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温泉って本当に素晴らしいね


剣地:男湯


 プールでの騒動が収まった後、俺たちは温泉に入っていた。ハッコネーの温泉はいろんな種類がある。普通の温泉やサウナはあるが、それ以外にジャグジーや五右衛門風呂みたいなものがあったが、それらは日本にあった温泉とほとんど同じものだった。日本と同じだと思いながら周りを見ると、泡のような物が浮かんでいた。


「何じゃこりゃ?」


 俺はそれを見て呟いたが、近くに看板があった。それを見ると、この泡について説明が書かれていた。どうやらこれは、泡温泉というようだ。多少の魔力を使って温泉を泡状に固め、宙に浮かしているようだ。面白そうだ。ちょっと入ってみよう。俺はそう思い、泡の温泉に入った。うおっ! 変な気分だ。温泉に入っているようだけど、宙に浮いているから体が軽い。


 泡温泉以外にも、魔力を使った温泉がいくつかあった。流石魔法のある世界、本当に何でもありだなと思った。


 俺が温泉で癒されている中、プールで騒動を起こした二人組を見つけた。警察から叱られたのに、まーた悪いことをしようとしてんのかよ。


「おい、また騒動でも起こすつもりかバカコンビ」


「ゲゲッ! 兄貴、またあのガキですぜ!」


「ウワッ! 何でここにいる?」


「遊びにきているだけだ。あんたらみたいにバカな目的はない」


 俺はバカコンビを倒し、事情を聞いた。


「で、今度は何を起こすつもりだ? 覗きか?」


「何で分かった!」


「プールであんなことをしたから、予想は付いている」


「兄貴、俺逃げたいよ」


「俺も逃げたい。だけど、こいつが逃がしてくれるかどうか……」


「逃がさねーよ」


 俺は二人を捕らえ、役員の人に渡した。これで、成瀬たちも安心に温泉で癒されるだろう。




成瀬:女湯


「うっはァァァァァ! 極楽じゃァァァァァァァァァァ!」


 ルハラはハイテンションで温泉を駆け巡っている。というか、セクハラが目的だろう。


「ルハラをどうする?」


「大丈夫じゃ、されている側もノリノリだし」


 私とヴィルソルは温泉に浸かりながら、こんな会話をしていた。そんな中、ティーアとヴァリエーレさんが入ってきた。


「皆お待たせ」


 私とヴィルソルは、ヴァリエーレさんの胸を見て驚愕した。前から思っていたけど、ヴァリエーレさんの胸はやっぱ大きいな。横にいるティーアはずっとヴァリエーレさんの胸を見ている。


「ヴァリエーレ……どうしてそんなに大きいの?」


 ティーアは自分の胸を比較しながら、ヴァリエーレさんにこう聞いた。


「さぁ……分からないわ」


「ケンジと会う前からずっとこんな大きさでしょ? どうやって大きくしたか教えてよ、わーん!」


 ティーアは叫びながらヴァリエーレさんの胸を揉み始めた。


「ああっ! ちょっと!」


「はぁ、乳の大きさで喚くとは情けないの」


 ヴィルソルの言葉にカチンとしたティーアは、大声でこう言った。


「じゃあ何? 魔王はこの胸を見て羨ましくないの?」


「人の器は胸の大きさや他のもので決まるのか? 確かに男の目を引きやすいが、デメリットというものがあるじゃろ?」


「ああ。そうだね」


 ティーアは何かを思ったのか、ヴァリエーレさんの胸を揉むのを止めて、ごめんと誤った。


 その後、セクハラをするルハラを無視し、私たちは温泉で体を癒していた。




剣地:案内された部屋の中


 あー、いい湯だったな。温泉の中に含まれる成分のおかげか、俺の体はかなり癒されたのだ。イルシオンシャッツでの冒険の疲れが、一気に吹き飛んだようだ。俺は部屋のベッドの上でゴロゴロしている。成瀬たちはまだ帰ってきていない。なんかテレビでもやってねーかなと思い、俺はテレビの電源を入れた。この世界のテレビも、日本のテレビと同じように放送局がいくつか存在する。流す内容は日本のテレビと似たり寄ったりだ。ニュースだったり、バラエティだったり、歌番組だったり、アニメだったり。まぁ似たようなものだから、すぐに理解はできた。


