最終決戦、剣地VSジザード
剣地:無人島の森
やっとジザードを見つけたぜ。キリアと心をよむ子供は逃げてしまったが、先にジザードを倒すことが先決だ! それに、心をよむ子供はキリアと一緒に逃げたから、戦いの邪魔をすることはない。状況が有利なうちに勝負に決着を付けたい!
「小僧、この俺様を甘く見るなよ!」
と言って、ジザードはアックスバズーカを構え、バズーカを放った。
「そんなもん効かねーよ!」
俺は盾を装備し、飛んできた弾を跳ね返した。
「フンッ!」
ジザードはバズーカ弾が跳ね返されることを予測していたようだ。アックスバズーカをバットみたいに振って弾を跳ね返した。その後、弾は空中で爆発した。
「やるではないか。俺様の攻撃を跳ね返すと……」
「隙あり!」
隙だらけのジザードに向け、俺は高く飛び上がってドロップキックを放った。ジザードはぶっ飛び、後ろの木に向かって倒れた。
「このガキ、人が話している途中に普通攻撃するか?」
「悪党の話なんて聞いていられるか。俺は話をしにきたわけじゃない、あんたを捕らえにきたんだ」
「小僧が舐め腐ったことを言いやがって。俺様を本気にさせたことを後悔させてやる!」
本気ねぇ。ジザードは本気を出すって言ったが、魔力を解放しただけだ。邪神の奴と戦った経験があるせいか、ジザードの魔力を感じても別に焦らないし、恐怖心が芽生えない。
「ビビッて、驚きもしないか?」
「いや、あんたより強い奴と戦ったからか、全然驚きしないぜ。その程度って見下しているよ」
「何だと!」
俺の本心を聞いたジザードは、怒りに任せて魔力を解放した。木や草が揺れ始めているが、それでも邪神の方が上だ。
「ハーッハッハ! 俺様を怒らせたことを後悔させてやる!」
「いやいいよ、これ以上魔力を開放しても、あんたは俺を倒せない。絶対に」
俺がこう言った後、ジザードは俺に接近した。へー、魔力を開放した分奴の運動神経がかなり強化されたみたいだ。
「死ねぇ!」
ジザードは俺に向かってアックスバズーカを振り下ろしてきた。斧の刃には魔力のオーラが輝いており、生身で受けたら確実に切断されそうな威力だ。だが、俺は少し動いてジザードの攻撃をかわした。防御する必要はない、あの程度の攻撃は避けるだけで上等だ。
「かわしたか。次はそうはいかん!」
と言って、二撃目の攻撃が俺に迫った。今度は横に振っている。この攻撃をジャンプしてかわし、俺は空中で態勢を整えてジザードの額に蹴りを入れた。
「うわっぷ!」
「おいおい、これで終わりって言わないでくださいよ。ジザード船長?」
挑発のつもりで俺は笑いながらこう言った。ジザードは俺の言葉を聞いて激怒していたが、俺はそんなことをしている場合じゃないと気付いた。
「貴様だけは許さねぇ! 小僧! 貴様は確実に俺様がぶっ殺してやる!」
「悪いけど雑魚相手に時間を使いたくない、次の攻撃であんたを始末するよ」
「何?」
ジザードの驚く顔を見た後、俺は剣を取り出して魔力を解放した。その際、ジザードの顔色が変わった。バカそうに見えるが、戦っている相手の魔力を探知する能力はあるらしい。
「何だ……そのバカでかい魔力は……」
「これでも手を抜いている方だよ。殺しはしたくないからな」
その後、俺が持つ剣の刃の周りに、青色の魔力のオーラが発した。強い電撃の魔力を入れたからか、バチバチと強烈な音が鳴っている。
「痛いのは一瞬で終わると思う。覚悟しろ」
俺はそう言って奴に近付き、隙だらけのジザードに向かって剣を振り下ろした。
「が……はぁっ……」
なるべく死なないようにはしたが、ジザードの腹からは血が噴き出した。俺は慌てて軽く治療し始めた。
「息はしているか。ふぅ……やりすぎた」
俺は気を失ったジザードを縛ってインフィニティポーチにいれた後、周りを見回した。さて、逃げた二人はどこに行ったのやら。
成瀬:無人島海岸
海岸には先に戦いを終えたルハラたちがいた。皆、戦って捕まえた敵を縛ってここに連れてきたみたい。
「皆!」
「あ、ナルセ!」
「無事じゃったか。まぁ、ナルセなら無傷で戦いを終わらすって思っていたが」
「止めてよもう」
ちょっかいを入れたヴィルソルに返事をした後、私は動けないように縛ったイーマークを地面に放り投げ、周囲を見回した。
「剣地はまだ帰っていないのね」
「多分ジザードと戦っていると思うけど」
「魔力が感じないわ。まさかあの二人を追っているかも……」
ヴァリエーレさんの言葉を聞き、私は察した。剣地はキリアと心がよめる少年を追っていることを。
「もう、心がよめるってあいつ分かっているのかしら? 私ちょっと行ってきます」
「私も行くよー」
その後、私とルハラは再び森の中へ入って行った。
森の中に戻って剣地を探していたが、魔力を使ってないからか剣地を探し出すことは難しいと思う。
「あいつが魔力を使えば何とかわかるけど」
「それか、キリアの魔力。何かしら戦いがあればすぐにわかるよ」
ルハラの言うとおりだ。もし剣地があの二人と遭遇し、戦いになったら魔力を使う。それを辿って向かえばいいだけ。だけど、あの二人が遭遇したという前提の考えだ。
「簡単に会えればいいけど」
「そうはいかないよねー。こんな世の中にしたのは誰だー」
「変なことを言っている場合じゃないわよ。早く探しましょう」
「はーい」
会話をしているその時だった。近くの茂みから音が聞こえたのだ。誰かがここにいる!
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