どうやら我が家に帰って来た様です。
お読み頂き有難う御座います!!
2日後にマイケル兄さんの辺境領に到着した。
「…何かスゲー変わってるんだけど…」
整然とした街に広大な農地…俺の居ない4ヶ月位でこんなに変わるのか…。まあ、オレの造ったオートマタが活躍したのだろうけどさ。
呆然と見ていたら街の方から急ぎ足でやって来る人影。
「アレス様!!お帰りなさいませ!」
カノーである。カノーの声を聞いてあ〜帰って来たんだなあってしみじみ思ったよ。
「ただいま、カノー。何か凄い変わったね…ビックリなんだけど」
「アレス様のオートマタのお陰ですよ。無休で昼夜問わず働くのですから。とにかく屋敷に…。マイケル様もお待ちです」
オレ達はマイケル兄さんの屋敷に向った。あれっ、案内された場所が変わってるんだけど…すると大きな建物が見えてきた。
「つい先頃に竣工したばかりの領主邸で御座います。前の建物はそのまま役所になっております」
「え〜、マイケル兄さんあの建物で良いって言ってなかった?」
「一応、建物類が一段落付きましたんで建設しました」
こりゃあカノーのゴリ押しだな…。オレの居ない隙にマイケル兄さんを懐柔した様だ。
「もちろん大きな風呂にしたんだよね?」
「屋敷の右側をご覧下さい。あちらが浴室棟になっております」
「流石はカノー、素晴らしいよ」
「お褒め頂き光栄に存じます」
屋敷をデカくしたのなら風呂も大きくしなければならない。流石にカノーは良く分かってる。
屋敷に着くとカノーの案内でマイケル兄さんの執務室に通された。
「お帰り、アレス、サテラ。そしてお客人は良くおいでになった。私がマイケル=ランカスターです。宜しく」
「ただいま帰りました。マイケル兄さん」
「帰ったのじゃ!!久しいのう!」
「マイケル兄さん、此方は魔女族のミネルバさん。此方はトールさんです」
「アレスから連絡は貰ってます。ミネルバさんとトールさん、長旅お疲れ様でした。本日はアレス帰還のパーティーを行いますのでご参加下さい。それ迄はゆっくりお寛ぎ下さいね」
ミネルバさんとトールさんはマイケル兄さんに挨拶してから客間に通された。ミネルバさんとサテランティスは一緒の部屋だ。
早速、オレはマイケル兄さんのお土産を広げた。マイケル兄さんは各国で集めた書物を興味深く手に取っていた。兄さんは本当に本が好きだなあ。
ダマスカスの鉄扇を見ると「これは凄い…」と言いながら開いたり閉じたりしていた。気に入ってくれたようで良かった。
その後、兄さんはサテランティスからも色々と話を聞いてジョルフィーナさんと出逢えた事を喜んでいた。
「で、最後の素材が樹海の向こうにあるあの山に有ると言う事だね」
「そうなんだけど、リッカさんの話では洞窟が閉まったままになってるらしいので調べに行く予定です」
「それに関してリッカさんはエルフ村に行ってくれている。帰りを待って話を聞いてから向かうと良いよ」
「リッカさんが…分かりました。そうします」
「調査は例の蜂君が向ったのだろう?色々と下調べしてからでも大丈夫だろう」
「マイケル兄さんには敵わないなぁ…」
「フフフ…先に色々と手を打たないとアレスに逃げられてしまうからねぇ」
「アハハハ、でも大分変わりましたねぇ」
「アレスが出掛けてから人も200人くらい増えたからね。エルフ村からの貴重な品も入る様になってカルタス商会系の商人が増えたんだよね。農地も順調に増えてるから農民の移住も多くなった。あと、ギッデ親方に師事する職人がどうやって知ったのか増えてね、もう直ぐ10人くらいになるかな」
「なるほど…あっ、カルタス商会にワイバーンを卸さなきゃ」
「ワ、ワイバーン??」
「帰る途中でワイバーンの群れが襲ってきたのじゃ!!」
「半分も逃げられちゃったな。勿体無い事をしたよなあ」
「逃げたんじゃなくて逃げられたのかい?…アレスには毎度驚かされるよ…」
「アハハハ、ワイバーン位だと、どうやって狩るかしか頭に無いよ。美味しいし魔石もソコソコ大きいし」
「ワイバーンは美味しいのじゃ!何匹か屋敷に残すのじゃ!」
「そだな。2匹残せば25匹をカルタス商会に渡せるな」
「25匹!…そんなに狩ったのかい??」
「50匹位の群れだったんだ。もう10匹は落としたかったな」
「そうじゃのう…逃げ足が早かったのじゃ…」
