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魔力制限

「あれ・・・ここは?」気が付くと僕はベッドで寝ていた。

「ここはシルア様の部屋よ。」確かに見覚えのある部屋だった。


「いったい僕の身に何が?」

「あなたは1回の魔法で全部の魔力も体力もを放出して半日気を失ったのよ」

「じゃあ3日気を失って、目を覚ましたらまた半日気を失ってたってこと!?」

「そうねwヒロハルは寝るのが大好きなのね。もしかして、女の子に介抱されたいから?」カノンは僕をからかってくる。


ベッドからでようと立ち上が上がろうした瞬間、足がもたつき。ベッドのふちに座っているカノンを押し倒してしまった。


「ごごごごごごめん。わざとじゃないんだ。足がもつれて」


「大きな音がしたけどヒロハルくんは起きたの?」そう言いながら部屋にシルア様が入ってきた。


「あら~ヒロハルくん女の子だったら誰でもいいのね。シルア悲しいわ」


「いやだから・・これは・・・」


「冗談です冗談。大体察しはつきますから安心してください。ちょっとからかってみたくなっただけです。」シルア様は微笑んでいる。


「私は別によかったのよヒロハルなら」顔を赤らめながらカノンはいう。


「も~みんなしてからかわないでしょぉぉぉ」そう言うと二人が噴出した。


「そういえば、魔法打ったあとに気絶したあれはいったい?」魔法を打った後になぜ気を失ったのかカノンに尋ねてみた。


「あ、あれはね。1回で魔力をすべて放出しちゃったからよ。あとは魔力の放出に体力がついていかなかったのね。魔法を使うには土台の基礎体力もいるのよ。」


「ようするに体がオーバーヒートしたと?」


「日本風にいうとそうね。」日本そういえば日本から来たんだった。たった数日しかたっていないのに、すっかり忘れていた。


「こうならないためにも、魔力のコントロールが必要になるわけ。」


「なるほど。身をもってわかりました。」


「私がみっちり魔法についてビシビシ教えてあげるからね。」カノンは楽しそうだ。


「ヒロハルさんこのブレスレットを差し上げるから着けてみてください」古びたブレスレットをシルアが手渡した。


「これは?」


「ヒロハルさんの魔力パワーと魔力量の上限を一定に制限するアイテムです。それをつければあなたの魔法の暴走を抑えられるし、魔法を使いすぎて気絶することもないわ。」


「あと私がよいというまで絶対外しちゃだめよ!といっても自力では外せないんですけどね。」


さっそくブレスレットを身に着けた。

「体が重くなりちょっとした圧迫感を感じる。」


「その制限されてる状態でも国家の上級魔法使いより強いから。あなたを倒せる人はこの国にそうそういないわよ。」


「あと服装も目立つからこちらの世界の服を用意したわ。隣の部屋で着替えてみて。」

「ありがとうございます。着替えてきます。」


しばらくするとヒロハルが着替えて戻ってきた。

「どうですか。なれない服だったので着替えるのに手間取っちゃいました。」


「お~!!!どこからどう見ても初心者エルフの冒険者にしか見えないわ。でもこの森にしか生息しないミノムシが出す特殊な糸でできてるから防御力は高いわよ」そんな話をしていると突然ドアが空いて一人のエルフが入ってきた。


「カノンちゃんが来てるって!?」。


「クロード!!!生きてたの?よかったぁーーーーー」カノンが泣きながら彼に飛びつく


「あの魔王との戦いの状況を考えれば死んだと思ってもおかしくないよな!」


「あの時はごめん、魔王を倒した後に一緒に地上に連れていくことができなくて・・・」


「仕方ない仕方ない。それにしても、カノンちゃんも魔王を倒して封印されたって聞いたけどカノンどうやってクリスタルの封印を破ったの?」


「それはね~!じゃじゃーん!こちらにいるヒロハルが封印を解いて助けてくれたのだ~」エッヘンと言わんばかりのどや顔のカノンである。


「どっどもはじめまして上杉陽春っていいます」なんだろう。このエルフ自分に合わない。何か嫌な感じがする。もしかして僕がカノンのことでやきもち焼いてたりする?悩んでいるとカノンが彼のことを紹介してくれた。


「ヒロハル。こちらはクロード。400年前に魔王討伐のために組んでいたパーティーメンバーよ」


「ヒロハルくん!かのんちゃんを助けてくれてありがとさん。よろしくね」カノンの肩に腕を組んで僕に告げる。


いやいや・・・やっぱり。なんというかいじめられっ子の経験からくる危険察知のいやな感じがする。


「あ!そうだ。魔法が使えなくなったときの身を守るための剣技や武術をつかえたほうがいい!クロード、ヒロハルに基本的な剣技や武術を教えてあげてもらってもいい?」ヒロハルの意見を聞かずカノンがクロードに勝手に相談する。


「やっぱり魔力の感じからすると君は魔法使いなんだね。とてつもない魔力を感じるよ」

「鍛えれば、世界最強の魔法使いになるわよ!」

「魔王を討伐したカノンのお墨付きとはすごいね!これは鍛えがいがあるよ」


僕の意思を無視してまた話が勝手に進んでいく・・・


修行を初めて1か月が経過した。


「これで基本的な攻撃魔法や回復魔法は使えるようになったわね。」


「はぁはぁ。おかげさまで。カノン師匠のおかげです。」


「剣術のほうはどうなの?」

「ヒロハルくんはどうやら剣術や武術はあまり向いていないみたいだね。センスというよりも感情面に左右されている感じだね。」


「大丈夫よ魔法で身体能力を上げれば敵なしよ!」カノンが優しくカバーしてくれた。


「カノンこれは生死にかかわる話だ。理想だけじゃなく、現実も伝えておくべきだ。」少し声を荒げるクロードさらに彼は言う

「才能があっても、死ぬ奴は死ぬ。実際に君も見てきただろう」

「そうね。ごめんなさい。」カノンは昔を思い出したのか黙り込んでしまった。


「ただ、努力はここぞというときに運命を分ける。その時に備えておくかおかないかはヒロハルくん。君次第だ。」僕の目をまっすぐ見てクロードはいった。しかし、その眼の奥には悲しみが宿っているそんな気がした。


「もっと強く、自分はもちろん、みんなを守れるように頑張ります!」といった瞬間。


ぐぅぅぅぅ~~~~ 僕のおなかが鳴った。 


カノンとクロードは大笑いして暗かった空気が明るくなった。


「やだも~ヒロハルったら、たしかにもう夕飯の時間ね!戻ってご飯にしましょ。」そういうと僕とクロードの手をひっぱりエルフの酒場につれていった。



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