切り絵
紙を切って切り絵を作った。簡単で不恰好な犬の絵だ。
あ、犬。
妹が僕の机を見て言った。そこに僕の犬はいない。もう机の中にしまったはずだ。
机の上には犬を切り抜いた四角い紙が残っていた。妹はそれを見て犬と言ったのだ。
遊びはそこで終わって、僕は英語の教科書を開いた。すぐに退屈になって、背表紙の裏のページを見た。
そこには英語を学ぶ理由が綴られていた。
例えば、日本を知ろうとするならば、日本以外の国を知っていなければなりません。日本だけ調べても、日本の特色は分からないものです。
まるで切り絵みたいだと思った。そしてまた、僕が解くべき問題のページに戻った。
「僕」は「僕以外のあらゆるもの」と言うことができるのかもしれない。




