閑話その弐、ロックスの孤児院の子供。
お読み頂きありがとう御座います!!
新キャラクターの登場です。いすれ物語に絡むかもです。
リュピタルに行った関係上、遠回りで帰る事になったのでオレは気になっていた件を調べる事にした。
【ケルト共和国】はリュピタルから北北西に位置する小さな国だ。早くから共和国制度を取り入れた先進国である。この地は古くから不毛の地としてどこの国も領土として活用しなかった。そこに色々な理由で逃れて来た人達が、小さな集落を作って隠れるように住んでいた。
その地に今から200年程前にリュピタルとの戦争に敗北した【ケルト王国】の敗走兵や難民がこの地に落ちのびて、仮の難民キャンプの様になった。そこでこの地にしか居ない魔虫『ガイム』の幼虫が非常に貴重な糸を造り出す事を突き止め、それを使った『ガイムシルク』を計画的な生産をする為に周辺の集落を併合して国を作った。
『ガイムシルク』は当時から商業の街として知られていた『コックスナル』に全ての販売を任せ財政を安定させた。王族が死に絶えていた為に合議制からの共和国の流れで国作りをした。
リュピタルの侵攻も有ったが、当時のホウライ国の傭兵に守らせることで食い止めた。その為、連合国と連邦の両方に太いパイプがあり、小さいが共和国として現在も維持されている。
そこの『ロックス』という街に「どんだけぇ~〜」を流行らせた子供が居るという孤児院に行くのである。この子はオレと同じ転生者だと確信しての事だ。もし、大変な目に遭ってる様なら、助け出して連れて帰ろうと思っていた。
ロックスに到着すると直ぐに衛兵さんに孤児院の事を聞いた。オレが特待員だと知るとびっくりしていたが丁寧に説明してくれた。
孤児院を尋ねると、まずは建物の立派さに驚いた。良くある汚い教会で細々やってます的では無い。まるで学校の様な感じてある。
「何か御用ですか?」
「孤児院を訪ねて来たのですが、まるで学校みたいですね!」
「ウフフ、そうですね皆さん驚かれます。学校も有りますからそう見えて当然ですよ」
「やっはり!凄いなあ…」
「孤児院の子供はキチンと教育を受けて『ガイムシルク』の仕事に就けます。ここは国で行ってる機関ですからね」
「そうですか。コレは素晴らしいな…教育こそ貧困を無くす鍵ですからね!」
「まあ、若そうに見えるのに博学ですね!」
「ボク8しゃい」
「まあ!冗談もお上手ねぇ!」
こんなに丁寧に年齢詐称疑惑を持たれるなんて…オレは心が折れそうになる。
「と、ところでココに『どんだけぇ~〜』って流行らせた子供が居ると聞いたのですが…」
「あら!マルスちゃんのお知り合いかしら?」
「マルス君と言うのですか?」
「そうそう。明るくて、いたずら小僧で…良い子でした」
「えっ、良い子でしたって…」
「そうねぇ…今から1ヶ月くらい前に…」
「し、死んだんですか…」
「ちょっと!簡単に殺さないで頂戴!冒険者の人に付いて出ていったのよ!」
え〜〜〜、今の流れだと絶対死んでる奴でしょうが…。
「ぼ、冒険者にてすか??じゃあ冒険者になるのかな?」
「本人はそのつもりだったわね。魔法…?みたいのも使えたし…」
「魔法!?魔法が使えたんですか!??」
「う〜ん…魔法…って言うのか…う〜ん…そうねぇ…何か変な呪文で使ったわねぇ〜」
「変な呪文??魔法なのですか?」
「なんかね、ニ、ニン?…ニンポー何とかって…」
「に、忍法てすか??まさか…忍法、火遁の術とか??」
「そうそう!!それそれ!!」
おーいー!!嘘だろ…忍法なんて使えんのかよ!!オレは何のためにあんな苦労を…ふざけんなよ!あの『水やり』の野郎!!
「…あの、冒険者って何て人と行ったんですか?」
「えっと、A級冒険者のサダムという人だったわ。『ガイアース』に行くって言ってたわね。そこのギルドの所属だって」
その後、冒険者ギルドで確認を取った。
サダムは『ガイアース』ギルド所属のA級冒険者でソロの冒険者だそう。
職種は斥候だが、ありとあらゆる武器や道具、魔法まで使いこなすオールラウンダーとの事。
S級パーティーの助っ人等にも呼ばれるほどの優秀な冒険者だそうで『千手のサダム』の異名を持つらしい。
『ガイアース』…確か帝国領の街だったはず…じゃあここ迄かな…まあ、縁があれば会えるだろう…それにしても忍法って…。
帰りがけ色々やったがオレには使えない様だった…。クソっ…。
◇◇◇◇◇
「師匠〜〜お腹空いた〜〜」
「さっき食ったばかりだろ。お前の腹は底なしか?」
「育ち盛りなんだよ!うーん何かないかな…あっ!オークじゃね?」
「おっ…そうだな…おいマルス、アイツを仕留めてみろ!」
「よ〜し…『忍法!火遁の術!!』」
すると炎がオークにまとわり付いて焼かれていく!!オークは既に絶命してるが、炎はそのまましばらくの間まとわり付いている。ソコソコの時間焼いてる様だ。
「ヨシ!!豚の丸焼きの完成です!!」
「…ものぐさが…ついでに料理までしやがったか…どれどれ…」
二人でオークの丸焼きをナイフで削いで食べていく。
「うーん…星3つですっ!!」
「なんだ??星3つって??」
「美味いのを星1つから3つまでで判断するんですよ!」
「そうなのか?それならそんなに美味くないぞ。焼きが甘いだろ?せいぜい星1つだな」
「えーー!!星1つって、どんだけぇ〜~!!」
このA級冒険者と『忍法』を使う子供のコンビはその後帝国で知られる存在となるのだが、それはまた別のお話。
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