どうやら誕生日パーティーを行う様です
お読み頂きありがとう御座います!!
いよいよ誕生日当日を迎えた。
オレの記憶では向こうの家にいる時には一度たりとも誕生日を祝う事は無かった。兄さんと姉さんは個人的にお祝いしてくれたし、カノーは食事に少し豪華なデザートをご馳走してくれてた。
そんなオレがこの地に来てから初めての誕生日は、盛大なパーティーをするというのでびっくりしている。
マイケル兄さんには派手なのは勘弁してくれと頼んだが、貴族の三男で辺境領の魔導師顧問?になっているオレの誕生日は祭りと同じなのだから辺境領の人々の為にも派手にやりなさいと言われた…まあ、神輿として担がれろと言う事か…。
オレは朝からカノーの用意した、いかにも貴族のおぼっちゃまくんみたいな貴族服を着させられた。
そして客間でひっきりなしに来るお祝いを持って来た客人にご挨拶していた。いつもの面々は元より、村の村長や住民の人達やエルフ村からもテラー村長とお付きの方々がやって来たり、終いには冒険者ギルド本部からミラ副総長が直々に出張って来たのには腰を抜かしそうになるほどびっくりした。
「ミ、ミラ副総長!!どうかされたんですか??」
「これ、ミラで良いと言ったろう…お前の兄上様から直々に招待状を貰ってな。お前の兄上様はお前が特待員なのを知っているのだな。お前は言わないと思っていたが…」
正直驚いた。今迄オレは冒険者ギルドの特待員になった事を一度たりとも兄妹には話していなかった。マイケル兄さんは何処でその情報を得たのか??その犯人はあっさりとマイケル兄さんからもたらされる。
「ああ、帰って来たその日にサテランティスが自慢気に話してたろう?あ、そうか…あの時アレスは居なかったっけ??」
あのアホが…口止めしてなかったか?
「てか、ミラふ…いやミラさん本部の仕事は大丈夫なんですか??」
「あ、ああ、もちろん大丈夫だ。総長に全て任せて有るからな!」
あー…コレは仕事ぶん投げて来たヤツや…多分ぶん投げ方も半端無いだろうなぁ…総長ゴメンナサイ…。
「それに面白い噂を聞いてな…何でも辺境領でヘビーモスが退治されたとか…領主の弟と魔女と勇者で退治されたとか…」
「うはっ、もう噂が流れちゃいましたか…今回はヤバかったです。勇者トールとタマのお陰で助かりました」
「その勇者ってのは…一体何者だい??確か『カーライト』のギルドマスターから次元竜の王を倒した男を飛び級でB級にしたと報告は来てたな、確か名前はトールと書いてあった。お前等がゴリ押ししたのも報告を受けてるが…」
「ゴリ押しって…トールさんは次元竜の王の戦いの際に偶然『冥界の亀裂』から助け出した五百年前の本物の勇者です。魔女の国の女王の怪我を治す為に【エリクサー】の素材集めを一緒にしてるんです」
「…五百年前の勇者だの【エリクサー】だの…オマケにヘビーモスと来てる…お前はどこに向かってるのか?」
「僕が聞きたいくらいですね…」
「まあ、その勇者の話が事実なら冒険者ギルドにとっては素晴らしいスカウトが出来たのだからお前達にはボーナス支給しないとね」
「今はサテランティスに光と闇魔法の稽古つけてるんで、しばらくしたら戻って来ますよ」
「ほう…あのサテランティスに稽古をつけてるのか…相当に出来るな」
「はい、光と闇魔法が得意らしいので。剣はもっと得意だそうですが」
「…アレス、良くギルドに推挙してくれたな。その話だけで実力が垣間見えるよ…」
「”先輩”に喜んて頂いて嬉しく思います。ゴリ押しした甲斐が有りましたよ」
「フフフッ…可愛い”後輩”の為だからな。ところでアレスはいくつになったんだい?」
「ボク8しゃい」
「…アタシは本当の歳を聞いてるのだけど…」
「ミラ様、弟の歳は8歳なのですよ。私も信じられないんですがね…」
ミラさんも絶賛絶句中ですよ…クソっ…また一人オレの年齢詐称疑惑の信奉者が増えてしまったよ。
そんな疑惑の最中にサテランティスとトールさんが戻って来た。
「あ!!ミラさんなのじゃ!!」
「おお、サテランティス!久しぶりだねぇ〜」
ミラさんに抱きつくサテランティス。なんかこの二人は似合うんだよね…。感覚の問題なのだけど…今の状況はジョルフィーナさんにあった時のと似てるんだよな…。
「て言うことはそちらが噂の勇者様だね?」
「そうじゃ!トール殿は凄いのじゃ!」
「トールさん、コチラはミラさん。冒険者ギルド本部の副総長です」
「おや?そうですか。てっきり魔女族の方かと…いやいや失礼しました。トールと言います…しかし物凄い魔力ですね…かつての魔将軍でも子供に等しい…」
「おやおや…そちらこそ、尋常じゃ無い魔力ですねぇ…なるほど勇者とはこれほどなのですね」
何か二人とも褒め殺しっぽいのにバチバチなんですけど…。何か気になったんだけどそれどころじゃない雰囲気だぞ…。
「ミラさん!アレスの誕生日でコチラに来たのか?」
「あ、ああ、もちろんだ」
「プレゼントも持って来たのだな!!」
「あっ…」
「??」
ミラさん…何か嫌な汗が出てる気がします…サテランティスもそれ以上は突っ込まないようにさ…。
「ミラさん、遠くからいらしたのですから少しお休みになって下さい。カノー!ご案内して!」
「ささ、ミラ様…コチラへ」
「お、おう…す、すまんな、また後でな…」
サテランティスはパタパタとミラさんの元に行く。トールさんはかなり警戒してるのかと思っていたらそうでは無かったようだ。
「ミラさん…と言ったかな?あの方は人の魔力の波を見ているね。そういう事を警戒する様に師匠に教わっていてね…気分を害していなければ良いが…」
「大丈夫だと思いますよ。さっぱりしてる人ですから。話せば色々と分かりますよ」
「それなら良いのだが…まあ後で話をしよう」
トールさんが出て行った後でマイケル兄さんがオレに話し掛けた。
「ミラさんに来て頂いたのはアレスが特待員の事を隠さなくても良い様にと思っての事なんだ。驚かせてしまったね…」
「マイケル兄さん…ありがとう御座います。正直、隠していたのは父に知られたくなかったからですよ」
「やっぱりね。それは仕方ないさ」
流石はマイケル兄さん。理由まで予想通リだとは…やはり凄いな…。
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