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闇の中の戦い


 ピレプは部屋にあるテレビを見て、この状況を知った。クァレバの団員に捕らえられたリーナ姫を見て、ピレプは興奮しながら呟いた。


「やっと捕まえたか。殺せ、殺せ、殺せ! 今すぐ殺せ! 王の座に座るのはこの私だ!」


 この言葉を言った後、ピレプは我に戻り、部屋の周囲を見回した。誰もいないことを察し、彼はほっと息を吐いた。そして、再びテレビを見た。




剣地:プラチナタワー頂上近く


 あと少しで頂上だ。俺は後ろにいる成瀬にこう言った。


「そろそろ頂上だ。戦いの準備をしておけよ」


「うん。いつでもやれる」


「了解だ! 一気に飛び上がるぞ!」


 俺は加速し、一気に頂上へ向かった。そして頂上へ到着し、リーナ姫をさらった奴にこう言った。


「姫を返せ」


「そいつは無理な話だ。姫を殺すのが俺たちの仕事なんでね。ついでと言っちゃああれだが、お前らも殺してやるよ」


 そう言うと、姫をさらった奴はリーナ姫を抱えたまま、空を飛んだ。


「俺の魔力で殺してやるよ……と、言いたいところだが、坊主。貴様の相手は俺じゃない」


「そうだ! 貴様は俺の獲物だ!」


 空の方から聞いたことのある声が聞こえた。しばらくして、二つの剣を持った男が頂上に降り立った。


「あ、この前のおっさん」


「坊主、お前気付いてないのか? この人がクァレバをまとめるリーダー……レッジさんだよ」


 かもしれないが確信に変わった。俺はあの時やっぱり、リーダーであるレッジと戦っていたのか。あの時倒しておけばよかった。


「再び貴様と会えるのを楽しみにしていたぞ」


「変なおっさんと再会するなんて俺は嫌だけど」


 レッジは笑いながら剣を構えなおし、俺に向かって叫んだ。


「貴様を殺して、姫も殺す!」


「そんなことさせねーよ」


 俺は剣と盾を装備し、レッジに向かって走って行った。




ヴィルソル:プラチナタワー近くの森


 さて。スナイパーはこの辺りにいるはずだ。周囲は暗く、何も見えないが……我の目は少し特殊で、暗闇の中でもそれなりに見える。エイトシターによれば、魔族は犬や猫などの獣と同じように夜でも目がいいらしい。


「誰かきたぞ!」


「撃て! 撃て!」


 どうやらスナイパーは我の存在に気付いたらしい。声を出したのが運のツキだったな。相手の位置さえ分かれば、闇で攻撃できる。我は魔力を発し、地面にぶつけた。その直後、相手の悲鳴があちこちで聞こえた。


「相手に自分の位置を知らせるな」


 女の声が聞こえた。命令をしているから、どうやらこいつがスナイパー連中のリーダーなのだろう。こいつを倒せばスナイパー共は何もできなくなる。


「我はここだ。くるならかかってくるがいい!」


 我はわざと大きな声でこう言った。今我の周囲には闇のバリアを張っている。弾丸が飛んでくる方向が分かれば、相手のいる位置が分かる。ただ、相手も相当頭もよさそうだから、そう簡単に場所を知らせることはなさそうじゃが。


 しばらくし、軽い音と共に小さく風を切る音が聞こえた。我が張ったバリアに弾丸が命中し、そのまま下に落ちた。その後、いろんな方向から弾丸が我に向けて撃ち込まれた。


 それなりにやるようじゃの。我は飛んでくる弾丸を見ながら、相手の位置を探知していた。我が相手の位置を探知して魔力で攻撃するのがばれている。だから、相手はちょこまかと動きながらライフルを撃っている。


 我は周囲を見て、盾になるようなものと身を隠せる場所を探しながら移動した。そんなことをしていると、相手の攻撃は止んだ。どうやら我の姿を見失ったようだ。


「それで身を隠したつもりか?」


 声が聞こえた。その直後、我の背後から弾丸が飛んできた。もしかして、相手の位置を探知するアイテムやスキルを相手は持っているかもしれない。あの程度の弾丸を受けても大した怪我を負うことはないが、相手の場所が分からないので攻撃することもできん。少し考えた結果、我はある策を練ることにした。


 我は水を発し、周囲に雨を降らせた。それもただの雨ではない。凍らせて氷柱のように尖らし、相手に攻撃するのだ。さて、どうなる?


