富士山山頂での決戦
剣地:孤児院
あれから俺たちはすぐにベッドに入って寝て、モンスターとの戦いの疲れを癒した。目が覚めてすぐ支度をし、俺たちは外に出た。小野さんが心配そうに俺たちの方を見ている。
「皆、よその世界の悪人と戦うようだけど……気を付けてね」
「はい。小野さん、この戦いが終わったら一度ここに戻ってきます」
俺がこう言うと、皆が頷いた。だが、小野さんは少し悲しそうな目で俺にこう言った。
「これが終わったら……元の世界に戻るの?」
うーん……確かにそうだな。奴を倒したら俺たちはペルセラゴンに戻る。そしたら……どうなるのだろう。日本に戻ることはできるのか? いや……俺と成瀬は日本で一度命を落として転生した身だ。日本でもう一度生活することはできるのか? 多分……無理だろう。そう思っていると、いきなり身震いするほどの強い魔力を感じた。
「何か今、地震のような音が聞こえたけど」
「家光の奴が何かしたみたいだ。小野さん、後で話をするから、絶対に戻るから!」
「どこか安全な場所に隠れてください」
俺と成瀬は小野さんにこう言って、皆と共に富士山へ向かって飛び始めた。
「必ず戻ってね、皆!」
俺たちは小野さんの声を聞き、富士山へ飛び続けた。
孤児院から富士山山頂まではあっという間に到着した。すでに家光の奴が魔力を開放して立っていて、その前にはロストジャスティスのリーダーが立っていた。
「よぉ家光。久しぶりの日本はどうだ?」
「私が支配していた時より大きく変わってしまいました。しかし、私が望んでいるのは日本の成長ではありません。私が日本を支配することです」
「古の時代にいた奴が転生して勝手に戻ってきて、勝手に好き勝手やって、そんな奴の言うことを聞く奴はいねーと思うけどねぇ」
「私の言うことを聞かなければ、無理矢理にでも従わせます。私が支配していた時のように」
ケッ、やっぱり奴は奴だ。自分が偉いと思って他人を見下していやがる。その態度が気に入らない。俺たちは武器を持って家光に襲い掛かろうとしたが、その前にロストジャスティスのリーダーが武器を持って俺たちに襲い掛かった。
「お前らはこのドレノが始末する! 貴様らのせいで命を散らした仲間の仇、とらせてもらうぜ!」
「やれるものなら……」
「やってみなさい!」
俺たちは襲ってくるドレノに対し、武器を構えた。
ティーア:富士山山頂
イエミツの奴と戦う前に、ロストジャスティスのリーダーであるドレノを倒さないと。ドレノは仲間の仇と言って私たちに敵意を向けているが、あいつの仲間は禁断スキルや神殿の罠で命を落としている。ドレノは私たちが原因だと思っているようだ。自業自得の結果なのに。それよりも、イエミツの奴から力を貰ったのか、すごい魔力を感じる。
「ハッハッハ! すげーぜ、イエミツさんよ! あんたから貰った力のおかげでどれだけ無茶しても戦えるぜ!」
ドレノは笑いながら剣と盾を振り回し、ケンジやヴァリエーレに攻撃をしている。二人はドレノの攻撃を見切れないのか、防御しかできていない。
「ケンジ! ヴァリエーレ!」
私は急いでドレノに攻撃を仕掛けたが、盾によって防御された。
「ふん、大した力じゃないな」
「そう。それなら」
「これはどう?」
ナルセとルハラが同時に風の刃を発し、ドレノに攻撃を仕掛けた。ドレノはダメージを受けているが、何とか耐えているようだ。しかし、二人が風を発してくれたおかげで、ドレノは態勢を崩した。そんな中、魔王が鎌を持って私に近付いた。
「一気に決めるぞ、勇者。我に合わせてくれ」
「うん!」
私と魔王は魔力を開放し、持っていた武器で同時に攻撃を仕掛けた。
「グフッ!」
私と魔王の攻撃を受けたドレノは血を流しながら後ろに吹き飛んだ。そのタイミングでケンジとヴァリエーレさんが銃を構え、倒れたドレノに向かって魔力の弾丸を撃ち続けた。
「グワァァァァァァァァァァ!」
「あんたは邪魔だ。さっさと倒れてくれ」
「あなたに用はありません。痛い目を見たくなければ引いてください」
ドレノは多分強くなったのだろう。でも、それ以上に私たちは強くなった。そのことを感じたドレノはイエミツに近付き、何かを頼むようにこう言った。
「た……頼む……もう少し俺に力をくれ!」
「力? あの程度じゃ足りないのですか?」
「奴らは強すぎる……今の俺じゃあ無理だ! と言うか、お前も戦え!」
「仲間の仇討ちをするのですよね? 私はあなたたちに依頼をした依頼人。あなたの仇討ちに協力する義務はないと思いますが」
「クソ……最初から俺たちを見捨てるつもりだったのか?」
「いいえ。私は自分のためにあなたたちを利用しただけです」
「ヘッ……そうかい」
会話中だけど、ドレノを倒すチャンスは今しかない。そう思いながら、私たちはドレノに近付いて攻撃した。この様子を見たイエミツは、笑みを見せながらこう言った。
「卑劣なことをするのですねぇ」
「敵に対しては、容赦はしないつもりだ」
「あんたの方が卑劣よ」
ケンジとナルセの言葉を聞き、イエミツの奴は不気味に笑った。その時、ドレノからとんでもない魔力を感じた。
「こうなったら俺一人でもやってやる! テメーら全員地獄へ送ってやる!」
この魔力……まさか、禁断スキルを使うつもりだ! ケンジがドレノを止めようとしたが、イエミツが魔力の紐を出し、私たちの体を縛ってしまった。
「何するつもりだ、この野郎!」
「あれこれ言いましたが、フォローぐらいしないと罰が当たると思って」
「テメーは罰が当たっても、おかしくないくらい悪いことをしているだろうが!」
ケンジは笑みを浮かべるイエミツに向かって怒声を放った。クソッ、イエミツのせいでドレノは禁断スキルを発動してしまった。こうなったら、もう本気を出して戦うしかない!
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