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さて、満員御礼の大混乱をどうしょうか。

お読み頂きありがとう御座います!!

遂に100話目になりました!!

皆様のおかげです。感謝感謝。

『ダーラムス』に向かう『アルゴー』は魔の海峡に向かう。ここら辺ではまだ天候も悪くならない為に甲板に居る人が多い。タマとサテラはそんな中、今日も乱取り稽古をしていた。

オレはフクゾウと船の先頭で空と海の状態を見ている。


「フクゾウ、あの遠くに見える入道雲が大きくなると天気が荒れるんだぞ」


フクゾウはぷるぷるしている。返事をしているようだ。それにしても変わったスライムである。

フクゾウに色々と話をしていたらタマとサテラが戻って来た様である。


「ニャア〜〜」


「アレスはフクゾウと何を喋っていたのじゃ?」


「そうだな、天候の事を喋ったり色々だ」


「フクゾウは天候の事も分かるのか?」


「さあ…」


「…腹が減った、飯にするのじゃ!」


「ニャア〜!」


こうして欠食児童を連れて食堂へ行くのであった。


いよいよ魔の海峡という所でようやく天候が悪化して来た。甲板は流石に危険なのでタマとサテラは空いている馬車スペースで乱取り稽古をしている。

オレはフクゾウを連れて操舵室に入っていた。『アルゴー』の状況を見る為だ。

ヴィーグル船長は『アルゴー』に操舵を任せるので基本居るだけだが、操舵の仕方や航路など問題や無駄があれば『アルゴー』にその度に指示を出す。『アルゴー』の経験値不足を補う事をヴィーグル船長にお願いしているのだね。

『アルゴー』に蓄積された経験値は『タマダ弐号』に送られて『カスケード』を始めとした他の船にもフィードバックされる。その反対も然りである。船が増える毎に経験値を蓄積していき、より安全に航海出来る様になってゆく。また、天候などの情報量も入ってくる為、地上のオートマタにも天候予測や風速などがフィードバックされてデュミナス辺境領の降水量や高潮や津波、川の氾濫、暴風等々の災害対策にも使われる。


魔の海峡を問題無く切り抜けたヴィーグル船長は『アルゴー』と航路についての議論を始めてゆく。この復習的な議論もかなり重要で今回はこの航路だったが、違う航路を取った場合の時間ロスや安全性なども議論されシュミレーションを行なう。今回の航路がイレギュラーで使えなかった時の選択肢を増やす事なども考えての事だ。


