さて、やっと気が付いたがどうしようか。
お読み頂きありがとう御座います!!
『ナガースフ』を出港した『アルゴー』は3日で『ミレーナ』に到着した。
エリオット兄さんは『ミレーナ』の大灯台や港の様子を見てビックリしていたようだ。 初めて来た人達は大体があの大灯台に驚かされるのである。
「おいおい…知らない間にすごい港になってるな…」
「色々な国の人も来るので…まあナメられない程度には作ろうと思いましてね…」
「…アレスには毎回驚かされるな…」
「あっ!マイケル兄さんが居るよ!兄さ〜ん!」
オレが手を振るとマイケル兄さんは気が付いた様で手を振り返りてくれた。
とりあえずは挨拶もそこそこにサガン師との交渉が先なのでエリオット兄さんとオレとサテラは『デュミナス』にオレの馬車で向かう。
マイケル兄さんはサガン師と『ミレーナ』に新しく出来た領主別邸の会議室での交渉となる。
サガン師との挨拶を終えたオレは馬車に乗り込んだ。
「凄い馬車だな…普通に部屋だぞ…」
「そうか…エリオット兄さん初めて乗るんだよね」
「外側しか見たことなかったからなあ…これは快適だ」
「目的地に着くまで24時間走り続けたからね。この位は快適じゃないと無理だよ」
「24時間??交代しながらか??」
「いや、『シュワ』ちゃんがずっと運転してくれたよ。オートマタだからね、『シュワ』ちゃんも馬も、忘れたの?」
「あっ、そうだったな…彼を見ると普通の冒険者にしか見えないからすっかり忘れてたよ…」
「フフフ…エリオット兄さんが忘れるくらいなら普通の人ならもっと大丈夫だなあ」
「むう…確かに注意してみると少し魔力の感じがおかしいが…よっぽど注意しないと分からん…」
「まあ、このおかげで冒険も半分以下の時間で済んだという訳だよ。普通の馬車使ってたらまだ冒険中だったと思うよ」
「…なあ、アレス、今からでも王国魔法騎士団に入隊しないか?」
「いやぁ…三刀流はちょっと無理かな…」
「まあ、アレスには騎士団は無理かな…規格外過ぎるからな!アハハハ!」
「オレは冒険者と商人の二刀流で行くよ。商人の師匠も見つけたしね」
「ん?サガン殿の事か?実質的な『コックスナル』の領主で商人ギルドの総帥でもあるからね。師匠としたらこれ以上の人は居ないだろうな」
「ですよね〜ホントに有り難い…。そういえばまだミレーナ姉さんにはまだ町の名前を姉さんの名前にした事は言ってないんだよね?」
「ああ、私は言っていないがそのうち伝わるだろうね…あの発展ぶりだとそう遠くは無い未来にね。ミレーナなら喜ぶだろう…あの子はそういう子だ」
「ですよね。エリオット兄さんの名前にするのはマイケル兄さんに止められたからね」
「流石はマイケルだ。私の事をよ〜く理解していて無謀な事はやらない。アレスもマイケルに感謝した方が良いぞ。溶岩の直撃は熱いからな!アハハハ!」
やはりマイケル兄さんの言う通りだったな…。変なノリで付けてたらヤバい事になってたんだろうな…。
『デュミナス』の街の領主邸に着いたのは翌朝である。
領主邸ではカノーが出迎えてくれた。
「エリオット様、お久しゅう御座います…。アレス様、お帰りなさいませ。おお、サテラ様、お元気そうて何よりで御座います」
「カノー久しぶりだね。元気そうで良かったよ。マイケルの事くれぐれも宜しくね」
「お任せ下さい。お約束の通り全力でお支え致します」
「カノーただいま。オレはちょっとやる事あるからエリオット兄さんを宜しくね」
「ん?出掛けるのかアレス?」
「うん、ちょっとリッカさんの所に行ってくるよ。サテラ、行くよ!」
「分かったのじゃ!カノー戻ったのじゃ!また宜しくなのじゃ!」
「はい、何なりとお申し付け下さい。では行ってらっしゃいませ」
オレはサテラを連れてリッカさんの店に向かった。ちなみにタマはフクゾウを連れて『タマダ弐号』の所に向かっている。ガンミはオレの近くに居るようだ。
「リッカさん!ただいま〜!弟子入り志願を連れて来たよ〜!」
「あら、アレス君お帰りなさい…あ〜!!サテラじゃないの!!まあ髪も伸びたわね!!」
「リッカさん久しぶりなのじゃ!!アレスの所に世話になるのじゃ!」
リッカさんはサテラを抱きしめたり頭を撫でたりといじくり回してるな…。
「ところで弟子入りって何よ?」
「サテラをリッカさんの所で使ってもらおうと思ってね」
「ふ〜ん…そう、分かったわ。サテラ!早速だけど、ウチの正ちゃんと樹海で薬草を採ってきてね」
「分かったのじゃ!正ちゃん行くのじゃ!!」
「ワカリマシタ、イッテキマス」
