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家康の部下


剣地:アオーラ王国領域内


 家康の部下がオノブさんに襲い掛かっている。オノブさんは強い人だが、一対二じゃ分が悪い。早く援護に向かわないと! そう思った俺だが、家康の部下が俺の方を向いた。


「何だ、小僧?」


「消え失せろ!」


 家康の部下が俺に襲い掛かったが、俺は雷を発して返り討ちにしてやった。片方は痺れたが、もう一人の方は無事だった。


「マオシゲ! この小僧……強いな」


「剣地! 痺れた奴を始末してくれ! わしはもう片方を相手にする!」


 オノブさんは刀を持ち、もう一人の方に攻撃を仕掛けた。さて、俺はマオシゲと名乗った痺れた奴にとどめを刺そう。


「悪いけど、戦いなんでね」


 俺は銃を構えて発砲したが、麻痺が解けたマオシゲは一瞬にして刀を構え、飛んでくる弾丸を斬り落とした。


「小僧……貴様を始末してやる……信長を始末するのはお前を殺した後だ!」


 どうやら、相手はやる気満々のようだ。さて、俺も本腰を入れて戦わないと!


 俺は剣を構え、マオシゲに斬りかかった。向こうも刀を構えたまま、俺の攻撃を防御した。攻撃を防御された俺は、後ろに下がったが、マオシゲは前に移動して後ろに下がった俺に斬りかかった。


「ぐぅっ!」


 防御はしたものの、相手の剣圧が強いせいか、俺は後ろに転倒した。マオシゲは刀を構え、俺に突き刺そうとした。


「死ねぇい!」


 あぶねッ! 俺は体を回転させて、奴の攻撃をかわした。かわす途中で銃に持ち替えて、回避行動中に銃を撃ったのだが、さっきと同じように弾丸は斬り落とされていく。


 何とか立ち上がり、俺は奴の戦術を調べ始めた。奴は刀を使って戦う。魔力は少し感じるが、特に使う様子は見られない。多分魔力を使うのは身体能力の強化だけだろう。それと、奴は確実にソードマスターのスキルを所持している。飛んでくる弾丸を斬り落とすことは、そう簡単にできる技じゃない。


 どうしようか。存在がばれているからナチュラルエアは使えないし、銃を使っても意味がない。真剣での勝負を挑むしかなさそうだな。そうしよう。


「銃は無意味と察したか」


 俺の様子を見た奴がこう言った。今、俺は剣と盾を装備している。接近戦で挑むとしたら、攻守バランスのいい剣と盾の装備がしっくりくる。これなら、守りも攻めもできる。


 俺は盾を前に出し、奴に向かって走って行った。


「そんな盾、俺の刀で叩き切ってやる」


 どうやら、俺の盾を壊す気でいるらしい。ただの盾じゃない。俺はこっそりこの盾に電気を流している。奴の刀がこの盾に触れた時、再び奴は痺れるだろう。


 奴は刀を俺に向けて振り下ろしてきた。刀が電撃を纏った盾に命中した時、激しい雷の音が響いた。これで奴は痺れらと俺は思った。しかし、さっきの感電で態勢ができたのか、奴は感電した様子ではなかった。


「同じ手が二度も通じるか!」


 奴はそう言って刀を振り回した。盾で攻撃を防いだが、重い攻撃だったせいで盾を装備している左腕が痺れ始めた。


「いでぇ……」


 痺れた左腕を下ろした瞬間、奴の二撃目が俺に襲い掛かろうとしていた。さっきの攻撃は防御を解くために行ったのか!


「始末してやる」


「やられてたまるか!」


 すかさず俺はしゃがんだままで剣を構え、奴に向かって突進した。奴に接近した際、俺は剣を横に振った。


「ぐっ!」


「があっ!」


 お互いの攻撃は命中した。俺は左肩、奴は腹に。俺の傷は浅かったけど、奴の傷は深いようだ。


「ちぃ……」


 奴は懐にいる俺を蹴り飛ばしたが、腹に刺さっている剣はそのままだ。急いで俺をどかしたかったのか、奴は刀を地面に落としている。


「はぁ……はぁ……」


 何とか奴は腹の出血を止血しようとしているが、戦っているせいで治療はできない。本当なら傷ついた相手に追い打ちをかけるような真似はしたくないけど、これは戦い。奴らは平和な国を襲った極悪人。情けをかけるわけにはいかない。俺は魔力を発し、奴の傷元に向けて電撃を放った。


「グワァァァァァァァァァァ!」


 傷口から電撃が走ったせいか、奴は痛々しい悲鳴を上げ、その場に倒れた。倒したのはいいけれど……後味が悪い決着の仕方だったな。




 剣地の戦いが終わった一方、オノブは笑顔で刀を振り回していた。


「楽しい、楽しいのう! 貴様のような強者と斬りあうことができるなんて夢にも思わなかったわい!」


 強い相手と戦う楽しみのせいか、オノブは興奮しながらこう喋った。だが、相手の男はマオシゲが倒れたことを察し、魔力を解放した。


「俺には戦いを楽しむ趣味はない……マオシゲも倒された……」


「だからどうした? 貴様も本気を出すのか? 出すならさっさと本気を出せ! 早く本気を出してわしを楽しませろ!」


 オノブにこう言われ、男はため息を吐いた。


「なら仕方ない……見せてやろう、このサダマの本気の剣筋を!」


 サダマは叫んだ後、刀を鞘に納め、オノブに接近した。


「居合の距離を自ら縮めるか」


 サダマの行動を見て、オノブはこう考えた。サダマの走るスピードは速い。あっという間にオノブとの差は縮まった。


「覚悟」


 その直後、サダマは素早い速度で居合斬りを放った。


「かわしたか」


「ナッハハハハハ! すごい居合じゃ! こんなに早い居合斬りは見たことがない!」


 オノブはサダマの攻撃に合わせ、後ろに下がって居合斬りをかわしていた。その後、オノブも刀を鞘に納めた。


「今度はわしの番じゃ。わしの居合、見て驚くなよ」


 こう言って、オノブはサダマに接近した。


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