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旅情抒情  作者: FRIDAY
4/6

多生の御縁

 

 降り立った駅は無人駅

 初めて踏んだ土地のふち

 券を箱に入れて出る

 

 駅前は人の足音もまばらな広場

 その向こうには広大な田園

 さらに遠くに山の線

 空は高く 青く

 陽気は麗らかに

 吸い込む空気は異郷の薫り


 さあ行こうかと踏み出したとき

 ふとそれが目に留まった


 何を象ったのかもわからない像


 見たことがある

 と しばらく考えて思い出した


 それは遠く 若い頃

 目的地は違ったけれど

 この地に立ったことがあった

 そう あのときもこうやって

 同じ像を見下ろしていた

 お前は一体何者だ、と


 久し振り 奇遇だな


 奇妙な親近感をもってしゃがみ

 視線の高さを揃えてみる


 こっちは随分変わったけれど

 そっちは相変わらずで何よりだ


 それで


 結局お前は

 何者なんだ?

 


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