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家光と邪神の融合!


ティーア:神殿外


 う……うん……少し寝ていたようだ。目が覚めたのは、突如感じた魔力のせいだ。この魔力は……イドナ村で感じた覚えがある。邪神の魔力だ! まさか……家光の奴が心臓を手にしたの?


「勇者、起きてすぐ悪いが、今の魔力を感じたか!」


「うん! こんな魔力感じたら、誰だって目を覚ますよ!」


 どうやら魔王もこの魔力を感じたようだ。その後、私と魔王は外に出て神殿の方へ向かった。その時、外にいたヤーウとリュッセさんと合流した。


「何だ、今の力は?」


「すごい力だよ。それに、威圧感もある!」


「邪神の魔力だよ。イドナって村で感じたことがある」


「邪神の魔力って……まさか邪神が復活したの?」


「そう……かもしれない」


 本当はこの可能性を否定したい。だが、実際に魔力を感じた今、邪神が復活したのだろう。考えたくはないけど……まさか、中にいるケンジたちが負けたの?


「皆……クッ!」


 私は急いで中に行こうとしたが、その時に別の部屋で休んでいたルハラとヴァリエーレ、そして敵の女の人の姿が見えた。


「ルハラ、ヴァリエーレ! 魔力を感じた?」


「うん。やけに禍々しい魔力だったよ。中で何が起きているよ、これ」


「私……この魔力に似た力をイドナの村で感じたことがあるけど……まさか」


「最悪な状況だ。邪神が復活したかもしれん。我と勇者は休んだからもう一度中に入って調べてくる! それでいいよな、勇者?」


「もちろん。早く行こうよ、魔王! ケンジとナルセが不安だよ!」


 その後、私と魔王は準備をするために一度小屋へ戻った。戦いの後で戻ってきたせいか、少し疲れているからもう少し休むと言ってルハラとヴァリエーレは小屋で休むことにした。




剣地:邪神の心臓がある部屋


 俺と成瀬は急いで心臓がある部屋に向かった。だが、そこにいたのは怪しげなオーラを放つ家光だけ。心臓があった場所には、もう心臓がなかった。クソ! 家光はもうすでに心臓を手にしてしまったのか!


「家光!」


 俺は魔力を開放し、剣を持って家光に斬りかかった。だが、家光の奴は片手で俺の攻撃を受け止めてしまった。疲れもあるせいで威力がないとはいえ、片手で剣を受け止めるとは。


「あらあら。これで全力ですか?」


「なら、これならどうだ!」


 俺は剣をしまい、魔力を開放して雷の弾を発した。だが、家光は片手で俺の雷を受け止めてしまった。素手で触れたとしても、少しは感電するはずなのに!


「何! 片手で俺の攻撃を!」


「驚いていますね。では、もっと驚くことを教えましょう。これ、左手の小指一本で押さえているのですよ」


「まさか……」


 オイオイ、今の攻撃はそれなりに魔力を込めたのに、それを左手の小指一本だけで防御しているだと!


「では、お返ししましょう。おまけも一緒にね」


 家光はそう言うと、俺の波動弾を弾き返した。しかも威力もスピードもかなり強い。俺は家光の波動を受け、遠くへ吹き飛んだ。


「剣地!」


 成瀬の声が聞こえた。ようやく追いついたのだろう。俺がぶっ飛ばされたことに気付いた成瀬は感情に任せ、家光に襲い掛かった。だが、成瀬の猛攻を家光は軽々とかわしていった。


「見えます。見えますよ、あなたの動きが! 力を得た今、ハーレムパーティーの最終兵器の動きが完全に見えますよ!」


「誰が最終兵器よ! この野郎!」


 成瀬は全属性が入ったいつものビームを家光に向けて放った。だが、家光の奴は左手だけで成瀬のビームを受け止めた。


「嘘でしょ……」


 成瀬は最強の攻撃が簡単に受け止められたことを察し、ショックを受けていた。俺もあの成瀬のビームがこんな簡単に破られるとは思わなかった。


「邪神の力……本当に素晴らしい……あなたたちの攻撃が本当にゴミのようだ。では、今度はこちらの番ですねぇ!」


 家光は魔力を開放し、俺と成瀬に向けて両手を振り上げた。その瞬間、俺と成瀬がいる地面が一気に盛り上がり、俺と成瀬を吹き飛ばした。


「うわァァァァァァァァァァ!」


「きゃァァァァァァァァァァ!」


「これでも手加減をしている方ですよ、これで死なないでくださいねぇ!」


 宙を舞っている俺と成瀬に向かって、家光の奴が発した魔力の球体が襲い掛かった。何とか防御をしているが、大爆発を起こした。爆発の衝撃で吹き飛ばされた俺と成瀬は地面に強く叩きつけられた。立ち上がろうとすると、突如重いものが俺を襲い、地面にめり込ませた。


「今まで使えなかった闇の力……素晴らしい! 素晴らしい!」


 家光の奴……邪神の心臓を手にしたせいで闇の魔力を手にしやがった……ガハァッ! まずい……かなり強い魔力だ……動けない……骨のきしむ音も聞こえる……意識も……まずい……。


「剣地!」


 成瀬も同じ目にあっているようだが……何とか弾き返し、家光に襲い掛かった。だが……返り討ちされて、俺の近くにぶっ飛んだ。


「アグッ!」


 成瀬も重力のせいでダメージを受けてしまった。まずい……このままだと……二人ともやられる!


「う……ううう……」


「そんな……もう……」


 やば……い……も……もう、意識が途切れそう……だ……。あ……あれ? 急に楽になった。楽になっても、ダメージは残っているから意味ないと思うが……。


「素晴らしい力ですよ。これ。これなら日本へ戻ることも可能ですねぇ」


 日本へ……そうだ、家光の目的は日本に戻ること。日本に戻って何をするか分からないが、どうせ混乱させることが目的だろう。そんなこと……させてたまるかよ! 俺はそう思いつつ、魔力をたぎらせて立ち上がった。成瀬も同じ思いで、俺と同時に立ち上がった。


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