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オーナー部長

「いやあ!天気いいっすね!!空気もうまい!!まじ卍っす!!」


長野の合宿所に到着した。

山奥の湖畔の貸し切りの別荘のようなところでいつも合宿は開催される。


「来ることができてよかったな。」


エリカはとてもご機嫌そうだ。

相変わらずタンクトップにハーフパンツといった肌の露出が多い服装だ。

鎖骨がよく目立っており、その真下あたりから双丘はこんもりと目立つようにそびえたっている。

ここは涼しいが、じんわりと汗をかいているのか鎖骨に微量の汗粒があり、ついついそこに目がいってしまう。



「どうしたんすか?ルナさん?」


「あ、いや。なんでもない。」


自分のミッションを忘れてはならない。


エリカを1軍入りさせること。

それがこの合宿での私のやるべきこと。


「見てくださいよ!ルナさん!白鳥いますよ!ぐうかわっす!!」


まあ、来たばかりだ。

昨年参加できなかった私もエリカも少しは羽をのばそう・・・・・。









「ダンス部!!集合ですわ!!」


そのリゾート気分もりょーちゃんの一言ですべて台無しになった。






♦♦♦


「これより!!基礎練を行いますの!!まずはこの来た道を往復10週!!」


「「「ええええええええええ!!!!!!!」」」」



最寄り駅からは車で10キロの坂道である。

片道10キロだ。


10週ということは・・・・


「りょーちゃん様・・・恐れながら申し上げますが・・・・さすがに200キロというのはそうですね。

大体、東京からええと、越後湯沢くらいありますが・・・」


さすがにケイも顔を青ざめながら伝える。


「は?なんなの?あんた、私に何か物申すつもり?瑠璃市をあげてのイベントなのよ?200キロくらいなんてことないじゃない。」


「いや・・・・さすがに今もう15時ですし・・・・徹夜でもなさるおつもりで・・・・」


「当たり前でしょ。イベントを受注したからには相応のものをデリバリーしなくてはならないのよ。」


誰も何も言わない。

ただ部員の顔は絶望の色に染まっていた。



「る・・・ルナさん・・・・」


「ああ・・・やるしかないよ。りょーちゃんはさ、そういうやつだから。」




私たちがひそひそと話しをしているとりょーちゃんがこちらに睨みを効かせてきた。


しかし私を見るなりあきかけた口を固く閉ざして視線をそらした。



「いい!!私たちダンス部の名前をとどろかせて、天下を取るの!!名声的にも商業的にも!実績もすべてすべて!他を凌駕する!

その為にはなによ!!200キロくらい!!やってやりましょう!!」



そういうとりょーちゃんは走り出した。



「まじ脳内お花畑っすね。。。やらなきゃいけないんすかね・・・・」


「まありょーちゃんだからさ。」



りょーちゃんはすでに見えない位置まで走っている。

あの子のことだから根性でどうにかするのだろう。


ただし、他の部員がどうなるか。



結果は火を見るより明らかなのではあるが・・・・・・



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