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僕
君の名前はフージャス。
僕の名前はユーリア。
このゲームの参加者は僕と君以外に何人もいる。でも、そのうちのほとんどがすでに、捕まえられ殺された。
僕達は生き残ることができるかな?
息をするのもままならない。
二度と呼吸ができない体になりたくなければ、いま、息を潜めてバレないことを祈るしかない。
僕は無力だ。
目の前で仲間が死んでいくのをみているしかなくて、それでも自分じゃなくて良かったと心の中では安心している。
でも、それでいい。
それが人間。
もし、死んでいった奴が生き残って死んだのが僕だったとしても同じ事を思っているだろう。
だから、悪いとは思わない。
「ユーリア!助けて!」
「逃げないで!」
「戦って!」
悲痛な叫び声は僕の生きる糧となる。
彼らの叫びは僕を奮い立たせ負けたらこうなるんだという恐怖感を与えてくれる。
だからどこまでも臆病になれるんだ。