サテラは『よっこい正吉』を連れて樹海に向かって行った。オレはサテラの件をリッカさんに話して面倒を見てもらう様に頼んだ。
「なるほどね…それならアレス君といた方が良いわね。私の所は問題無し…ってか助かるわ〜人手はいくつ有っても良いくらいだし」
「そう言ってくれると助かります。薬草の件は如何ですか?」
「そちらは順調よ、人手はそっちは足りてる。問題は薬の方ね…調合する人手や薬草の収穫や調査が人手不足ね」
「専門的になりますからね…薬草の収穫や調査は今度『ミレーナ』に出来た冒険者ギルドがありますから、そこに任せる手もありますよ」
「そうだったわね、出来次第頼んで見るわ。サテラはウチの専属で良いの?」
「それでお願いします。時たま借りるかもですが」
「了解!いやぁ〜ホントに助かるわ。樹海に行きたがる人居ないからね…あんなに喜んで行くのは貴重よ」
「前はタマと狩りをしてましたからね。サテラにしてみれば庭みたいな物ですよ」
「そうかぁ〜優秀な人材確保したわあ〜コレで悩み事が1つ解決したわ!ありがとうねアレス君!」
「こちらこそ、サテラを宜しくお願いします」
「任せなさ〜い!」
「おっと…それとコレね」
帝国で仕入れたワイン樽をドカッと置いた。リッカさんは樽の匂いでワインと言い当てた。
「この間ね、帝国から仕入れたとかでワイン飲んだのよ〜美味しかったわあ〜コレって帝国のよね?」
「そそ。良いワインらしいので樽ごと買いました。『シュワ』ちゃん!運んであげてね」
「ノープロブレム」
「アレス君ありがと!そういうトコ好きよ」
結構な御言葉てすけど、リッカさんはワイン樽に目が行ってしまってるけどね…。
とりあえずサテラはリッカさんに任せるならオレも安心だ。これでヨシ。
さて、後は陸上兵器版『オケアノス』の作成かな…。っとその前に…オレは樹海に向かって行った。
ガイム魔虫の件を任せている『オオワダ』君に会いに行くのだ。
『オオワダ』君は相変わらず土下座の様に座ってガイム魔虫の管理をしていた。
「どうだい?『オオワダ』君、ガイム魔虫の方は?」
『ガイム魔虫が42匹になったアルヨ』
「おお!!凄いじゃないか!!こりゃあ度偉い事になるぞ『オオワダ』君!!」
『そうアルカ?大きくなる楽しみアルヨ』
どうやら『オオワダ』君の常務昇格もそう遠くない未来になりそうだ。
やはり『オオワダ』君はどの世界においても虫の扱いには精通しているらしいね。
ガイム魔虫の件でご機嫌になったオレはそのままギッデ親方の工房に顔を出した。どうやら昼休憩中だった…ってもう飲んでんじゃねえか!!
「親方自らが昼間からエールを飲んでるんじゃ工房の職人さん達も呆れますよ」
「おっ!アレス!いつ帰ったんだ??いきなり現れやがって!!」
「昨日『ミレーナ』に到着しました。コレはお土産っと…」
マジックバックから『セリュース』でこっそり買っておいた米の樽酒を出した。
「おお!!こりゃあ前に飲んだ奴だな!おい!お前らコップ持ってこい!!」
「えええ!!今飲むの??」
「当たり前だ!!こんなの前にして仕事なんか出来るか!!」
「いやいや…仕事はしましょうよ…」
生温い目で見ているオレを尻目に職人皆で飲んでしまった…お前らもかよ!!
「ところでアレス、お前のオヤジの件はどうなってんだ?」
「あ〜、やっぱり噂で持ち切りですか?」
「商人の連中は呆れ返ってたけどな。船を使うだけなのに今更やって自分のクビ締めるとかおかしいとな」
「それはそうなんてすよね。ちょっと呆れてます」
「それはホントにお前のオヤジの思い描いてる策略なのか?」
「そこなんですよね…父を潰したいのかコッチを潰したいのか…」
「それとも両方か…だな」
「両方??」
「それしか無いだろ?ココも向こうも手に入れてと思ってる奴だよ」
「親方…ありがとう。そうか…そういう事か…」
ガンミの警告、打つ手の違和感、そうか…つまりはランカスター、デュミナス両方を狙う者で船での交易で損をしている者…。クソッ!何でもっと早く思い付かなかったんだ!
オレは親方に礼を言い直ぐにエリオット兄さんの元に急いだ。そして『蜂影』先生にランカスターの屋敷に潜入する様に指示する。
まだ間に合うのか?それとも間に合わずに戦争に突入か??
…やってくれたね…”連邦”の諸君…。
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これからも楽しい物語を書いていければと思っております。
素人の小説モドキですが、皆様に楽しんで頂けたら嬉しいです。




