さて、魔の海峡を越えてみようか。
お読み頂きありがとう御座います!!
お詫び︰港街『ダーラムス』を『ターディス』と間違えておりましたので修正致しました。大変申し訳なく思っております。
『ダーラムス』での停泊も残り一日になった頃にオレは誰かに監視されている気配を感じた。
もちろんガンミとは別の気配である。
殺気の様な気配では無いので特には気にせずにいつもの通りにしていく。有名人はツライよ…。
カルタスさんは次のリュピタル行きに結構な勝負を賭けてるみたいね。いつもは慎重なのに珍しいな。
「大丈夫なの?カルタスさんあんなに仕入れちゃって…」
「私はアレス様を信じていますからね!ガッチリ稼がせて頂きますよ!!」
「まあ、大丈夫だと思うけどね。もしヤバければ道を作るよ」
魔の海峡にはあらかじめ『蜂影』先生を向かわせている。少ない晴れの日に上空からの画像を色々撮らせており、その画像では問題点は見つからなかった。
いよいよ『ダーラムス』を出航する。次はリュピタルの港町『セリュース』に向かう。ダーラムスからセリュースまでは大体16、7日といった所かな。流石に魔の海峡を抜ける際はスピードが落ちそうなのでこの位は掛かると見ている。
魔の海峡までは後10日ほど掛かるのでこの海域では全速力で航海する事となる。
ヴィーグル船長と『アルゴー』は色々なシュミレーションを重ねて、可能性がある事への対処法をしらみ潰しにやっていた。
オレは最悪避けられそうに無い障害物が有ればソレを消す役目である。
魔神銃グレネードランチャーは3発撃てるし、魔銃コルトの”魔力を帯びたアダマンタイト”のシリンダーはかなりの威力を持つ。
まあ、使わなければそれに超したことはないのだけどね。
食堂でカルタスさんは帝国や連合の商人達とかなり深いトコまで話をしていた。
オレはチャックの作ったA定食をタマとフクゾウに分けながら食べていた。
ちなみに今日のA定食はオークとホロホロ鳥の合挽きハンバーグでB定食はオークカレーとホロホロ鳥スープのセットである。
「ニャア〜」
「タマ、美味しかったかい?食べるならもう少し貰おうか?」
タマはゴロゴロしだしたので大丈夫そうだね。
「フクゾウは?大丈夫?」
フクゾウはぴょんぴょん跳ねて嬉しそうだから大丈夫だね。
《タマは何で食べる必要も無いのに一緒に食べるのか?全く理解不能です》
「いいかい?ガンミ、コレがコミュニケーションとか文化ってもんだよ。タマはそういうモノがいかに大事か知ってるんだ」
《???よく分からない…理解不能です》
「そのうち分かるかもな。お前も”生きてる”のだからね」
《…生きてる…ワタシが…》
その後ガンミは姿を消したので、色々考える事もあるのだろうね。
オレはタマをモフモフしながらキャサリンが入れてくれた紅茶を飲んでいた。
5日目までは晴天が続いていたのだが、6日目から天候も荒れだして来た。この程度は『アルゴー』にとっては大した事は無い。揺れもほとんどなくて快適だ。まあ、『ラスカンフェル』に向かう時の嵐の方がもっと酷かったしね。
8日目に魔物が突如として姿を表した。
クラーケンとシーサーペントが前方で戦っているのである。
「いやぁ〜凄え迫力だなあ!!」
「アレス坊!感心してる場合かよ!!」
「ちょっと迂回出来ないの?」
『今の速度からすると難しいです。衝突の可能性78%。危険危険!!』
「仕方無いなあ…」
オレは魔神銃グレネードランチャーを取り出して構える。これじゃあ魔石は取れそうに無いな…もったいねー!!
「いっくよーー!!」
発射!!すると前方のクラーケンとシーサーペントが赤黒い光線に飲み込まれた。一瞬にして消滅する!かなり先の方まで海が一直線に割れて見えたが、すぐに波に飲み込まれる。
ヴィーグル船長はしばらく口を開けていたがようやく喋りだした。
「こ、コレが…『オークロード殺しのアレス』の本気か!!」
「船長…それやめてよ…」
カルタスさんは腰が抜けているようだね…。
そう言えばここに居る人はオレが戦う姿を見てないもんな…カニの時も誰も居なかったし。
『危険回避。前方の障害は無くなりました』
「おい、『アルゴー』あのくらいは避けれるようになってくれよ。オレが居るとは限らないんだぞ」
『かしこまりました。シュミレーション開始…』
『アルゴー』に宿題を与えたオレは、恐らくは怒るであろうタマの元に行くのである。
「ニャア!!ニャア!!」
「あ〜やっぱり怒ってるかあ…ゴメンて…呼ぶ時間も無かったからさ…」
タマはクラーケンかシーサーペントの片方くらいは倒したかったのだろうね。
散々ニャアニャア言われたオレは、タマが満足するまでモフモフさせられた。
その2日後、遂に魔の海峡までやって来た。物凄いうず潮だなあ。ついでに暴風雨も凄くてダブルパンチだね。海流と海流がぶつかり合い、さらに海峡で狭まる事でうず潮が発生する。また、海流同士がぶつかり合う為に暖かい空気と冷たい空気もぶつかり合うので天候も悪くなる。
ヴィーグル船長と『アルゴー』は最短で危険の少ないルートを弾き出してそのルートで船を進ませる。うず潮とうず潮の間を上手く通り抜けて行く。確かにこの風とうず潮では帆船じゃあこれは渡れないわ…。しかし『アルゴー』は魔導船なのでほとんど影響が無いのである。
『アルゴー』はこの海峡を無事に通り抜けた。思ってたよりも余裕があったね。
魔の海峡を無事に通り抜けた後、6日目で遂にリュピタルの港町『セリュース』が見えてきた。『セリュース』を後にしてから1年、ようやくこの地に再びたどり着いた。
オレは甲板から身を乗り出してギルマスを探した。あっ、オッサン見つけた!!
「ギルマス〜〜アレスで〜〜す!!王国から交易船を就航させましたよ〜!」
ギルマスは手を振りながら何か叫んでいたがよく聞こえない。
「領主様との約束を果たしましたよ〜〜!!今行きま〜〜す!!」
オレは甲板から下の方に降りていくとギルマスが待っていた。
「本当にやりやがったな!!しかもこんなどデカい船で来やがって!!」
「約束は守る方なんですよ!さあ領主様に会いに行きましょう!」
「うむ…その前にギルドに来てもらおうかな!」
「は?ギルドに何か用ですか??」
ギルマスは俺の問には答えずギルドに連れてゆくのであった。
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これからも楽しい物語を書いていければと思っております。
素人の小説モドキですが、皆様に楽しんで頂けたら嬉しいです。




