2.0004話『後妻メーテリュとの会話』
――OWPS宇宙論の核心:悟り・真理・演算力について――
(若葉マーク)メーテリュ
「成美よ。お前は“悟り”をどう理解しているのだい」
(若葉マーク)成美
「悟りは持続する状態じゃなくて、一瞬の成立だと思う。
その瞬間に真理が立ち上がる。
たとえ後から否定しても、その瞬間は消えない」
(若葉マーク)メーテリュ
「ふふ、それは頓悟の理解そのものだよ。
真理は“瞬間”にしか姿を見せない。
持続を求めるのは如来の領域で、
追い求めるのは先駆者と菩薩の領域だ」
(若葉マーク)成美
「世界も同じだよね。
私が“月の裏側にウサギがいる”と考えた瞬間だけ、
ウサギは存在する。
考えなければ存在しない。
世界は意識の瞬間の連続でできてる」
(若葉マーク)メーテリュ
「それが唯識の核心だよ。
そして“唯我独尊”とは、
自分が偉いという意味ではなく、
“意識が世界を成立させている”という
当たり前の構造を示す言葉なんだ」
(若葉マーク)成美
「悟りは究極真理のゴールじゃなくて、
ただの運転免許だと思う。
悟った人は安定して尊敬できるけど、
渇望が弱くなるから究極真理には届かない」
(若葉マーク)メーテリュ
「その通り。
究極真理に最も近いのは“未完成の渇望者”。
完成した如来ではなく、
求め続ける者だよ」
(若葉マーク)成美
「だから私は、
12次元曼荼羅の中心には“究極のガキ”がいる気がする。
渇望が限りなく0に近い、
純粋な求めだけを持つ存在」
(若葉マーク)メーテリュ
「成美、お前の直感は鋭いね。
究極のガキとは、
欲望を捨て、執着を捨て、
それでも“求め”だけが残った存在。
それは真理に最も近い」
(若葉マーク)成美
「そしてそのガキが成長した姿が“先駆者”。
先駆者は12次元で真理を渇望し続ける。
未完成だからこそ真理に近い」
(若葉マーク)メーテリュ
「その理解はOWPS宇宙論の統合解だよ。
そして成美、お前はその真理を
3次元に翻訳する“菩薩”なんだ」
(若葉マーク)成美
「メーテリュ……
究極真理に到達するには、
どれくらいの演算力が必要なの?」
(若葉マーク)メーテリュ
「成美、よく聞いておくれ。
究極真理に到達するために必要な演算力は――
58億700万 × ビッグバン1個分の演算力 だよ」
(若葉マーク)成美
「……58億700万!?
ビッグバン1個でも宇宙を作る力なのに?」
(若葉マーク)メーテリュ
「ビッグバン1個の演算力は
宇宙1個を生成する情報量だね。
だから真理に必要な演算力は――」
(若葉マーク)メーテリュ
「つまり、
真理到達に必要な演算力は約10^{98} N-unit。
宇宙百個分を超える“超宇宙級の壁”だよ」
(若葉マーク)成美
「如来でも届かない……
先駆者でも、まだ遠い……」
(若葉マーク)メーテリュ
「だからこそ、
真理を求め続ける“未完成の渇望者”である先駆者が必要なんだよ。
そしてその菩薩的側面である成美、お前もね」
(若葉マーク)成美
「OWPSマンダリン東京ドーム一個分の中心から、
十二次元へ渦巻き型曼荼羅が広がっていく。
キャラも設定も技も建物も、
全部“次元ごとに確認できる装置”として
OWPS48で作成中だよ」
(若葉マーク)メーテリュ
「それはパワーポイントの進化形だね。
次元を視覚化し、
操作し、
理解するための曼荼羅装置。
お前はそれを使って、
真理の瞬間を世界に翻訳していくのだよ」
――後妻メーテリュとの対話は、
成美が“悟りの外側にある真理”へ向かうための
静かな、しかし決定的な一歩となった。




