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追い詰められた先に


ヴィルソル:集落


 相変わらずナルセの魔力はとんでもなく強いのう。本気を出したらしく、激しい魔力によって地面が少し揺れている。ヤーウもこの揺れを感じているようだ。


「何か揺れているなー。 地震じゃなさそうだし」


「我らの仲間の一人だ。かなりすごい魔力を開放したようじゃ」


 我がこう言うと、ヤーウは分からなそうに首をかしげた。こやつ……魔力のことを知らないようだ。うーむ、確かにこの島の住人は魔力のことを知らずに育ってきたかもしれぬ。知らないのも無理はないか。


「魔力ってなんだ? うまいのか?」


「簡単に言えば、我ら人の中にある強大な力だ。我らはこの力を使って便利な道具を使ったり、悪い奴らと戦ったりしている」


「うーん……よく分からないけど、とにかくすごい力だってことと、あんたらが本当に悪い奴じゃないってことは分かった」


 簡単に言ったつもりじゃが……まぁ、我らのことが悪人でないことを理解したらしい。それだけでもよかった。




成瀬:ツタのドームの中


 私の魔力を感じたチョサベはかなり動揺している。涼しい顔をしているが、額には冷や汗が流れている。


「傷が癒されている……瀕死に追い込んだはずなのに」


「それだけ私の魔力は強いってことよ」


 私はそう言うと、右手を高く上げた。それと同時に、地面が割れてそこから炎が舞い上がった。


「何だと! ウォォォォォォォォォォ!」


 突如発生した炎を防御しきれずに、チョサベは炎に飲み込まれた。ダメージは与えたようだけど、まだチョサベはぴんぴんしている。あの炎を受けてまだ動くなんて。少し驚いた。だけど、体中に付着している火を見て驚いていた。


「クッ! まだ消えぬのか! クソッ!」


 体にまとわりついた炎を消すため、チョサベは槍を払って消しているようだけど、まだまだ私の攻撃は終わったわけじゃない。


「体に付着した火が気になるなら消してあげるわ! ありがたく思いなさい!」


 次に発したのは大量の水。私は水を操ってチョサベを飲み込んで溺れさせようとした。水の中なら武器を上手く使えない。それに、水の中には剣のように尖った氷柱が猛スピードで流れている。刺さったら確実に致命傷になるだろう。


「グハァッ! ここまでとは……ブフォッ!」


 激流の水を流しているけど、チョサベは何とか顔を出して呼吸をしていた。しかし、すぐに水に飲まれた。しばらくして水を止め、チョサベの動きを見た。体中は傷だらけ、氷柱でダメージを与えられたようだけど、まだまだチョサベはまだぴんぴんしている。


「タフね……一体いつになったら倒れるの?」


「この程度で負けてたまるか……ウウッ……」


「あっそう。私も負けてられないのよ」


 次に仕掛けたのは電撃。濡れた体に電撃を受けたらかなり痺れるだろう。チョサベもそれを把握したらしく、手にしている斧を高く振り上げた。本物の雷なら高い所にある物や鉄に命中するが、私が発した電撃は本物の雷とは違う。魔力でできた雷だし、それを操るのは私だから。


「本物の雷と同じと考えない方がいいわよ、ただの雷じゃないからね!」


 私はそう言って左手から雷を発し、チョサベに命中させた。


「ギャァァァァァァァァァァ!」


 爆発音のような電撃の音と、チョサベの悲鳴がドームの中に高く響いた。さっきの攻撃でびしょ濡れになり、傷だらけになってしまったので、そのせいで酷いダメージを負うだろう。我ながらえぐいことを考える。


「グ……ハァッ……」


 電撃が止んだ後、チョサベは黒焦げになりながらも立ち上がった。このまま倒れていれば楽になるのに。


「これで……終わりか?」


「終わりじゃないわ。まだ続くわよ、よかったわね。まだ私の攻撃を味わえるわよ」


 私の言葉を聞いたチョサベは、ナイフを装備して私に向かって投げた。だが、その前に私の次の攻撃は始まっていた。チョサベが投げたナイフは私に刺さる前に、粉々に砕けて地面に落ちた。


「なっ! 俺のナイフが!」


「ここでクイズです。火、水、雷。次に発動する魔力はなんでしょーか?」


「クソッたれ、くだらないクイズで遊んでいる暇はない!」


 叫びながらチョサベは剣に持ち替えて私に接近していった。しかし、その前にチョサベが持っている剣、そしてチョサベの体はズタズタに切り裂かれた。


「グァァァァァァァァァァ!」


 チョサベは血を流しながら地面に倒れた。風の魔力を使ったことが分からなかったのかな? まぁいい。そろそろこの戦いにも決着がつくだろう。


「グ……グゥ……」


 何てしぶといのだろう。チョサベはまだ倒れないようだ。


「ロストジャスティスの団員の……俺が……負けるわけには……いかない……」


「裏ギルドのくせに根性あるわね。まぁいいわ、次で終わりにするわよ」


 私はそう言って右手に大きな光、左手に大きな闇を発した。それを見たチョサベは目を丸くして驚いていた。


「まさか……それは光属性と闇属性の魔力! その二つを同時に扱う奴がいたとは……」


「私たちのことをちゃんと調べてないでしょ。甘く見ていたわね」


 私はこう言うと、光と闇を一つに合わせ、合体魔力の準備を始めた。これまでの攻撃を耐えてきたチョサベも光と闇の合体魔力を見て、逃げようとしている。


「逃がさないわよ。この魔力でぶっ飛びなさい!」


 後ろを振り向いて隙だらけのチョサベに向かい、私は合体魔力を解き放った。一つになった光と闇が渦を巻くように飛び出し、逃げ出したチョサベを飲み込んだ。そして、合体魔力はそのまま上へ向かって飛んで行き、ツタを破壊して空高く昇った。ふぅ、ここまでやればもうチョサベも戦えないだろう。


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