表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
96/594

摩訶不思議な刃


剣地:闘技場


 俺が戦っている相手、デュロスという奴は恐ろしく強い。俺の勘がそう言っている。


「さーてと、君はどんな風に殺されたい? ズタズタにされるか、バラバラにされるか。選んでよ」


「俺はあんたを倒して生き残るよ」


「フッ、面白いことを言う坊主だ」


 その後、ゴディバの周りにカッターナイフの刃が浮かびだした。


「じゃあ、君をどう殺そうか私が考えてあげよう」


 奴がこう言うと、周りのカッターナイフは俺に向かって飛んできた。俺は手にしたリボルバーを使い、カッターナイフを打ち落とそうとしたが、奴はカッターナイフを操って弾丸を防いでいた。


「そんな攻撃でこいつを落とせるつもりかい? それじゃあ、次はこっちから行くよ!」


 奴はカッターナイフを操り、俺の周りへ移動させた。その時のスピードは恐ろしく早く、俺の目でも動きが追い付けなかった。


「はやっ!」


「さぁ、斬り刻まれな!」


 六本のカッターナイフが、俺に向かって飛んできた。俺は剣を手にし、攻撃を防いだ。


「へぇ。やるじゃないか」


「あんたに褒められても嬉しくないね」


 俺は左手でリボルバーを装備し、奴に向けて発砲した。奴は魔力の盾を発し、弾丸を防いでいた。


「隙を狙ったつもりかい?」


「まーな。でも、これで倒せるわけはねーと思っていたけど」


 俺はカッターナイフを弾き飛ばした後、奴に向けて走って行った。だが、俺の後ろからカッターナイフが追いかけてきた。


「こっちへきても無駄さ! すぐに斬り刻んであげるよ!」


「やっぱりそうなるか!」


 俺は後ろを向き、カッターナイフを弾き飛ばそうと思い、剣を構えた。だが、俺の目には飛んでくるカッターナイフが三本にしか見えなかった。おかしい、残りの三本はどこへ消えた?


「残念。隙だらけ」


 俺はやはりと思い、後ろを見た。そこには、残りのカッターナイフが飛んでいたのだ。仕方ねーな。こうなったら、魔力を使うしかない!


「ハァッ!」


 電撃を発し、俺は周囲のカッターナイフを地面に落とした。その時、カッターナイフから電撃が伝わったのか、奴も少し痺れていた。


「グウウッ! こんな強力な電撃を使うとは……」


「さぁ、今度はこっちの番だぜ」


 俺は剣に電撃を集め、刃全体に纏わせた。かなり強力な電撃を入れたせいか、刃からバチバチと電撃の鳴り響く音が聞こえていた。


「本気を出すようだね。それじゃあ、こっちも本気を出さないと!」


 奴はそう言うと、ポケットからさらにカッターナイフを取り出し、放り投げた。おいおい、一体何本のカッターナイフが宙に浮かんでいる? 数え切れない!


「こいつを避けられる奴は今までいなかった。君はこの攻撃を避けられるかな?」


「チックショー! やってやるよ!」


 俺は剣を構え、飛んでくる大量のカッターナイフを打ち落とし始めた。二度と使えないようにするために、いくつかはへし折ったのだが、それでもまだカッターナイフは飛んでくる。


 しばらくし、刃に集まっていた電撃は消えてしまった。


「はぁ……はぁ……」


 俺も剣を振りすぎたせいか、腕が少し痛いし、息も上がっている。さらに、カッターナイフは体に直撃はしなかったが、いくつかが体をかすって行った。そのせいで、俺の体は切り傷だらけだ。


「へぇ……あれをやり過ごすなんて……結構いい腕だね……」


 かなりの魔力を消費したのか、奴は俺より疲れていた。


「自慢の技が破れて、自信を落としたか?」


「そんなじゃないよ。まだ次の手はある」


 次の手がある? 俺は後ろを振り向くと、叩き落としたはずのカッターナイフが再び動き出し、一つ一つが集まって巨大な刃になっていた。


「これをかわせる奴はいなかった。防御をしてもだめだぞ、こいつの切れ味の前では防御しても無意味だ」


 巨大な刃は、俺に向かって降り下りてきた。俺はその攻撃をかわしたのだが、攻撃の衝撃で地面がえぐれていた。


「さぁ、どんどん行くよ!」


 奴はそう言うと、何度も何度も俺にめがけて巨大な刃を振り下ろしてきた。まずい、このままじゃあ体力が切れてばてた時に、スパってやられてしまう。考えろ。


 待てよ。あの巨大な刃は、小さなカッターナイフが集まってできている。見た目は巨大だけど、簡単な衝撃で崩れるかもしれない。あいつが魔力を使って固定していると思うけど、同じ所を何度も攻撃すれば、巨大な刃は崩れるはず!


 俺は逃げるのを止め、リボルバーを装備し、魔力の弾丸を装着した。


「逃げるのを諦めたか。さぁ、この一撃で死ぬがいい!」


 自分の勝利を確信した奴は、大きく刃を振り上げた。振り下ろすまでがチャンスだ!俺はすぐに銃を構え、刃に向けて全弾撃ち込んだ。雷の魔力も入れたから、威力はあるはずだ。


「弾を撃っても、意味がないよ!」


「試してみないと分からねーだろうが!」


 俺は奴に向かってこう叫んだ。最初の弾丸は刃の威力に負け、破裂してしまった。だが、この一撃で当たった個所が少しへこんだ。続けて二発目、三発目も一発目と同じ個所に命中した。この時点で、一部のカッターナイフが破損し、地面に落ちた。そして、四発目と五発目で巨大な刃は崩壊しかけた。


「そんな……そんなバカな!」


「さぁ、最後はどうなる?」


 最後の六発目。この一撃で巨大な刃は崩壊した。いや、崩壊というよりか、この攻撃で刃を固めていた魔力が消失し、まとまっていたカッターナイフが下に落ちて行った。


「そんな……なんてこと……」


 俺は奴に近付き、銃口を突き付けた。先ほど、奴との会話中に弾丸をリロードしていたのだ。


「大人しく降参しろ」


「殺せ」


「おい司会者」


 俺がこう言うと、司会者のおっさんは慌てて俺に返事をした。


「勝った奴が負けた奴の処罰を考えてもいいのか?」


「え……ええ。まぁ、勝敗が付いた以上考えてもいいでしょう」


「分かった。じゃあ、お前は殺さない。そのまま帰れ」


 俺がこう言った直後、観客席から声が上がった。で、司会者は汗を拭きながらこう言った。


「えー……デュロス選手が負けを認めたので、この試合はコゴロー選手の勝利です!」




 剣地の試合を見終えたブレアは、笑いながらこう言った。


「面白い奴がいるな。VIPファイトへ送って正解だった」


「そうですね」


 側近の返事を聞いた後、ブレアはワインを一口飲み、振り返った。


「ゴベが連れてきた仮面はどうだ?」


「言われた通りに強さを測りました。恐ろしいですよ、あいつ」


「何が?」


「試験用に捕獲したギュルールライガーを数秒で焼き殺しました」


「あの凶暴なモンスターを数秒で焼き殺したのか」


 この言葉を聞いたブレアは、側近を呼び出してこう伝えた。


「次の試合に出せ。面白いことになりそうだ」


 この作品が面白いと思ったら、高評価とブクマをお願いします! 感想と質問も待ってます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