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今日からお休み

作者: 小畠愛子

 長い間、ひとりっきりでがんばってた。


 暑い中、昼も、夜も、休まずに。


 たまにあるお休みの、しんとしずまった部屋が好き。


 部屋の中にいる、仲間たちに話しかける。


「調子はどう?」

「いっつもおんなじさ。腹いっぱいになるまでゴミを入れられて、捨てられるだけさ」


 ゴミ箱が、不機嫌そうに言う。


「ぼくも、いっぱいになるまで吸いこんで、いつも大変だよ」


 掃除機も疲れてるみたいだ。


「君はもうすぐ、長い休みに入るだろ?」


 そう。夏が終わってすずしくなったら、ぼくの役目は終わり。また来年まで長い休みさ。


「そういや、エアコン買うとか言ってなかったっけ?」

「あぁ、そういや言ってた。よかったな、扇風機。来年は相棒ができるぞ」


 そうなのか。こりゃ、来年が楽しみになってきた。でも…。



「やっぱり風呂上がりは、扇風機が最高だぜ」


 ぼくの夏休みは、まだ当分先みたいだ。

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― 新着の感想 ―
家電達の仲が良さそうでほっこりしました。 可愛いやり取りだなぁと思う一方で、自分の掃除機に申し訳なく思ったり(限界までゴミを入れっぱなしにしてしまうタイプの持ち主) 扇風機さんのお休みはまだ先でも、…
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