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閑話その伍、ナガースフにて帝国の大臣と密談。

お読み頂きありがとう御座います!!

コレで閑話は終わりとなります。本編もお楽しみ下さい!

船の製造日数が1ヶ月となってましたが3か月の間違いでした。訂正しました。

王国に戻ってきたオレは『ナガースフ』にて就航の下準備にやって来ていた。

いつもの様に冒険者ギルドにやって来て顔見せをしていたのだが、その中に久しぶりに見た男達が居た。あのミスリル鉱脈を調べに来てオレにとっ捕まったハウアーの部下3人組である。

オレは受付のおねーさんからこの3人は帝国で活躍中のB級冒険者で『テンプルナイト』というパーティーメンバーで名前はガル、リメル、サンダールと言う。

オレはそいつ等を『蜂影』先生に尾行させた。もしかすると…と考えたからだ。

オレが就航許可を領主様から貰っている間に奴らのアジトが判明した。そして目的の人物が居るのを確認したのである。


その夜、4人が居るのを見計らってオレとタマはアジトを訪ねた。


「今晩は。ハウアーさんいらっしゃいますか?」


すると中でガタガタ音がした。びっくりしたのかな?でも抜け道の扉は全部開かない様に細工したし裏口も『シュワ』ちゃんが開かない様にガッチリブロックしてる。


「入りますよ、お話がありますので」


ドアの鍵を光学迷彩で姿の見えない『蜂影』先生に中から開けさせて、部屋に入ると武器を持った4人が俺を睨みつけている。


「今晩は、『テンプルナイト』の皆さんとハウアーさん…いや、ハウアー財務大臣殿とお呼びした方が良いですか?」


「こ、コイツ…今日ギルドに居た…特待員かっ!」


「確かアレスと言った!間違い無いぞ!」


「とにかく落ち着いて下さいよ。王国の人間は知りませんから…」


「おい、剣を収めなさい…もし、捕まえるなら騎士団が来てるでしょう。アレス君といったね…まあ座りたまえ」


流石は大臣、肝も座ってるし状況判断が早い。オレの事を値踏みしている様でもあるな…やるねぇ〜このおっさん…ってオレも変わらんか。3人組も剣を収めて…まあ、警戒はするわな。


「流石は帝国随一の切れ者大臣。肝も座ってておみそれしました」


「フハハハ!!顔は幼いのに中々のタヌキぶりだ!して、何用かな??」


「はい、実は私の兄が新しい辺境領の領主でして…ああ、そちらの3人がよ〜く御存知の樹海の側の辺境領です」


「な…なぜ俺達が樹海に行った事を知ってるんだ…」


「そりゃあ、オレが捕まえたからですよ。記憶は魔導具で改ざんしましたけどね…」


「なっ…馬鹿な!!」


ハウアーは驚き、3人は真っ青な顔をしている。


「ではミスリルはあると言う事だな」


「ええ、有りますよ。そこでハウアー殿に御相談が有るのですよ」


「ミスリルを売るか?」


「ええ、ミスリルの武具も含めて船での交易をしたいのですよ。ウチの船はウチから王都、コックスナル、リュピタルに就航させるつもりです。そこに帝国の港にも就航したいのです。もちろん定期便で」


「なっ!…海路で繋ぐ??リュピタルは無理だろう?魔の海峡が有るぞ!!『ダーラムス』は魔物と海賊でまともな交易は出来ないはずだ!」


「既に『ダーラムス』の魔物…黒いクラーケンはオレが討伐したので魔物は減ります。海賊は漁民ですし魔物が少なくなればそちらも減ります。漁民のリーダーには倒したクラーケンの素材を渡したので大丈夫でしょう」


