この発情エルフを止める者はいるのだろうか?
ルハラ:アジトから離れた河辺
さっきのすごい爆発。きっとヴィルソルがやったようだね。あの爆発なら、まぁ死にはしないけど確実に相手は動けないだろう。
「あんた……これ……どうにかしなさいよ……」
バルサっていう女性が顔を赤く染めてこう言った。今のバルサは上半身が下着で、下半身はボロボロのズボンだけになっている。まー、ボロボロにしたのは私のせいだけどね。
「いいじゃん。セクシーだよ」
「ふざけるな! お前、わざとやっているだろ!」
「まーねー」
私はバルサの攻撃をかわし、後ろに回って乳を揉んだ。
「ヒィッ!」
「女の人には優しくしないとねー」
「セクハラ攻撃のどこに優しさがある?」
バルサは剣を装備し、私に斬りかかった。この攻撃で私の髪がちょっと切れた。へー、意外とやる。
「さてと。ヴィルソルの方も終わったみたいだし……私も本気モードで行かないとねー」
「今のはお遊びって言いたいのか?」
「ちょっとだけね」
私は魔力を発し、風を出した。
剣地:アジトの少し近く
俺とレッジは何度も攻撃を仕掛けていた。何度も何度も剣を振り、その度に刃が頬か服をかするか、刃同士がぶつかり合った。しばらく戦っていると、近くの方で爆発音が聞こえた。
「トリバー……あいつ、油断したな……」
「ヴィルソルが勝ったようだな!」
俺はレッジを蹴り飛ばし、銃を構えて狙いを定め、レッジに向かって銃を撃った。だが、レッジは二つの剣を振り回し、飛んでくる銃弾を叩き落としていった。
「悪いが俺はソードマスターのスキルを持っている。下手な銃は俺には通用しないぜ」
「あっそ」
俺は隠し持っていた拳銃を素早く抜き、レッジに向けて撃った。その行動を察することができなかったのか、レッジは動揺して動きが少し遅れていた。俺が撃った弾丸は、レッジの左肩を打ち抜いた。
「グッ……」
「どうしたおっさん? この程度か?」
俺がこう言うと、レッジは俺を睨んでこう言った。
「俺を怒らすなよ、小僧……」
ルハラ:アジトから離れた河辺
この前、ティーアとヴィルソルとあれこれしたおかげか、勇者の紋章と魔王の紋章が私の手の甲に浮かんでいる。このおかげで、私も光と闇の魔力を使えるようになったというわけだ。その後すぐに姫様の護衛任務に入ったから、凶暴なモンスター相手に試すことはできなかった。この力、今試してみよう。
「ほいよっと」
私は風を発し、バルサの移動の邪魔を始めた。
「ほらほらー、早く逃げないとズボンどころかパンツもブラもズタズタになっちゃうよー」
「この淫乱エルフ! これいじょう下着を攻撃するな!」
このセクハラ攻撃はあくまで囮。相手の服を脱がして戦うのも訳がある。バルサの装備は細かい鎖で作られた鎖帷子を装備しており、腕や足には軽くて丈夫な鉄が装備されていた。いくら風を使ってもあの装備のせいでダメージは通らない。だからわざと装備に攻撃を当てて破壊したのだ。
私は木の上に隠れ、バルサが下を通るのを待った。
「くっそー……どこだ、あのエルフは……」
「ここだよー」
私は上から下に飛び降り、ついにバルサの上下の下着を奪うことに成功した。
「え……キャアアアアアアアアアア!」
全裸になったバルサは、恥ずかしさのあまり両手で恥ずかしい部分を隠した。おーおー、恥ずかしい顔もなかなかかわいいですなー。
「貴様……下着を返せ……」
「やーだねー」
私は風を使い、下着を細かく切り刻んだ。
「さーてと、私は優しいからこれ以上のことはしないよ。大人しく捕まって」
「淫乱エルフ……これ以上の恥辱は許さん!」
雰囲気が変わった。私は何か来ると思い、とっさに身構えた。しばらくすると、バルサの周囲に魔力の渦が発生し、それは徐々に鎧の形となった。
「スキル! マジックアーマー!」
マジックアーマー、厄介なスキルだなー。あのスキルは魔力を使って鎧を作るスキル。物理攻撃はもちろん、魔法攻撃のダメージも抑えられてしまう。いやー、あんなスキルを持っているなんて知らなかったなー。というか、下着姿になった時に使えよ。
