どうやらオークの大軍勢を討伐した様です。
お読み頂きありがとう御座います!!
「水竜様のおかげで今ここに立っています。導きを感謝致します」
《トールよ、コレで時間は掛かったが最大の目的が果たせた様だな》
「はい、早速ですが魔女の国に向かいたいと思います」
《うむ、それが良かろう。わざわざ顔を見せに来てくれて嬉しかったぞ》
「ありがとう御座います。また顔を見せに来ます」
《待っておるぞ。さて、アレスよ、この度は良くやってくれた。ささやかだがコレは私からの褒美だ、受け取ってくれ》
水竜様は俺の前に水魔法で何かを出してみせる。コレは…魔石か?結構デカい!
《コレは私の前にこの湖に住んでいたヌシの魔石だ。随分前に倒したがなかなかの強さだった。この魔石ならお前の役に立つだろう》
「貴重な品をありがとう御座います。大切に使わせて頂きます!」
《うむ、くれぐれも兄者を頼むぞ》
「ニャア〜!」
《まあそう言うな兄者よ…皆、兄者を心配しているのだから》
「ニャ〜」
確かに水竜様とタマは話している…内容は何となくしか分からないけど…。
水竜様に会って目的が一つ果たせたオレ達は『コックスナル』に向かう。道のりとしては2週間ちょっとで着くはずである。10日間は順調だったし、ココは意外と襲撃も無い街道なので一気に行ってしまおうと思ってたのに右手の森の方から来たオークの大軍勢と鉢合わせしてしまった…一体何百居るんだよ!
「何でこんなにオークがバカみたいに居るんだ…」
「コレは…オークロードが生まれたな…」
「オークロード?それは強いのか?」
「オークはオークロードが生まれると大軍勢を率いて暴れ回るんだ。統率されて暴れ回るから厄介でね、国を挙げて対処するべき『災厄』のひとつだよ」
「オークキングとは違うの?前に見たけど」
「オークキングはロードの前段階と言われている。オークの支配力がロードの方が桁違いに強いんだよ」
「ニャア〜!!」
「タマはやる気満々みたいなのだけど、ちょっと新兵器の実験をさせてね」
「ん?新兵器??あの魔銃を改造でもしたのかい?」
「いやいや、別の面白素材が手に入ったからさ…試運転させてもらうよ」
オレはマジックポケットから『魔神銃グレネードランチャー』を取り出して銃身を折る。まだグレネード弾が入ってないので弾を込めて元に戻す。すると弾に圧縮され練られた魔力が注入されていき更に圧縮されて行く。
「な、何だこのデタラメな魔力は!!」
「ヨッシャ!発射するよ!!」
トールさんが唖然としている中、オレは引き金を引く。するとオーク大軍勢の中心を赤黒い魔力の光が一瞬に一直線で貫いてゆくと、そのえぐられた直線上の周りで大爆発を起こした。うわぁ…これ何キロ先まで貫いたんだ??流石は魔神の魔力って事か…。
オレが銃身を折ると弾の冷却口からプシューと排熱される。結構な熱さだから冷却用のホルダーにグレネード弾を落とす。コレで冷却に5分は掛かる。
実験は成功…というか思ってた以上の威力だったな…グレネードランチャーと言うよりはソーラレイみたいな感じだなこりゃあ…。一撃必殺でお願いしますなんて言われたけどさ…まさかの破壊力で結構引くんですけど…。
トールさんもサテランティスも呆気にとられている。ミネルバさんは腰を抜かしたみたい…。
「ニャア!ニャア!」
タマにだけは猛抗議を食らってしまった…どうやらお目当てのオークロードが光の直線上に運悪くいたらしい…。狙った訳じゃ無いんだからさぁ…ごめんて…ホントにスマン。
「後は任せるから怒るなよ〜」
タマはオレの魔力を取り込んで一気に飛び出した。ぶっ倒れる俺を尻目にオークジェネラルとか目ぼしいのをガンガンズタズタにして行く…。
「ぼ、ボクもちょっと狩ってくるかな…」
「わ、我も少しか、狩るのじゃ…」
トールさんとサテランティスも何とか気を取り直してオークの残党狩りに参加した。オレはマジックポーションを飲みながら考えていた。
「あ〜しまったな…これじゃあオークロードの魔石は消えちゃったろうなあ…」
「あ、アレス様…今のは悪魔の所業でしょうか?」
「悪魔って…この魔力は魔神の魔力。だから魔神の一撃って事かな」
オークロードを失った大軍勢は3分の1程度になり更に左右に分断されたので指揮系統を失い、なおかつ魔神銃の破壊力に怯えて逃げ出し始めていた。その中でも残ったオークジェネラルが指揮をしようとするが恐怖が先に立ち中々従えられない。そこにタマやトールさん、サテランティスが攻撃しているので大混乱を起こしていた。
さて、オレもお手伝いするかな…と魔銃コルトを中に調整して近いオークから撃ち倒していく。
トールさんは白馬に跨って剣を振るう姿が物凄くカッコ良かった!流石は伝説の勇者だと感動したよ!やっぱり白馬が似合うね!