魔の海峡抜けて2、3日は天候が荒れたが、その後は良い天気の航海が続いていた。タマとサテラは相変わらずのお稽古、オレとフクゾウは船内を散歩…見回り中である。

馬車のスペースに行くと冒険者らしいパーティーが居たので声を掛けてみた。


「こんにちは、何処の冒険者さんですか?」


「ん?ああ…俺たちは『ミタリアス』の冒険者で【テルナシオン】ってパーティーを組んでる」


「おお『ミタリアス』ですか。【クリムゾン】のイサーンは元気ですかね?」


「なぬ?イサーンの知り合いか??アイツなら元気でやってるよ!【クリムゾン】の連中も最近はドラゴンも倒せるくらい腕を上げたからな〜」


「へぇ〜ドラゴンを…前はボコボコにされてたのになぁ…」


「アハハハ!良く知ってんな!アイツら素質は良かったのに無茶し過ぎでな…何でも噂の特待員2人に助けられてから変わったみたいだな」


「そうですか…でも良かった元気そうで」


イサーンとは水竜様の件で子守唄を教わった以来だな…そうか、ドラゴンを倒すくらいに成長してたんだなぁ〜。また会えるといいな。


「それにしても兄ちゃん変わったスライム連れてるな!」


「帝国の港街で買ったんです。トムテムの遺跡で見つかったとか…」


「トムテム?行った事は無いんだがかなり変わってる遺跡らしいぜ」


「変わってる??どんな風に?」


「なんでも色々な仕掛けが多くてな、かなり名のある冒険者が沢山挑戦してるが、未だ最奥までは行けた奴がいないって話だな」


「へぇ〜トムテムの遺跡ってそんなに難しいのかあ…」


「まあ、超古代文明の遺跡だとか…難しいのも仕方無いよな」


「超古代…まさかシャミールかな?…」


「おお!詳しいね!!それだよそれ!」


コレは驚いた…まさか古代シャミールの遺跡だったとは…。こりゃあいずれ調べに行かないとな…。

中々有意義な話を終えて食堂に行くと、既にタマとサテラは飯を食い終わっていた。


「アレス!遅いのじゃ!我もタマも終わってしまったぞ!!」


「あ〜ゴメンゴメン。ちょっと冒険者の人と話をしててね。面白そうな話を聞いたからさ」


「面白そうな話?何じゃ?」


「フクゾウが見つかったトムテムの遺跡は古代シャミールの遺跡らしいよ」


「ニャア〜」


「タマは知ってたみたいね。だからフクゾウを仲間にしたんでしょ?」


「ニャア〜〜」


「そうか、ならばそこに行くのか??」


「まあ、そのうちにね。今は他の事があるから無理だけど」


「行く時は我も一緒に行くのじゃ!!」


「そだな。行ってお宝でも持って帰ろうぜ」


オレはA定食のミノタウロスシチューを大盛りで頼んでフクゾウにも食べさせる。サテラはデザートを頼んでいた。相変わらずブレないな。


ミノタウロスは『セリュース』でチャックが仕入れた。何でもリュピタルには迷宮が有ってそこにミノタウロスが沢山居るらしい。迷宮近くの街には名物のミノタウロス料理があるとか…。

そして、このシチューがバカウマでヤバい。デミグラスでもホワイトソースでも無い、透き通るスープなのだけど味わいが深い。最後はオカワリご飯にかけて食ってしまった。

フクゾウはミノタウロスの肉が余程美味かったのか、溶けてんじゃね?ってくらい伸びてたよ…。まあ、隣ではデザート美味すぎでノビてる幼女が居るけどな…。



『セリュース』を出港して16日目にオレ達は『ダーラムス』に到着した。

今回は乗船希望の馬車があぶれてしまって大騒ぎになって居た様だ。遂に目一杯馬車を積む事になったか。

コレにはカルタスさんやサガン師も驚いた様子である。


「むう…商人達の噂話は足が早いのう…」


「満員御礼申し上げます…」


「結構な騒ぎになったらしいですよ。最後は領主様が騎士団を連れて騒ぎを抑えたらしいですよ」


「あっ、そりゃあマズいな…後で領主様の所に行くか…」


「ワシも行こう。騒ぎを起こしたのは『コックスナル』の商人達だろうしのう…」


「すみませんね…助かります」


「しかし、コレで直航便必要になってしまったのでは?」


「ワシもそう思うぞ…」


「船の出来次第なのだけど…ちょっと兄さんに確認するかな」


オレは直ぐに部屋に戻り、マイケル兄さんに連絡を取った。


「おや?アレス、何か問題でも有ったかい?」


「マイケル兄さん、実は『ダーラムス』で馬車が満席になってしまって揉め事が起きたのです。新しい船の方はどうなってますか?」


「新しい船はもう出来ているよ。10日前に試験航海で『ダーラムス』まで行かせているからもうすぐ着くんじゃないか?」


「ほ、本当に??スゲぇ!!マイケル兄さん!!グッジョブ!!」


「ぐっじ??」


「いやあ…流石はマイケル兄さんだよ!!船長は誰だい?」


「船長はヘギラスさんだ。船名は『アンディーン』だよ」


「分かりました。本当に助かったよ…」


「アレス、気をつけてお帰り。色々と相談事もあるからね」


「了解です!!」


流石はマイケル兄さん…造り終わった船を遊ばせずに試験航海していたとは…。しかも『ダーラムス』にって…読みが深すぎる。

直ちにサガン師とカルタスさんに知らせて港の混乱を静める事にした。

オレはヴィーグル船長とヘギラス船長に連絡を取らせて、そのまま『ミレーナ』への直航便として欲しいと頼んだ。


お客には『ナガースフ』に向かうか『ミレーナ』に直接向かうかの2択になるが『ミレーナ』に行けば帝国への直航便がある。まあそこら辺は自分で選びなさいよ。


ブクマやご評価頂きまして感謝しかありません。

また、ご感想や誤字脱字、修正依頼など皆様の応援が高いモチベーションを保っている要因です。本当にありがとう御座います。

これからも楽しい物語を書いていければと思っております。

素人の小説モドキですが、皆様に楽しんで頂けたら嬉しいです。

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― 新着の感想 ―
[一言] 祝!100話目到達! 作者様もアレスもまだまだ暑いから、身体には気を付けて頑張って下さいね。
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