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さて、タマにサテラの師匠になってもらうか。

お読み頂きありがとう御座います!!

サガン師とカルタスさんはそれから色々と話をしていたようだ。

オレは早々に切り上げてサテラの部屋に行った。

部屋の近くまで行くが魔力を感知しない…タマも居ないね、何処に行ったのかと感知を広げると甲板にいる様だ。

甲板まで行くと人だかりが出来ていて何か見てる。オレも入って見るとタマとサテラが練習的な乱取りっぽい事をやっている。

樹海ではタマがサテラに獲物の獲り方や身体の動かし方などを教えていたからね。

タマもサテラを心配して身体を動かすのが良いと思ったのだろうね。流石はタマ、後で沢山モフモフしてあげよう。

中々白熱した感じの乱取りであるが、やはりタマには隙が無いし動きも速い。サテラは身体強化で頑張ってるけど追い付かない。

最後はタマに頭の上に乗られて肉球を額に押されて終了。

皆からは拍手喝采されていた。缶でも持って回ったらお金くれそう…。


「はい、お疲れ様!サテラ、久しぶりの師匠の稽古はどうだった?」


「はあはあ…タ、タマは相変わらずは、速いのじゃ…」


「ニャアア〜〜」


「修行不足だってさ!タマ師匠に毎日稽古付けてもらいなさいよ」


「うむ、タマ師匠!お願いするのじゃ!!」


「ニャア〜〜〜」


こうしてサテラのリハビリにタマ師匠が手を貸してくれるようだ。本当に助かるよ。


「あれ?そういえばフクゾウはどうしたの?」


「ニャアニャア!」


タマが旗のポールの上を見るのでオレも見ると、フクゾウはポールのテッペンでぴょんぴょんしていた…何やってんだ?


「お〜い、フクゾウ〜何やってんの〜?」


フクゾウはオレに気付いてポールのテッペンから飛び降りた。オレがナイスキャッチしたけど危ないぞ!!


「ニャア〜」


「ん?大丈夫?」


「ニャアニャア」


タマは大丈夫だと言ってるようだ…まあ、タマが言うなら大丈夫なんだろう。

それにしても不思議なスライムだな…今度ミラさんにでも聞いてみるか…トールさんでさえ一回しか見た事ないって言ってたしなぁ。


オレ達が食堂へ戻るとカルタスさんだけが残っていた。サガン師は部屋に帰った様だ。


「全く予想外でしたよ…まあ、あの方らしいですけどね…」


「もっと早く正体を暴いておけば良かったかな?」


「まあ、良いでしょう…それにしても良く動きますなあ」


「そういう風に生きて来たのだろうね。身についたモノだから歳をとっても動ける」


オレ達は食堂で飯を食う事にした。動いたサテラがお腹を減らせたみたいだし。サテラはハンバーグランチ、オレは唐揚げ定食だ。唐揚げはタマとフクゾウの分を増量でもらう。カルタスさんはハンバーグのライス大盛りだ。


「ハンバーグは美味いのじゃ!!」


サテラはご満悦である。オレは唐揚げがいつもの通り美味いので満足である。

タマとフクゾウは分けてあげた唐揚げを既に平らげており、タマは寝そべって休んているし、フクゾウは余程美味かったのかバチバチ放電しながらぴょんぴょんしてる。


「アレス、あの者は何故こちらを見張っているのじゃ?」


とサテラは何も見えない空間を指差す。ほお、どうやらサテラにはガンミが見えてるんだね。


「アレはガンミ。ほれ、お前の所でジョルフィーナさんから貰った魔導具が有っただろ?アレだよ。オレを監視するんだとさ」


「アレスを監視じゃと?変な事をするのう…我が魔法でブッ壊しても良いぞ」


「いや、ほっといて良いよ。監視するけど悪さはしないし」


「そうなのか…ならば良いが…」


正直ガンミの監視は慣れてきてる。相変わらず何を監視してるのかは良く分からないがね。

オレとサテラがそんな話をしてるとフクゾウがバチバチしなからやって来た。ガンミに攻撃しようか?の意思表示だ。


「フクゾウ、ガンミにダイレクトアタック」


フクゾウはミサイルみたいにガンミに向って飛んで行く。《ウギャーアアア!!》とガンミの悲鳴が聞こえた。フクゾウ、グッジョブ!!


