簡易英雄召喚!
掲載日:2026/02/05
まってまってまって!
見たところあなたこれから自殺しようとしていますよね!?
話を聞かせてくれませんか!?!?
ふむ。
ふんふん。
なるほどなるほど。
よーするにこの世界があまりにも退屈だから死のうってわけですね。
すごいですね。
イジメを苦にとか、病気を苦にとか……そう言うのじゃないんだ。
反吐が出る……。
あぁ、いや。
なんでもないです!
それよりですね!
良い方法があるんです!
あなた、英雄になりたくないですか!?
実は私!
異世界転移の魔法が使えるんですよ!
そこではね。
あなたのような英雄になれる素質を持つ人が切望されているんです!
どうですか!?
よしっ!
良い返事です!!
じゃ、早速!
異世界転移しちゃいましょう!!!
*
「召喚士殿、本当に良いのか?」
恐る恐る尋ねる王様に私は頷く。
「大丈夫です。彼も望んでいますから」
「しかし、彼はこの世界に来てまだ半日も経っていない」
「ええ。でも、彼のもといた世界では彼は間違いなく素質がありました」
「……荒振る神のため自ら生贄になるのを?」
私はほんの少しだけ間を置いて答える。
「自分の命を捧げることに迷いはありませんでした。だからまぁ、本望でしょう。だって、一つの国のために死ねるんですから」
王様は迷いながら頷くばかりだった。




