ま、とりあえずID登録制でなければやってみるとしよう。


それで、面白かったら購入を考えるとするか。


雪音はあまり興味のないそのゲームのフタをあけた。


デバイスにメモリカードを読み込ませて、デバイスターミナルを網膜投影モードにし、ゲーム起動をそれに指示した。



2人がダイブした日、10月26日にそのゲームにログインした人たちは、自分たちがどんな状況に陥ったかを知る由も無かった。

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