「雨? イテェ! 尖ってやがる!」


「クソッ、腕に食い込んでくる!」


「皆、避難しろ!」


「あそこの木の下に逃げろ!」


 効果は抜群だ。このおかげで相手の居場所を知ることができた。敵は今、木の下に逃げている。氷の雨を避けるためには、どこか雨宿りする場所が必要だ。なら、そこを狙って攻撃すれば敵を一網打尽にできる。


 さぁ、攻撃を始めよう。我は雨宿りできそうな場所を察知しては、闇で攻撃を仕掛けた。すると、あちらこちらから敵の悲鳴が聞こえた。我の策は成功したようだ。その時、後ろから声が聞こえた。


「よくも私の仲間を」


 どうやら、この女がスナイパー連中のリーダーのようだな。我は振り返り、槍を装備した。


「殺しはせん。だがいろいろと話を聞きたいから半殺しにはする」


「子供が舐めたこと言うな!」


 女は両手に拳銃を持ち、我に向けて発砲した。我は槍を回して弾丸を払い、女に向けて闇を発した。女は飛んでくる闇を横に移動しながら避けた。


「この程度か?」


「手加減していた。望みとあればこの魔王ヴィルソル、本気を出して相手しよう」


 我は魔力を発し、周囲に闇のオーラを出現させた。


「闇の魔力……それに魔王って」


「知らなかったのか? 貴様たちは魔王と戦っていたのだ」


 女は泣きそうな顔になった。おーおー、今更泣いて命乞いをするつもりか?


「何で……魔王が……」


「惚れた男と一緒にギルドで働いている。それだけのことだ」


 我が近付こうとすると、女は叫びながら両手の拳銃を発砲した。だが、我の闇はその弾丸を飲み込んでしまう。この程度なら本気を出すつもりはなかったが、今はリーナ姫の命がかかっている。早くこいつらを片付けよう。


「さっきも言ったとおり、殺しはせん。だが半殺しにはする」


 我は闇を操り、女を飲み込んだ。闇の中から女の悲鳴が聞こえる。セントラー王国でクァレバの団員に拷問する際に使った闇の炎だが、今はそれより少し強くしてある。火傷はすると思うが、死にはしない程度に威力は弱めている。


「さて、頃合いか」


 我は闇の炎を消し、中にいる女の様子を調べた。気は失っているようだが、軽い火傷を負っているようだ。


「さて、戻るか」


 我は気を失った女と、その部下であるスナイパー共を捕まえ、そのままプラチナタワーへ戻って行った。




ティーア:プラチナタワー前


 この男、意外と強い! 私はカグワと名乗る男との戦いからしばらくし、ようやくカグワの実力を察した。使う武器は刀だけ。しかし、この刀の切れ味がかなりいいのだ。私が光の魔力で作った刃を放っても、その刀は光の刃を斬ってしまうのだ。


「もう降参するか? 小娘」


 カグワは私に向かってこう言うと、懐から小さな刀を投げ渡してきた。


「切腹用だ。私も剣士だ、弱き者をこの刀で斬るのはしたくない」


「何それ? あんたが強いのって、その刀のおかげでしょ?」


「何を言うか? この刀、名刀クモギリを使いこなすには、それ相当の鍛錬が必要だったのだ」


「そうなんだ」


 私はもう一度光の刃を発し、相手に向けて投げた。


「その技は通用せん!」


 カグワはまた光の刃を斬り、消滅させた。


「何度も同じ技を使うでない。潔く負けを認めろ」


「それは無理だね。私って負けるの、大嫌いなのよ」


 相手は自分が強いと思っている。負けを認めろとか切腹しろとか、勇者に向かって何を言っている。本当に本気出して倒してやる。私はそう思い、魔力を発した。


「ほう。それでも拙者に挑むか。なら……その態度に応えよう」


 カグワもクモギリを構え、私に刃を向けた。


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