分裂後の戦闘
7話目
俺が2人になってから初めて戦ってみる。
単純にいえば戦力2倍なのだから楽になるはずだ。
相手はゴブリンがいい。とはいえ、群れてこられたら勝てる気がしない。
はぐれを探さなければ。
草木の陰に隠れながら別々に探す。単独よりも遥かに広い範囲を探索できるあたり、やはり数は偉大なんだと実感する。そうこうしている内にはぐれのゴブリンを見つけた。
今回は2人とも正面から当たるのではなく、1人が正面、もう1人が隠れて奇襲してみる。
1人でゴブリンの前に行くと相手も気づいてまっすぐ寄ってくる。
相変わらずコイツは馬鹿で助かる。
もう1人の俺Bは今、木の上にいる。あいつがこっちに走ってきてるから、俺は少し後退し距離をとる。
正面に突っ込む振りをする、そうすると相手は一瞬だが迎撃体制を取ろうとする。すぐに直すがそこが隙になる
相手が油断した瞬間に、木の上にいた俺Bが飛びかかる。
そして顔を覆い、いつも通り溶かしていく。
今回は2人だからかなり早い。
すぐに溶かし終わった。
<隠密を習得しました>
今回の振り返りだ。
正直ここまで上手くいくとは思わなかった
なんと今回、俺は一撃も食らっていないのである。
今までの戦いから比べればかなり良くなっていると思う。
この作戦はこれからも使っていこう。
そしてずっと欲しかったあると信じていたスキル<隠密>
俺の目標的にも絶対に必須のものだった!
忘れる前に新スキルの<隠密>と、この前手に入れた<拘束>の内容を見ておこう。
隠密
周りの生物等から認識されにくくなる
拘束
相手を拘束する際、相手を締めつける力が強くなる
どちらも今の戦闘スタイル的にありがたいものだった
今回吸収したゴブリンは2人で吸収したが、どういう判定なのだろうか。まぁこれはおいおい見えてくるだろう。
新しいスキルも手に入り手数も増えたので、そろそろ
2匹以上の相手も襲ってみようと思う
見つけた、2匹だ
またゴブリンだが、この森には他に生物は居ないのだろうか?同族すら見ていないのだが。
ここで俺は少し戦闘に工夫を加えてみることにした
最初まではおなじ2匹の注意を片方に引き付け、目の前で瞬時に後退、上から俺が降ってくる
ここまでは前と一緒。今回はそこで一旦注意を引いていた俺Aは<隠密>が発動するように茂みへ。
突然のことに驚き、味方を助けようとスライムBに棒を振り下ろすゴブリン。
頭にくっついてる俺Bはそこで退避。
なんということでしょう。フレンドリーファイアの完成です。
あとは味方を攻撃したことに動揺しているゴブリンに2人(匹?)で突撃。味方の攻撃で気絶してるゴブリンは放置で元気な方を仕留める。
その後気絶している残りを片付け、初めての複数VS複数の戦闘が終わった。