直接対決へ!
ルハラ:クァレバのアジト前
私たちが一斉攻撃を始め、数分が経過した。あのアジトからは火事が発生しており、団員らしき悲鳴もうっすらと聞こえる。
「先制攻撃は大成功だな!」
ケンジがバズーカ砲をしまい、こう言った。ヴィルソルは大笑いなしながら望遠鏡を見ていた。
「見ろ! 裏ギルドの連中が慌てているぞ!」
「いきなりこんな攻撃をされたから、誰だって慌てるさ」
ケンジがこう言った直後、私とヴィルソルを突き飛ばした。その時、地面に金属が当たる音が聞こえた。
「あぶねー、向こうにライフル持った奴がいるよ」
「木の裏に隠れるのじゃ!」
私たちは木の後ろに隠れ、ライフルの攻撃をかわしていた。向こうは私たちが隠れたのを察知していないのか、何度も銃を撃っている。
「ルハラ、援護を頼めるか?」
「できるけど、何するのー?」
「反撃だ」
ケンジは木に登り、ライフルを構えた。
「お返しだ」
そう言うと、ケンジはライフルを撃ち始めた。それから、ケンジと相手の撃ち合いが始まった。
「ぐあっ!」
「あぎゃぁっ!」
「うげぇっ!」
下から狙撃手の悲鳴が聞こえる。レッジは彼らを助けようとしたのだが、バルサが腕を引っ張った。
「レッジさん! そんなことしたら、外の闇に飲まれてしまいます!」
「じゃあ見捨てろというのか!」
「悔しいけど……それしかありません」
バルサが悔しそうな顔をして、返事をした。レッジは少し考えた後、壁を殴ってこう言った。
「残っている奴らに伝えろ。何が何でも脱出しろと」
数分後、闇が消えた。その跡には傷つき、気を失った団員たちが倒れていた。避難していたバルサはその団員に近付き、生死を調べた。
「何とか生きています……が、かなりの重傷です」
「治療ができる奴はすぐに治療をしろ! そして、戦える奴は襲った奴らを追え。バイクに乗った二人組と、飛翔する褐色少女がやったと思われる! 見つけたら始末しろ!」
その後、団員はレッジの指示に従い、各々の動きを始めた。
ルハラ:大きい木の上
あんな派手なことをしたから、あいつらはきっと私たちを追ってくる。今、私たちは大きい木の上で様子を見ている。今の所あいつらはきていないが、しばらくしたら姿を見せるだろう。
「さーてと、休んだらもう一回暴れるか?」
「そうじゃな。奴らに我らの力を見せつけようぞ!」
「だねー。それじゃあ木から降りて待つ?」
私がこう言うと、ケンジはそうだなと返事をし、下に降りた。ヴィルソルと私はその後に続き、木の下へ降りた。
「いたぞ!」
「あいつらの仕業だな!」
どうやら、私たちを追っていたクァレバの連中が近くにいたようだ。奴らは私たちを見た瞬間、武器を持って襲い掛かってきた。
「我らが降りたところにいたようだな」
「運がいいのか悪いのか……」
「何をごちゃごちゃ言っている?」
「よくもやりやがったな! ぶっ殺す!」
連中の一人がこう言った瞬間、ケンジが銃を撃った。弾丸は相手の左腕を貫き、後ろの木へ命中した。
「ぐうっ……」
「野郎! やりやがったな!」
「今度は我の番だ」
ヴィルソルが闇を伸ばし、連中に攻撃をした。
「闇が飛んでくる!」
「撃て! 撃って撃って撃ちまくれ!」
「そんなもので我の闇が崩せると思うな」
そう言うと、ヴィルソルは伸ばしている闇を弾き飛ばした。闇の弾丸が連中に命中し、大きなダメージを与えた。
「ぐあああああ!」
「いてぇ……いてぇよぉ……」
「助けてくれ! 殺さないで!」
「ふん。貴様らのようなクズを殺しても意味がない」
ヴィルソルはため息を吐き、こう言った。その直後、何者かがヴィルソルに向けて銃を放った。
「気配を感じなかった……どうやら向こうにも凄腕がいるようだな」
「さっきの闇で弾丸を防御したのか……すごいな」
現れたのは私好みの女性と、両手に拳銃を持っている男。そして二つの剣を腰に携えている男がいた。