サテランティスは覚えたての広範囲光魔法などを試し撃ちしてたね。結構な威力でエグい。
それからオレ達は1時間ほど戦ってオークを殲滅した。まあ、逃げ出したのも結構居たけどオークジェネラルは全部で12匹だった。魔神銃の一撃で何匹かはぶっ飛ばしてるはずだから20匹は居たのかもしれない。
ただ真ん中をテキトーに狙って撃ったのだが直撃を食らったオークロードの痕跡は見つからなかった。
オークジェネラルを回収してると『コックスナル』方面から大勢の人達がやって来た。アレって冒険者とか騎士団とかじゃね?と思っていたら鬼の魔力を感知した…こ、この魔力は…。
「おお!!アレスじゃないか!!こりゃあ…お前達の仕業か??」
「あ〜、アレックス本部長!お久しぶりですね!ええ、何かオークの大軍勢と鉢合わせしちゃったので…」
「ほとんどアレス君の新兵器の一撃で吹き飛んじゃいましたけど…オークロードも…」
「またあんなエグいのを作りおって…チッ」
「一撃だと?どんな新兵器だそりゃ??」
「企業機密なので教えられません!」
「おいおい…少しは教えろよ〜ってまあ仕方ねえな。冒険者に秘密は付きもんだからな。フハハハ!!」
ここは秘密の一手である。あの魔神剣は封印を施されてから30年は経ってないと判明している。つまり冒険者もしくは騎士団が、持って来た物だろう。そうなると冒険者ならそれが可能な人は少ない。持ち込んた人はその魔力を覚えているかも知れない。オレが『怪盗クラウドミスト』の関係者と疑われるのはマズいのである。
「しかし、どえらい事をしてのけたな…コレは国難だぞ。それを救ったのだからな。ギルド本部長としては嬉しい限りだ。勲章もんだぞ」
「そうなんですか?困ったな…とにかく急ぐんで、後は任せますから適当にやって置いて下さいね」
「な、なんだと!?馬鹿言うな!そんな事できるか!!お前達は英雄だぞ!!」
「ちょっと先を急いでるのでココはお任せしますね!!じゃあ!!」
「お、おい!コラ!アレス!!」
慌てるアレックス本部長を尻目にオレ達は『コックスナル』に向かって馬車を走らせた。
何匹かオークジェネラルは回収出来なかったが仕方無いだろう。予定が半日以上狂ってしまったからね、急いて『コックスナル』に着いてから補給をしてまた出ていかないと…。
オークの大軍勢を退治してから6日で『コックスナル』に到着した。とにかく補給を急いて行ってから先に急がないと…下手にギルド本部に捕まると何日もロスしてしまうからね。ゴードンさんに会いたいのだけど今は無理だな…帰りに顔を出そう…相談事も有るからね。
『コックスナル』に到着後、2時間程度で補給を完了した。サテランティスはお菓子を忘れなかった。ブレない奴だ。
そして、そのまま『コックスナル』を出発して一気に『タツナミ』に向かうのであった。
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