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超弦天使 レヴァネーセス ~ 夏に降る雪  作者: 風風風虱
epic 11 夏に降る雪(前編)
88/104

⑧ サドンデス

 デモナイゼーション!?

 このタイミングで? この場所で?


 葵はあり得ない展開に驚愕した。


「長良1尉、そこは危険です。退避してください」


 由真が叫ぶ。


「ハウンド03を向かわせていますが間に合いません。それか自機のハンターを起動させて自分を守って下さい」

「今、手が放せないの。残念だけど両方とも却下よ」


 ガンガンと大きな音が鳴り響く。

 葵はパイロットルームの入口の方を一瞬見た。DDが入ってこようとしている。


 DDに知性があるのか。

 何らかの共通の目的があるのか。

 コミュニケーションは取れないのか。


 これらの疑問は人類がDDの存在を認知してからずっと問われ続けていた。そして、それに満足な答えを出せた者はまだいない。

 だが、今となってはどうでも良い。今は掴んだらこのチャンスを放さないようにすることだけが重要だ。この機会を逃せばもう2度とチャンスは巡ってこないことを葵は確信していた。

 葵は息を吐き出し、最後の切り札を切る覚悟を決めた。


「シナプルリンク リンクレート変更 100(フル)!」

 

 最初は、全身をさわさわと撫でられる感触。が、すぐにピリピリと電気が流れるような感覚に変わる。そして、流れる電流はどんどんと強くなっていく。


「くぁ」


 苦悶のうめきが葵の口から漏れると同時に、飛天が一瞬光をった。

 と、DDの体が一気に後ろに後退し始める。

 抗しようとする努力を嘲笑うかのように《0020》の体は

ズルズルと後退していく。あっという間に爆心予定区域まで残り10メートルを切った。

 もう、数秒で予定区域だ。

 葵は全身の神経に焼けた針を突き立てられるような痛みに耐えながら叫ぶ。


「爆心予定区域に入ったらすぐに起爆を……」


ガコッ 


 パイロットルールがこじ開けられ、DDが入ってきた。全身から水晶のような鋭利な刺が突き出ていた。秋月の面影はどこにもなかった。


 あっ、これ、見たことないやつ

 unkownだわ

 

 鋭利な刺がシートに横たわっていた葵の腹部に突き刺さった。カーボンナノ製のパイロットスーツを易々と突き破られことに葵は少なからず驚かされた。


 こんなところで時間切れ……


 様々な思いがぐるぐると浮かんでは消える。

 スクリーン前面には《0020》、斑の蛇体とぬらぬらと白く光る女体の相反した異形、が勝ち誇ったように自分を見下しているようだった。

 喉を液体が逆流して口内を鉄臭さが満たす。

  

「かはっ 作戦続行!」


 パイロットルームに血を撒き散らしながら葵は叫んだ。その目はフェイス画面に映る由真に向けられている。


「指揮は名取2尉! あなたがとりなさい」


 目の前にDDの(いばら)を巻き付けたような腕が伸びてきた。

 それが葵が見る最後の光景だった。



2021/08/22 初稿


□□□ 次回予告 □□□

葵を失った真一たち。

しかし、悲しみに浸る時間はない。

爆発までのカウントダウンが進む中、いすずが、麻衣が次々に倒れていく。

そして、窮地に陥る真一たちの目の前で、DDは再び結界を発動させる。

果たして、真一たちに勝ち目はあるのか?

次回、超弦天使レヴァネーセス 

epic12  夏に降る雪 後編

さぁ~ 次回もぉ~ ハッスル ハッスル!

□□□□□□□□□□□□□

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