「クラーケンの話は知りませんが…オークロード討伐の話は知っています。君は嘘は言わないでしょう…」


「ウチの船は鉄で作る魔導交易船なので風も海流も関係なく動くので、魔の海峡も特に問題無いかと…いかがですか?検討をお願いしたいのです」


「鉄??そんな船をどうやって…」


「もう既に造船用ドック型超巨大オートマタは完成してますので、後は材料が入り次第、造船します。3ヶ月も有れば巨大交易船を完成させます。試運転後に就航しますので二ヶ月ほどで進水式からの交易が始まります」


「夢のような話だな…しかしながら、まだ無い物に確約は難しいな…」


「ええ、直ぐにとは申しません。が、利を得るなら早めが良いでしょうね。良い返事をお待ちしています」


「う、うむ…」


流石のハウアー大臣も面食らってる感じだな。まあ中々実物を見ないとねぇ…。


「あっ、それと…樹海でこの間、物凄い大きさのヘビーモスを何とか退治したのですが…」


「へ、ヘビーモスだと??あの樹海にはそんな化物が居るのか!?」


「ええ、ただし問題が一つ…ヘビーモスはどこから来たのか?です」


「確かにヘビーモスはダンジョン下層に居るはずだからな…地上で見る事はほとんど無い」


「そう、それです。まだ調査はしていないのてすがね…樹海の深部にはダンジョンが有るのではと踏んでます」


「ダンジョン??…まさか…スタンピードか??」


「ご明察。そして樹海深部にはかなりヤバい魔物が住んでいるのは確認されてます。その魔物がスタンピードを跳ね返している公算が高い」


「そんな馬鹿な!!魔物も一緒にスタンピードにまきこまれたはずだ!!」


「ええ、スタンピード起こした魔物より”弱ければ”…ですけどね。それが”強かったら”?縄張りに侵入してきた魔物を…どうします?」


「まさか…そんな事があるのか??」


「樹海でスタンピードが起こった事はないのにヘビーモスが現れた。オレはスタンピードの生き残りだったんじゃないかと思ってます」


ハウアーは口を開けて驚いている。


「この事から樹海深部の開発は断念しました。我々はエルフとの交流も有りますから、このまま触らないつもりです。ただ、魔物避けの魔導具は開発済なのでコチラ側には来ないかと」


「無理な開発はやめろと言う訳だね。確かにそれはマズいからね…」


「となると陸路での交易が難しいのですよ」


「…フハハハ!!アレス君、気に入ったよ。ここまで弁は立つ者が居ても大体説得力に欠けるのだが、君は説得力が不思議とあるね。恐らくは特待員にまで選ばれる実力と自信がそうさせるのだろうね。良かろう!皇帝陛下に許可を取ろう。後は陛下次第になるが…」


「ありがとう御座います。恐らくあの皇帝陛下ならば大丈夫じゃないですかね?」


「ん?アレス君は皇帝陛下にお会いした事かあるのかね??」


「え、あ、噂ですよ!聡明な御方と聞き及んでますので!」


「うむ、確かに聡明であるし決断力もある。今回の話は許可を出すだろう」


「では、楽しみにお待ちしております。兄はマイケル=デュミナスです」


マイケル兄さんは爵位を貰い、名をデュミナスに改めたのだ。


「ランカスター家の次男…確かこの間爵位を貰ったと聞いたが…マイケル=デュミナスと名を改めたそうだね」


「そこまで御存知でしたか…流石は大臣、恐れ入りました」


「情報こそ利を得る鍵だからね。では兄上に直接連絡しよう」


「連絡が来ましたら自分が船で参ります」


「うむ、楽しみだな。しかし、お主は子供の様な容姿で騙されそうになるな!」


「ボク8しゃい」


「フハハハ!!!面白い冗談だった!また会う日を楽しみにしているぞ!」


またも年齢詐称疑惑を帝国の大臣にまで持たれてしまった…。タマは欠伸をしながら俺の膝の上で寝てたよ…。


ブクマや評価を頂きまして感激しております。

つたない小説モドキですが、皆様の応援が大きなモチベーションになっております。

また読みたいと思われた方はブクマと星な評価をお願い申し上げます。


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