「お前らの仕業だな」
二つの剣を構えた男がこう言った。この雰囲気……かなり強そう。
「何の話だ?」
「とぼけるな。俺たちクァレバを襲ったのは貴様らか?」
「だとしたらどうする?」
「殺す」
ケンジとの会話を終えた後、三人は一斉に襲い掛かって来た。
「バルサ、お前はあのエルフの女を対処しろ。トリバーは褐色のガキを始末しろ。俺はクソガキを始末する」
「了解」
「分かりました」
どうやらあの二つの剣を持った奴がリーダーのようだ。あいつはケンジと戦うようだ。で……私の相手はバルサという女性。ナイス。じゃあこのままバルサという人とやっちゃおうかなー。
成瀬:リーナ姫の部屋
剣地たちが出発してから、城の動きに変わりはなかった。唯一変わったとすれば、城の警備がより一層厳しくなったことぐらい。
「ケンジたちは大丈夫でしょうか?」
リーナ姫は剣地たちの身を案じ、不安な表情を見せている。ヴァリエーレさんが剣地たちは大丈夫と返事をしている。まぁ剣地のことだし、暴れてアジトをぶっ壊してくると思っている。それに今回はルハラとヴィルソルも付いている。何かあっても大丈夫だろう。
「ナルセ、ちょっと外に出てくる」
「ええ。分かったわ」
ティーアがそう言うと、外に出て行った。数分後、ティーアは何かを持って部屋に戻ってきた。
「皆、こんなのが落ちていたよ」
「何これ?」
「機械……まさか、魔道機具!」
魔道機具? 名前からして、何か魔力かなんか関係している道具みたい。
「で、これはどういうの?」
「監視カメラの様よ。魔力がある限り、周囲の様子を対応しているモニターで見ることができる」
「まさか、クァレバの人たちが!」
「黒幕に渡した可能性があるね」
ティーアの言葉を聞き、緊迫感が周囲を包み込んだ。じゃあ……もしかして剣地たちがアジトに向かったのも、向こうは知っている。
「皆落ち着いて。いくら向こうが監視しようが、相手は高度スキルと持ったケンジと高い魔力を持ったルハラ。そして魔王のヴィルソル。簡単に勝てる相手ではない……と思う」
「だけど……」
「私はケンジたちが帰ってくるのを信じているわ」
と、ヴァリエーレさんがこう言った。ヴァリエーレさんは私の肩を触り、優しくこう言った。
「ケンジがどれだけ強いのかはあなたが知っているはず。だから信じましょう。愛する旦那は必ず帰ってくるって」
「そうですね。よくよく考えれば剣地の他にもルハラとヴィルソルもいますし、大丈夫ですよね」
少し、気が楽になった気がする。だけど、リーナ姫はまだ不安そうな顔をしていた。その顔を見たティーアが姫にこう言った。
「あまり深く考えないでください。私の旦那は強いです。簡単に死ぬわけがありませんから!」
「そうですか……」
「それに、この任務が終わったら……ちょっとあれことするって約束したのです。まぁ、胸張ってこんなことは言えないですが、ケンジはスケベだから、エッチなことを約束したら必ずやり遂げますので。ご安心を」
「は……はぁ……」
言っていることは本当だ。剣地はかなりのスケベだし、この仕事の後のために頑張るに違いない。
ヴィルソル:アジトから少し離れた場所
我と戦うことになったトリバーという男は、多くの戦闘をこなしてきたのだろう。我との距離の取り方、我の技の対処方法など、戦っているうちに考えている。
「なかなかやるようじゃのう」
「おいおい、可愛い嬢ちゃんが何言っている? 俺より修羅場を体験したのか?」
トリバーは銃口を我に向け、銃を撃ってきた。我は闇を使い、その弾丸を防御した。
「チッ、あの闇が厄介だな……攻撃だけじゃなくて防御もできるのかよ」
相手は冷静だ。どんなことをされても落ち着いて判断している。こいつは意外と苦戦するかもしれないな。さて、どうやって戦おうか。
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