「あっ、そうだ。このお金を兄さんに渡そうと思ってたんだよね…」
オレは皮袋に入れてた大白金貨をテーブルの上に出した。
「こ、コレは…大白金貨じゃないか??ど、どうしたんだい?こんな大金…」
「双頭の竜を倒したのだけど全部ギルドに取られちゃってね…そのお詫びみたい。あと半分有るから気にしないでね」
「ギルドにって冒険者ギルドかい?そうか…やっぱりカノーの言ってた特待員って…」
「オレ達の事だね…うーん…ここ迄噂が届いてるのか。あの父にバレるのも時間の問題か…」
「それは大丈夫だろう。あの人は冒険者に興味は無いし、冒険者ギルドに登録もしてないから名前は分からないはず」
「アレス様、仮に分かった所で手は出せません。もうすぐマイケル様の爵位が決まります」
「えっ?まさか…あと二年は?」
「実は国王様より急なお呼び出しがあり、この辺境領の著しい開発振りやミスリルの産出も大いに評価下さいまして、その際にギッデ親方の『目一』の剣を贈呈したのです。国王様は大変お喜びになりまして、その時に爵位の話を頂いております」
「どうやらエリオット兄さんが、国王様に拝謁した時に私が結果を出していると言って下さった様だ」
「なるほど…エリオット兄さんのナイスアシストが有ったのね。そのチャンスをギッデ親方の目一の剣を贈呈で決めたと」
「ナ…アシスト?まあ、ギッデ親方の目一の剣は効いたね」
「上手く使った訳だね !流石は策士…持って行った時点で勝負有りだなぁ」
「自分の兄を策士とか言うのは辞めなさいよ…しかし、父が何を考えて居るのか分からなくなった。自分の領地で何が起きてるのか理解しないとか…不思議極まりない」
「あの父は戦脳だから他は何も考えないのでしょう。カノーに投げっぱなしですからね」
「デュラハン様は此処に追いやられた時に壊れていたのかも知れません…」
「まあ良い…ところでこのまま開拓が進むと北は海に出て、西に広げると直接ではないにしろ帝国と隣接する訳だが、どうしたら良いか?」
「海に出たら港を作り船で交易や漁をするのが一番かなぁ。造船所はオレに任せてくれればオートマタの技術を結集するよ。魔導具と魔法陣を上手く使えば船は魔物に襲われないと思うよ」
「交易はやりたい所だな…王国だけで無く他国との交易をやらねばな」
「それなら帝国が良いよ。ハウアーと言う財務大臣が居るからソイツと交渉すれば良いよ」
「ア、アレス…何でそんな事知ってるんだ?」
「ハウアーはウチのミスリル鉱脈にスパイを送り込んで来たからね。そいつ等の記憶を改ざんして帰して、『蜂影』先生を帝国に送り込んで逆に調べ上げてやったからね」
「何と!!間者を送り込んで来てたのか…何故ミスリル鉱脈の場所が分かったのか?」
「ギッデ親方の『目一』の剣のオークションだよ。アレでミスリルが何処から流れてきたか調べ上げたらしいよ」
「だが、そのハウアーという財務大臣と何故交渉しろと言うんだい?」
「ハウアーは仕事熱心で各地をお忍びで回って他国の経済を調査してると言う奴だから、帝国の利益になると思えば平気で敵国だろうと交易を行うはずだよ。此方は売れる物は多いし向こうの貴重な品を独占する事も出来るかも知れないね」
「そんな優秀な男と交渉するのは難しいだろう?」
「ウチにはマイケル兄さんという策士が居ますからね」
「なるほど!確かに!」
「なるほど!じゃないよ!カノー!」
そう、マイケル兄さんならハウアー相手でも一歩も引かないはずだ。
「取り敢えずこの辺で…サテラが寝てしまってるよ。フフフッ」
サテランティスは隣で口を開けて寝てた…。ヨダレがタレてるぞ。
「部屋にお連れします。起こさない様に…」
カノーに抱えられてサテランティスはミネルバさんの居る部屋に連れて行かれた。
「じゃあ兄さん、また後で…あ、1週間くらい前にエリオット兄さんと会ったよ」
「ああ、多分こちらに来た帰りだね。今回の爵位の件だよ」
「なるほど…さて、風呂にでも入るかな!」
「そうしなさい。アレスの為に大きな風呂にしたのだからね」
「え〜ホントに??」
「カノーがそうしないとアレスが怒るからって…ね」
う〜ん、流石はカノー。オレの事を良く知ってるなあ。後でカノーのお土産も渡さなきゃな。
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