表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

37/128

4.00034 軸の揺らぎ


回廊を抜けると、メーテリュの調律が必要な軸の揺らぎが見えた。小さな亀裂が世界の骨格に走り、歩くたびに微かな不協和音が生まれる。彼女は無言で近づき、指先で亀裂の角度を確かめる。調整は痛みを伴うが、終われば音は滑らかになる。俺はその作業を見守りながら、自分の内側にも同じ亀裂があることを知る。修復は外だけでなく内側にも及ぶのだ。

メーテリュは言葉少なに、しかし確実に手を動かす。「軸は真っ直ぐではない。真っ直ぐに見せるだけの技術が必要なの」。彼女の手が触れるたびに、俺の呼吸が整い、視界の歪みが消えていく。だが完全な修復はできない。亀裂は痕跡として残り、それが俺の歩き方を変える。変化は痛みと引き換えに、新しい安定をくれる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