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ルハラと操られたナイスバディ


ルハラ:エクラードの森の泉


 私が気配を探してたどり着いた場所には、泉があった。勇者に関する地域だからか、この泉はかなり透き通っていた。だが、その近くには杖を持った女性がいた。


「フフフ……貴様が俺の相手か……」


 ん? この人は女性なのに自分のことを俺っていう……いや違う。こんな禍々しい気配は人では発することができない。


「ねぇ、あんたただの人じゃないでしょ」


「その通り。俺はこの女の体を操っているだけだ。女の体を操ることができるなんて、俺は幸せ者だな」


「あんたは一体何者?」


「教えてやろう、俺はティティア。魔の杖、ティティアだ」


 ティティアは持っている杖を見せびらかしながら、私にこう言った。そうか、呪われた武具は人の体を乗っ取る力があるらしい。恐ろしいなぁ。


「さぁ、この森を貴様の墓場にしてやろう!」


 この言葉の直後、私に向かって闇の球体が私の周囲に現れた。猛スピードで回っている。少しでも触れたらぶっ飛びそうだ。


「逃げ場はないぞ! さぁどうする?」


「闇の魔力かー。じゃあ私も」


 私は奴と同じように闇の球体を発し、奴の球体を弾き飛ばした。


「貴様も闇を使うのか!」


「光も使うよー」


 驚いて隙だらけの奴に向かって飛びあがり、私は光の光線を奴に喰らわせた。奴は悲鳴を上げ、その場に倒れた。


「グッ……意外とやるようだな……」


「さーて、お楽しみの時間だね」


 私は風を発し、奴に向かって行った。奴は攻撃がくると思っているのか、バリアを張って防御をしようとしていた。だが……私は普通の攻撃はしない! 私は風を使い、奴の衣服を風で破り捨てた。


「なっ……衣服を切り裂いただと! 何をするつもりだ?」


 いきなり服がズタズタになった奴は驚き、私にこう聞いた。私は奴に抱き着き、押し倒した。


「さっき言ったよね、お楽しみの時間だねって」


「お楽しみ? 何をするつもりだ?」


「体験してみてのお楽しみ」


 私は慣れた手つきで奴の体を触り始めた。


「なっ……本当に何をするつもりだ! 体が……熱い!」


 そうか、ティティアって杖は男だ。何だか面白くなってきた。


「普通の男じゃあ味わえないことを味わうことができるからさ、じっくりとゆっくりと味わいなー」


「ふ……ふざけるな! 俺から離れろ!」


 ティティアは暴れて私を離そうとしたが、私が離れるわけがない。奴が操っている女性の体はナイスバディだ。ここでやらなきゃ私じゃない。


「さぁ、お楽しみの再開をしようねー」


「何をする! 離れろ! や……止め……」


 その直後、奴は気を失った。


「意外と刺激が強かったみたいだね~」


 私はその場から立ち上がり、ストレッチをしながらこう言った。すると、空からナルセの魔力を感じた。もうナルセの方は終わったのか。


「ルハラ、そっちも終わった……みたいね」


 ナルセは白目をむき、泡を吹いて倒れているティティアが操っていた女性を見て、少し引き気味にこう言った。


「ナルセも終わったみたいだね」


「ええ。で、呪われた武具は?」


「まだあの人が持っているみたいだね。どうするの?」


「闇で壊せるわ。私がやる?」


「うん、お願い」


 その後、ナルセは闇を使い、女性が持つ杖を飲み込んだ。その時、杖から黒いオーラが現れた。


「クソ……この俺がこんな奴に……」


「いい体験したからオールオッケーということで」


「いいわけあるか!」


 その後、杖はナルセが作った闇に飲まれて消えた。うん。これで呪われた武具が消えたなら、それでいいか。




成瀬:エクラード


 ルハラと合流した後、私とルハラはエクラードに戻ることにした。病み上がりに近い状態で戦っている剣地のことが気になったからだ。そのついでに、私が倒した男と、ルハラのセクハラの犠牲になってしまった女性も連れて行った。エクラードの宿に戻る前に、私たちはフィレさんに倒した男と女性を渡した。どうやら、この人はニートゥムの仲間らしい。ニートゥムは仲間と共にこんな騒動を起こしたのか。


「ニートゥムのバカが。仲間を巻き込んでこんなことを起こして……」


 フィレさんは二人を見て、ため息とともにこう言った。その後、私とルハラは剣地の元へ向かった。剣地は戦いで傷を負ったため、宿で休んでいるらしい。


「ケンジ、入るよー」


 今、私とルハラは剣地がいるという部屋へ向かった。ルハラは部屋に入り、驚きの声を上げた。


「ケンジ、大丈夫?」


「ん? ああ、何とか……」


 剣地の体には大量の包帯が巻かれていた。剣地は無茶したのだろう。


「もう、病み上がりだから無茶しないでよ」


「悪い。でも、フィレさんが俺を助けてくれたからさー、これでも少しは治った方だぜ」


「はぁ、ならいいけど」


 会話後、森の各地で大きな気配を感じた。まだヴァリエーレさんたちが戦っている。すぐに援護に行こうと思ったけど、フィレさんが私の前に現れた。


「すまないが、援護に行く前にあの斧を消してくれないか?」


「はい。でもどうして闇で消せるって知っているのですか?」


「邪悪な気配が消えるとともに闇の魔力を感じたのじゃ。もしかしたら、闇の魔法で消しているのではないかと思ったのじゃ」


 私が呪われた武具を消したことを気配で察していたのか。やっぱり、この人すごいな。まぁ、スケベな所があるからちゃんとした人って言えるかどうか分からないけど。




ヴァリエーレ:エクラードの森


「オラオラオラオラオラオラオラァァァァァァァァァァ!」


 私が戦っている男は滅茶苦茶に暴れまわっている。そのせいで、周りの木が折れて吹き飛んでいる。


「俺の爪の餌食になれ、巨乳女!」


「そんな名前で言わないでよ!」


 私は銃で攻撃を始めた。だが、奴の爪は私が放った弾丸を斬り落としていった。


「そんな豆鉄砲が俺に効くか!」


「じゃあこれはどう?」


 私は電撃を発し、奴に攻撃をした。


「ギャァァァァァァァァァァ!」


 どうやら魔力は効くみたい。奴は感電して真っ黒になり、その場に倒れた。だが、まだ魔力を感じる。


「それなりにやるようだな……このプラルパスィの相手にふさわしい……」


 奴は気味が悪い笑みをしながら、立ち上がった。どうやら、まだ戦いは終わらなさそうだ。


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