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戦いは再び東京で


成瀬:大阪


 やーっと操り人形の正体が判明したわ! 巨大な手がベリオネットの正体だなんて、思ってもいなかったわ。そもそも、あんな巨大な手がはるか上空に浮いているなんて、誰も思っていない。


「くっ……」


 奴は急いで人形を上に上げ、私の前に出した。


「それで防いだつもり?」


 私は剣を持ち、ベリオネットが操る人形を斬り刻んだ。すぐ復活してしまうが、その前に私は両手の前に移動し、大剣を装備した。


「しまった……」


「隙ありよ。この一撃で終わりにしてあげるわ!」


 大声と共に、私は大剣を振り下ろした。まず右手を一閃し、続いて左手に接近した。このまま左手を一閃しようとしたが、そう簡単に攻撃を受けないようだ。ベリオネットは何かを考えている。


「そうはさせるか!」


 左手は慌てて後ろに逃げながら魔力の塊を放った。しかし、大した威力じゃない。私はバリアで魔力の塊を防ぎながら、逃げる左手を追いかけた。スピードは私の方が上で、あっという間に逃げる左手に追いついた。


「クソッ!」


 左手は握り拳のような形となり、パンチをするような形になった。このまま私を殴るつもりだ。迫ってくる左手に対し、私は大剣を構えて接近したと同時に大剣を横に振るった。結果、左手も右手と同じように一閃され、二つに分かれた。


「そ……そんな……バカ……な……あ……」


 ベリオネットは小さな悲鳴を上げながら、消滅した。ベリオネットが武器として使っていた人形も、本体が消えたと同時に粒子となってそのまま消えた。ふぅ、それなりに強い相手だったな。さて、小野さんの所に戻るとしよう。




剣地:東京


 俺が魔力を感じたのは東京の方から。また東京でモンスターが暴れているのか、昨日も変なモンスターが暴れていたな。そう考えながら東京に到着したが、それと同時にとんでもない熱さを感じた。


「アッヂィィィィィィィィィィ!」


 真夏を超える熱を感じた俺は、すぐに服を脱いでしまった。脱ぐだけではだめで、思わず上半身脱いでしまった。それでも熱さは変わらない。一体どんな熱さだ?


「ハーッハッハ! 燃えろ、何もかも燃やし尽くしてやる!」


 上空からうるさい声が聞こえる。空を見上げると、鳥のような物体が炎を吐いていた。周囲を見ると、激しく燃え上がる炎がいくつもあり、東京を火の海にしていた。はぁ、昨日もモンスターが東京を襲ったのに、また変なモンスターが東京を襲っているのか。俺は呆れつつ、服を着て上空へ飛んだ。


「ん? ハーレムパーティーのケンジ殿ではないか。これはどうも……」


 上空にいたのは火を発している鳥のようなモンスター。ふざけるようにモンスターはこう言った後、俺に襲い掛かった。


「テメーが東京を火の海にしたのか?」


「これも命令でねぇ。ケッケッケ」


 奴は炎のくちばしで俺に攻撃したが、俺は剣を装備して反撃し、奴のくちばしを斬り落とした。だが、炎でできているせいか、新たにくちばしが再生された。


「俺は火鳥モドゥルゲス。イエミツ様に言われてここを燃やしている」


「家光が作ったモンスターか。あのバカに命令されるなんてかわいそうに」


「かわいそうなのはお前だ。この俺によって火だるまにされるのだからなぁ!」


 そう言って、奴はモドゥルゲスに向かって火を放った。すぐに火をかわしたが、少し離れていても熱を感じる。それだけモドゥルゲスが放つ火は熱いのだろう。


「攻撃はまだ終わってないぜ! 俺の攻撃を受けてあの世に逝っちまいな!」


 モドゥルゲスはまた火を発し、俺に向かって突っ込んだ。このまま攻撃を避け続けるのもいいが、モドゥルゲスが放つ熱で体力が奪われる。長期戦はまずいと判断した俺は、突っ込んでくるモドゥルゲスに向かって銃を構えた。


「これでも喰らいな!」


 反撃のため、俺は何度も弾丸を放った。しかし、俺が放つ弾丸はモドゥルゲスに近付いた途端、溶けてしまった。


「んなっ!」


「フハハハハハ! そんな鉄の塊で俺を撃ち抜こうとするつもりか? 無駄だ、無駄だ! 俺の炎は何でも溶かす! こんな攻撃、俺に通用すると思うなよ?」


 クソッ、モドゥルゲスの体に弾丸は効かないか。俺はモドゥルゲスの突進を回避し、どう攻撃するか考えた。しかし、モドゥルゲスは俺に考える隙を与えてはくれなかった。


「考えても無駄だ! 俺の炎に、俺の熱に敵う者はいない!」


 なんだか自慢げに言ってやがる。水があればモドゥルゲスを倒すことは……いや、鉄を溶かすほどの熱じゃあ雨が降ってもすぐ蒸発してしまうな。水は無理か。俺はすぐにそう思い、なら闇や光はどうだと考えた。


「オラオラ! 反撃しないのか坊ちゃん? 強がるのはもう終了かい? 今なら楽に殺してもいいのよ? アーヒャッヒャッヒャ!」


 挑発のつもりでこう言っているが、安っぽい挑発のため俺は聞き流していた。俺はモドゥルゲスの隙を見計らい、闇を発して反撃した。


「闇か……」


 おっ、モドゥルゲスはなんだか嫌そうな顔をしたぞ。そうか、やはり闇や光には弱いのか。俺は弱点を見つけたと思い、闇の弾丸を放った。しかし、モドゥルゲスの方が飛ぶスピードが速く、あっさり闇の弾丸はかわされてしまった。


「当たらなければどうということはないな!」


「チッ。逃げるつもりかよ、チキン野郎」


 俺は舌打ちをし、どうやってモドゥルゲスに一撃を入れようか考えた。接近したら熱でやられ、遠距離で闇の弾丸を放っても追尾機能がない限り、モドゥルゲスに攻撃は当たらない。それに、弾丸より早く飛ぶから追尾機能が付いていても追いつくことはできず、闇の弾丸は消えてしまう。


 他のモンスターより早く、鉄を溶かすほどの熱がある。ただそれだけのことなのに、モドゥルゲスは強い。クソッ、かなり面倒な奴と戦いになっちまった。


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