家光が作ったモンスター
成瀬:日本
日本に到着して、昔を思い出す時間をモンスターは与えてくれなかったようだ。周りの光景は変わっていないが、変なモンスターが周囲をうろついていた。私たちはすぐに武器を持ち、うろついているモンスターを倒していった。モンスターの強さは強くないが、どうして奴がモンスターを作ったのか分からない。
「家光の奴。俺たちより先に戻って悪さをしているな」
「こいつ、何か知っているかなー?」
ルハラは倒したモンスターを起き上がらせ、無理矢理家光の居場所を吐かせようとした。だが、その前に私たちの方を見てにやりと笑った。
「シ……シネ! クソヤロウ!」
「あぶな」
ルハラは瀕死のモンスターを高く蹴り上げ、後ろに下がった。蹴り上げられたモンスターの体は突如赤く光出し、爆発した。あいつ、爆発して私たちを巻き込もうとしたのか。その時、仲間の死を察したのか、周りに似たようなモンスターが集まっていた。
「何だ。あいつに仲間がいたのか」
「この雰囲気、仲間の仇討ちで私たちに襲い掛かりそうね」
「丁度いいよ。こいつらを痛めつけてイエミツの居場所を探ろう」
「こいつらが人の言葉が分かればいいが」
「話は終わりだ。襲ってくるぞ」
私たちは襲ってきたモンスターに対し、一斉に反撃を行った。下手に瀕死に追い込むと、爆発して私たちを巻き込もうとする。なるべくモンスターを空に吹き飛ばしながら攻撃を行っていた。しかし、数が多い。それでも体力が減らないのは地獄の十三日の修行のおかげだろう。剣地も敵を軽く追い詰め、家光の居場所を吐かせようとしている。
「おいコラ、家光の奴はどこだ?」
「ゲヒ……ゲヒヒヒヒ……イウワケネーダロ」
「じゃあぶっ飛びな」
そう言って、剣地はモンスターを蹴り飛ばした。敵はなかなか口をわらない。家光に対しての忠誠心があるのか。だけど、居場所を吐かせるにはどんな方法も取らないといけない。仕方ないと思いつつ、私は地面に倒れているモンスターに近付き、こう言った。
「話をしなさい。でないと消すわ」
脅しの材料として、闇の魔力を開放して私は近付いた。それでもモンスターは下品な笑い声を上げ、私にこう言った。
「イウワケ……ネーダロ。ソレニ……オレタチハヤツノイバショナンテシラネーヨ……タダ、オマエタチヲコロセトイワレテルダケンンダ……」
居場所を知らないのか。私は闇を発してモンスターを消した後、皆の方を向いてさっき聞いたことを皆に告げた。
「こいつら、家光の場所を知らないみたい」
「そうなの?」
「じゃあ話をしても無駄か。そろそろ片付けをするか」
「そうだね」
その後、私たちはその場にいるモンスターを一掃した後、山から離れることにした。
ルハラ:日本
私たちは一度山を下り、イエミツの奴がいないか調べようとしていた。だが、ケンジとナルセが私たちを見てこう言った。
「何か着替えを持ってきた方がいいかもしれないわね」
「そう?」
「我らはそんなに目立つのか?」
「うん」
と、ケンジははっきりとこう言った。うーん、これでもおしゃれな軽鎧を着ているけどねぇ。そんなに私たちとニホンの人たちの格好は違うのか。そうこうしていると、下から話声が聞こえた。ケンジはまずいと言って、草の中に隠れた。下からきたのは近くに住んでいる人のようだ。
「どもー。視聴者の皆様ごきげんよう。ヨウチューバーのマサムッサンと申します。今、ニュースで話題になっている変な動物を見るためにこのド田舎へ参りましたー。いやー、私の動画で変な動物の正体がわかれば幸いですが……」
何だ、この人? カメラのような物を持ってぺらぺらと独り言をつぶやいている。気持ち悪い。一体誰に話しかけているのだろう? 私がそう思っていると、同じように不審に思ったヴァリエーレがナルセにこう聞いていた。
「何あの変な人? カメラに向かって何か言っているようだけど」
「あの様子から見ると、動画サイトで生中継を行っているようです」
ほう。この世界にも動画が見られるサイトがあるのか。よく、素人のエッチなハプニング動画を見ていたなー。そんな中、ヴィルソルが感心した声を上げ、こう呟いた。
「ネットを使って、あの男が映している動画が流れているというわけか。この世界にも似たような物があるのじゃのう」
「しっ、静かにして。ここに隠れているのがばれちゃう」
ナルセがこう言ったその直後、マサムッサンとか言った変な男は私たちの方へ近づいた。
「あれ? 今、何か声がしましたね……行ってみましょう」
「ヤベッ」
声を耳にしたマサムッサンって男の人が、私たちのいる草むらに近付いてきた。その時だった、生き残りのモンスターが五匹現れ、マサムッサンと言った男を襲い始めた。
「ギャァァァァァァァァァァ! 何だ、これ? これがあの動物か!」
「ゲヒヒヒ! ウマ……アマリウマクナサソウナニンゲンダナ」
「トニカククッチマエ。ハラノタシニナルダロウ」
「えっ、人の言葉を……」
「ゲヒヒヒヒヒ! シネェェェェェ!」
まずい、モンスターはマサムッサンを襲い始めた。私たちは草の中から出て、一気にもスターを撃破した。その際、マサムッサンが持っていたカメラが攻撃に巻き込まれ、破壊されてしまった。
「あああああ! 俺のカメラが!」
「おっ、我に戻ったようだな」
戦いを終えた後、ケンジがマサムッサンに近付いて声をかけた。
「なんか大変なことになっているから、視聴回数のために体を張るなよ。バカなことをして死にたいなら、これ以上何も言わないが」
「は……はひい!」
マサムッサンはそう言って逃げて行った。ふぅやれやれと思っている中、足音が聞こえた。後ろを振り返ると、そこには女性が立っていた。その女性は私たちを見て、体が震えていた。まずい。変な人たちって思われているかな。そう思っていると、女性はケンジとナルセに近付いた。
「剣地君……成瀬ちゃん?」
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