空中での大激戦
剣地：コクピット内
俺はオハリの人たちが用意した戦闘機に乗り込み、ミニマコーザ王国の戦闘機と戦いを始めた。俺一人に対し、奴らは軍団で戦いを挑んでいる。しかし、俺が使っている戦闘機よりも少し古いため、強くないと思う。それに、奴らの通信を受信しているから、奴らが次にどう動くか分かることができる。数では不利だが、戦闘機の性能やパイロットの技術、敵の電波の受信をしているから、俺の方が有利だろう。
「奴の動きを見切り次第、ミサイルを発射せよ！」
「了解！」
おいおい、ミサイルで攻撃するつもりかよ。俺は回避するため、旋回を始めた。しばらくすると、奴らの戦闘機からミサイルが飛んできた。古いミサイルだと思っていたけど、追尾機能があるようで、俺の跡を追っかけてきた。
「グッ！ それなりの兵器を積んであるのか！」
俺はスピードを上げて旋回し、飛んでくるミサイルに対し機銃で攻撃をした。奴らのミサイルは追尾機能があるが、意外と弱く、機銃一発で大爆発してしまった。その後、爆発に巻き込まれたミサイルは連鎖して爆発した。
「ふぅ……何とかなった」
ミサイルを撃ち落とし、俺は少し安堵していた。そんな中、奴らの通信を受信した。
「ミサイルが撃墜されました！」
「各機、フォーメーションを保ったまま攻撃を仕掛ける！ 機銃であれば避けることは不可能だろう！」
今度は機銃で俺に攻撃を仕掛けるつもりだ。隊形を保ったまま攻撃か、攻撃範囲が広いが、スピードが速い俺の機体ならかわすことができる。そう思っていると、奴らの機銃攻撃が始まった。案の定大した攻撃ではなく、簡単にかわすことができる。
「早い、早すぎる！」
「早いまま動けるのか……ケンジはかなり腕のいいパイロットだな……」
「動揺するな！ 撃て、撃ち続けろ！ 必ず当てろ、追撃しろ！」
どうやらリーダー含めて動揺しているようだ。そのせいで、隊形に乱れが出てきた。俺はその隙を見計らい、レーザーを使って一機の翼を撃ち落とした。
「しまった、翼をやられた！ 一時離脱します！」
うっし、命中！ 俺は続けてレーザーを使い、別の一機の翼を撃ち落とし、素早く上昇してもう一基の翼を撃ち落とした。
「すみません、翼をやられました！」
「こちらも翼を撃たれました。離脱します！」
これで残りは一機。どうやら残ったのがリーダーのようだ。運がいいリーダーだな。本当はリーダーを倒して、あいつらの陣形を崩そうと思っていたけど。
「くっ……俺だけ残ったのか……」
リーダーは悔しそうに呟いている。そりゃそうだ、短い時間で部下がやられてしまったからな。さて、リーダーを狙って倒さないと。俺はそう思い、リーダーの周りを動き始めた。リーダーは他の部下とは違い、それなりに俺の動きに対応していた。翼を狙って離脱させるという俺の考えを察したようで、翼を狙われないように動いている。
「翼を狙うのを察したか、面倒なことになったな」
俺は機銃を撃ってリーダーの機体の動きを変えようとした。そうしてレーザーで翼を狙いやすくし、翼を狙い撃つ。そう考えたのだが、リーダーは俺が放つ機銃をかわし、俺に反撃をした。
「ウゲッ！ またミサイルかよ！」
リーダーの戦闘機から三発のミサイルが飛んできた。さっきのミサイルと同じく追尾機能があり、俺はミサイルを落とすため体制を変えた。だが、その時にリーダーの機体が近付いてきた。あいつ、体当たりを仕掛けるつもりだ！
「これで終わりにする！」
くっ、このままじゃ奴の機体とぶつかる！ 俺はそう思い、急降下してリーダーの機体から離れた。しかし、俺に向かって飛んでくるミサイルはまだある。俺はまずミサイルをどうにかしようと思い、旋回してミサイルを破壊した。何とかなったと思ったが、突如アラームが鳴り響いた。機銃を受けているようだ。
「うォォォォォォォォォォ！」
どうやら、リーダーは俺がミサイルを破壊した隙を狙い、機銃を撃っているようだ。大きいダメージじゃないが、借りた戦闘機に傷が付くのはよくはない。俺はそう思い、突っ込んでくるリーダーの翼に向かってレーザーを放った。翼に命中したのだが、それでもリーダーは俺に突っ込んだ。
「道連れだ！ このまま突っ込んでやる！」
マジかよ、あいつ……このまま突っ込むつもりだ！
ヴァリエーレ：オハリの飛行船
ケンジが外で戦っているのを見ていたが、一機だけ攻撃を受けてもケンジの乗る戦闘機に突っ込もうとしている。
「こりゃまずいよ！ どっちも落ちちゃう！」
「仕方ないわ。窓を開けます！」
私は窓を開け、ケンジに突っ込もうとする戦闘機に向かい、電撃を放った。私が放った電撃は戦闘機を包み込んだ。よし、これで電気を利用して操ることができる。私は戦闘機を操り、ミニマコーザ王国の飛行船へ戻した。これでケンジとあの戦闘機に乗っている人の命が助かった。安心していると、ケンジからの通信が入った。
「戦闘が終わりました。一度戻ります」
「おう。ご苦労じゃった、剣地」
オノブさんが返事をし、少し待とうと私とルハラに告げた。数分後、ケンジが私たちのいる所へ戻ってきた。
「助かりましたヴァリエーレさん。あのままあいつが突っ込んできたらどっちも死んでいました」
「無事でよかったわ」
「すごいよヴァリエーレ」
と言って、ルハラが私の胸を揉もうとした。何年経っても、相変わらずルハラはスケベね。この状況は何とか回避したが、まだミニマコーザ王国の飛行船はいる。まだ何か手があるのかしら。
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