表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/50

第20話「出立の朝」

 眠い眠い。ふぁあああ。もうちょっと寝ていたかったねえ。今朝もユキに起こされてしまった。転生しても舐められてしまうとは。


「ちゃんと起きないから舐めちゃうんだよ」


 いやいや、その理屈はやっぱりおかしい。どうして笑顔を向けてくるんだ。舐めたかった、とか?


「ユキ様が私よりも早く起きていたことには驚きでした。きちんと睡眠の方は摂られましたか」


「うん。すっごく目覚めがよかったの!」


「……そのようですね。ユキ様はお顔に表れますから」


「え!? わたしってそんなに顔に出やすい」


 少なくともポーカーフェイスは苦手だな、ユキは。


「ミア様、ユキ様。ご準備の方は万端でしょうか」


「ボクは準備万端だ。もしものときは作ればいい」


「わたしも大丈夫だよ」


「いいお返事です。王様にご挨拶を済まし次第、すぐに出立いたしましょう」


 王室に入るのなんて久々だなあ。普段は入る用なんかないもん。普通の人はガチガチに緊張するらしいが、ボクはそうでもない。言っちゃえば家主だぜ? 別に構える必要もないもん。


「王様。リンでございます。ミア様とユキ様をお連れいたしました」


 王室の扉の横には近衛騎士のサイさんとキョウが立っている。立派な白い鎧は父さんを思い出すねえ。


「王様に粗相のないように」


「アンタこそしっかりやれな」


 キョウは父さんの部下だった男だ。父さんが死んだあと、ボクとユキを必要以上に気にかけている。その気持ちには感謝しているんだけど、ちょいとウザったくなることもある。


「ミア、ユキ、そしてリン。非常に申し訳ない! 3人に辛い選択をさせてしまった。王として情けなく思う」


「ご自分をお責めになさらないでください。王様はご自分でできることを。私たちも自分たちでできることをするまでです」


「折角の休暇を台無しにしてしまった。重ねて謝罪しよう」


「いえ。宮殿から離れる時点で私にとっては休暇も同然でございます。お気になさらず」


 リンさんは言うことが違うねえ。普通なら駄々をごねるところだってのに。


「わたしもお姉ちゃんも気にしていません。みんなの平和のために頑張ります」


「まあ、適当に頑張ってくる。その代わり、ちゃんと生きててくれな。王様」


「無論だとも」


 民なくして王はない。王なくして民はない。持ちつ持たれつってやつだ。

 よし! それじゃあ、レイダスの闇を滅ぼしに行くとしますかねえ!


「……死ぬなよ……ミア嬢」


「……けっ。アンタもな……キョウ」


 なーにボクだけを心配してるんだ。ユキにもリンさんにも気を配れっての。行ってくる!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