《な、なんて事させるんです!!》


「いやぁ、フクゾウがやりたそうだったからさ。ガンミも退屈そうだと思ってね」


《イヤイヤ、おかしいでしょ??そもそも私は退屈などしておりません!キチッと監視してるじゃないですか!!》


「あ、こっちはサテランティスね。オレと同じ特待員で魔女族。怒らせると怖いよ」


「アレスを監視してるそうじゃな?監視などして何が面白いのじゃ?」


《コレは我が主からの最期の御命令。キチッと監視はさせて頂きます》


「なあアレス。フクゾウがやれるなら我もやっていいのか?」


《ちょ、ちょっと!何でそうなるかなぁ〜訳分かりませんよ!!》


「ニャア〜」


タマがサテラの前に寝そべった、モフモフ要求である。そんなの構うならモフモフをしろと。


「うむ、大事な用事が出来たのでお前を構うのはヤメじゃ」


「運が良かったなガンミ。サテラは手加減出来ないからな。ちなみにサテラはお前か見えてるから隠れても無駄だぞ」


《イヤイヤ、もうやめて下さいよ!!ホントにいくつ身体があっても足りないですから!!》


ガンミは大分離れたところまで逃げて行った。タマはサテラにモフモフさせている。とても可愛い。


『セリュース』でも見学会は大盛況であった。やはり船の中を見る機会も少ない所にこんなデカい魔導船がやって来たら見に来たがるわな。しかも食事も美味いと来たら何度でも来たがるよ。


オレが積極的に船の中を公開するのには二つの理由がある。


一つは船の中を見学させる事で街の人たちや領主様に船を好きになって貰う事での好感度アップ。

これによって就航がしやすくなり、交易などにも好影響が出る事、また船を使ってみたくなる事などを狙っている。


もう一つは軍事的脅威では無い事のアピールである。

これ程デカい船が他国から来るだけでプレッシャーを与えてしまう訳だから、そこを和らげる事が必要である。現時点では軍事で使うつもりは無いので、そのアピールは必要不可欠である。どんどん見せる事で警戒心を解かす訳である。


ただし、それには他の人間には真似出来ない魔導船の技術と『アルゴー』による警備体制の信頼などが有るからに他ならない。


しばらくはデュミナス辺境領の独占技術として富国の為に使う様にする。だが遅かれ早かれランカスター領とのいざこざは避けて通れない道なので強兵としても使わざる負えないだろうね。

一応考えは有って、潜水艦は作るつもりだ。コレはオレの中での決定事項で、この潜水艦には双頭の竜の魔石を使い、航海は水の能力、攻撃には火の能力を使うという『デュアル魔導炉』に挑戦する予定なのだ。

いつもだと魔石の魔力だけを属性関係無しに使うというやり方が魔導炉の造り方だったのだが、双頭の竜の魔石は火の属性と水の属性二つを持ち合わせている為に、属性の力も含めた魔導炉を新たに作り出そうかと考えている。まずは試験的に属性魔力によって動く魔導炉のを造る事から始める予定だ。コレは今回の航海が終わった後で行なうつもりである。


見学会も終わり、そろそろ出港の準備に入った頃に続々と馬車が到着して来た。王国や帝国に交易をする為に集まって来たのだ。無論『コックスナル』に行く者も沢山居る。だが、やはり王国や帝国に行って商品を売りたい仕入れたいと言う商人達が多かった。


オレ達はラージアス州やカロ州から鉄鉱石やオリハルコンなど希少金属も入手していた。船を造る為の材料である。【ナバダット連邦国】のラージアス州は山岳地帯で鉱石鉱物の宝庫でカロ州は昔から希少金属が多く賑わっている。予めカルタス商会から鉄鉱石などを『セリュース』にコツコツと集めさせていたのだ。コレにはカルタス商会のリオールさんが指示を飛ばしたり自ら行って仕入れたりと大活躍しているのである。


「アレス坊、そろそろ出港だぞ!」


「了解です、船長」


『アルゴー』は『セリュース』の港をゆっくりと出港してゆく。

領主様とギルマスがわざわざ見送りに来てくれていた。オレとサテラは甲板に行き、見送りに来てくれた皆に大きく手を振った。


こうしてオレ達は『セリュース』を出て、『ダーラムス』に向って行ったのである。


ブクマやご評価頂きまして感謝しかありません。

また、ご感想や誤字脱字、修正依頼など皆様の応援が高いモチベーションを保っている要因です。本当にありがとう御座います。

これからも楽しい物語を書いていければと思っております。

素人の小説モドキですが、皆様に楽しんで頂けたら嬉しいです。

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