 時間は夕方。どの局も似たようなニュースばかり流している。主な内容としては、レクレスさんのイルシオンシャッツ制覇のこと、それとシリヨク王国のことが流れていた。あれからあの国は平和になっているようだ。新しい名物の紹介をしていた。


「ははっ、成瀬の技をヒントにお菓子を作ったのか」


「ただいまー」


 その時、成瀬たちが部屋に戻ってきた。ルハラが俺に近付き、テレビを見た。


「へー。あの国は平和だね」


「エイトシターの言うとおり、皆元気にやっているのう」


 後ろにいたヴィルソルがこう言った。俺はヴィルソルの最初の一言を聞き、こう質問した。


「あれ? エイトシターたちと連絡しているの?」


「うむ。たまにな」


 その時、俺の腹から物凄い音が響いた。そうだ……腹ペコだな。


「何か頼む? ここ、電話一本でいろいろ頼めるわ」


 ヴァリエーレさんが机の上にあるメニュー表を俺たちに渡し、こう言った。どうやら、電話でこれを注文しろということか。


 俺たちはそれぞれの欲しい物を頼み、到着するのを待った。数分後、大量の料理を持った従業員がやってきた。


「さーて、腹ごしらえといきますか!」


「うわー、おいしそうだねー」


「それじゃあいただきます!」


 その後、俺たちは夕食を食べ始めた。頼んだ物では足らなかったので、何度も追加で注文をした。数時間後、俺たちの目の前に大量の皿が置かれた。


「ふぅ。ごちそうさまでした」


 成瀬は付近で口を拭いながら、空になった皿を上に重ねた。


「は……ははは……ちょっと食べすぎちゃったかも」


 ヴァリエーレさんは自分の食欲を察し、恐ろしさを感じているようだ。


「いやー、食った食った」


「これでただとはなんか恐ろしいの」


「大丈夫だよ。今回の料理はただらしいしー」


 腹を出したルハラ、ヴィルソル、ティーアは横になってこう会話をしていた。こいつら、俺たちより何倍も食べていた。


 少し腹休めした後、俺は風呂に入るために更衣室へ向かった。


「俺、風呂入ってくるわ。皆も入るか?」


 俺がこう言うと、皆は一斉に立ち上がり、俺の後について行った。服を脱ぎ、俺はベランダにある風呂を見た。


「うわぁ……キレイだな」


 昼の時の風景もすごかったけど、夜は夜で夜景が素晴らしかった。こんな光景を見て風呂に入れるなんて……テンション上がるな。


「うわー、キレイね……」


「ここ、私のお気に入りなの」


「何度も行っているヴァリエーレが羨ましいよ」


「早速入ろうよ!」


「ケンジ、背中を洗ってやるぞ!」


 服を脱いだ皆も、ベランダにやってきた。何度も皆の裸を見たけど、風景がいい所で見ると、やけに美しく見える。


「ちょっと、あまり見ないでよ」


「悪い。なんかキレイだなと思ってさ」


 俺は成瀬に謝った。その後、俺は皆と共に湯船に浸かった。温泉は温泉で気持ちよかったけど、この部屋の風呂はそれでとても気持ちいい。愛している皆と一緒にいるからかな。


「ケンジ、誰が速く泳げるか競争しようよ!」


「ルハラ……マナーを守りなさい」


「ケンジの背中って大きいね。それに……暖かい」


「勇者! ケンジの背中は今我が洗っている! 邪魔をするな!」


 ルハラたちが俺の後ろで騒ぐ中、成瀬が俺の横に近付き、こう言った。


「ほんと、ここから見る夜景はキレイね……」


 成瀬はそう言うと、俺の肩に抱き着いた。


「ああ……そうだな」


 俺は成瀬にこう答えた直後、皆が一斉に俺に抱き着いてきた。



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