「貴様を殺す! 全裸にして、恥ずかしい恰好にさせてからな!」
「相当私のことを恨んでいるね」
「当たり前だ! あんなことをされたら、誰だって恨むだろうが!」
私はバルサの剣での攻撃をかわし、そのまま逃げた。
「逃げるのか……逃げるがいい、貴様を追い詰めて殺してやる」
バルサが何か言っていたけど、私はもうかなり遠くに逃げたから何言っているか分からない。スナイパーアイで見る限り、バルサは私を見失って周囲を散策している。さて、ちょっといたずらでもしてみようかな。私は闇の魔力が発動できるかどうか、ちょっと試してみた。すると、手のひらの上に黒い塊が生まれた。これが闇属性の魔力だと、私は察知した。こいつを空高く放り投げ、丁度いい高さの時にそれを破裂させた。すると、周囲は突然暗くなった。それもそのはず。今私が使った魔法は特定の場所を暗くする魔法だ。クロウアイでバルサの様子を見ると、相当慌てているのか動きがさらに激しくなった。
「クソ、暗くて回りが見られない!」
向こうは暗くて周囲が見渡せない。これはチャーンス。急襲してマジックアーマーを破壊し、一気に倒そう。
私は相手に悟られないように動き始め、徐々にバルサに近付いた。どうやら、すぐ背後にいるのにバルサは私のことに気付いていないようだ。
「どこだ、どこにいる!」
さて、襲うとしますか。私は右手に光魔法を発し、力を込めた。この威力ならバルサのマジックアーマーを壊すことができるだろう。
「何だ、この魔力は……」
バルサは私のいる方を向いた。さて、襲うとしますか。私はバルサに飛びかかり、上乗りになった。
「貴様! こんな真似をしやがって!」
「うるさいねぇ。そんな子にはお仕置きだよー」
私は光の魔力をバルサにぶつけた。すると、光は激しく音を鳴らし、バルサのマジックアーマーを破壊した。
「風が肌をなでている……マジックアーマーが破られたのか……」
「その通り」
私はそのままバルサの手足を押さえつけ、闇の鎖で動きを封じた。
「なっ……何をする?」
「お仕置きのセクハラ攻撃だよー」
私はバルサの胸を掴み、強く揉み始めた。バルサは喘ぎ声を出しながら、私に罵倒を始めた。
「止めろ……あぁっ! 胸を揉むな……まだ誰にも触らせたことはないのに……あぁん! 手を離させ……おぉっ! 降りてぇ……」
「お仕置きは始まったばかりだよ。大丈夫、この闇のドームは誰も入ることはできない。つまり、この空間は二人だけの空間。暗いし、明かりもない。最高のムードじゃないか」
「何が最高のムードだ!」
あぁ……興奮してきた。どうやら相手はたくさんの人を痛めつけてきただろう。だけど、自分が逆にこうやって酷い目に合うのは初めてのようだ。どうやら、これがいろんな意味で初体験。
「お仕置きは始まったばかりだよ。さぁ……もっと楽しもうよ」
バルサの目は暗闇になれたのか、私の顔を見て表情が変わった。怯えていて、目からは涙を流している。
「止めて……ホントに止めて……お願いだから……」
「いい声で鳴くねぇ……そんなにお仕置きが嫌なのかい?」
私の問いに対し、バルサは一生懸命に首を縦に振った。
「フフフ……だーめ。君は一度酷い目に合わないとね……君に酷いことをされた人たちの恨みもちょっと込めて……お仕置きを本格的に始まーす」
その後、闇のドームの中でバルサの悲鳴が響き渡った。ケンジとヴィルソルの戦いが終わるまでこうしてよーっと。
ヴィルソル:ルハラが作ったドームの近く
我の目の前に闇で作られたドームがある。普通の人間では闇が邪魔をして中の様子を見ることはできない。だが、我は魔族。簡単にこのドームの中を見ることができる。
「こんな状況で何をやっているのやら」
中で繰り広げられているセクハラによる攻撃を見て、我は呆れていた。まぁ、ルハラが無事ならそれでいいが、ケンジは無事だろうか。
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