表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Romeo & Juliet  作者: Maria
14/21

destiny14...壊れてしまった先生

先生と話したいよ。先生に触れたいよ。先生に抱きしめてほしい。まりあってあの優しい声で何度も呼んで何度もキスをしてほしいよ。先生。先生。大好きだよ。



『まりあ!…あのさ話そう?あっ、てゆーか携帯、繋がらないみたいなんだけど…大丈夫(つд`)???家、居づらくない?』

先生──大好きだよ。

『…大丈夫です!携帯は新しいのに変えさせられちゃったの。でも家に居づらいなんてことはないから大丈夫ですよ。ママもパパも優しいしお兄ちゃんも居るし(^-^)』

『…そっか。。。』

『…はい!!…先生……先生は、大丈夫、ですか??』

この時、先生は微かに笑っていたね。だからあたしは大丈夫だと思ったんだよ。あたしは先生の笑っている顔が好き。大好き。だからあたしは…。



10月も半ばに入り少し肌寒くなってきた。先週の金曜日の4限。英語の授業─先生の代わりに村田先生が入ってきた。先生はその日学校には来なかったんだ。先生どうしたんだろう...?

噂は広まるのも早いけれど消えるのも早い。一ヶ月もすればすっかりなくなっていた。

朝、起きて学校へ行く。授業を受けて友達とおしゃべりして家に帰る。何にもない。ただただ平凡な毎日が過ぎていく。悲しいことも辛いこともないただ平和な毎日。だけど嬉しいことも楽しいことも何一つないたいくつな毎日。



『つか最近木村先生見なくね?』『確かに!どしたんだろ〜ね〜?』

『誰かさんに会えないショックでおかしくなっちゃったんじゃないの〜?(笑)』

『お〜ロミオ〜あなたはどうして先生なの〜ってね。悲劇の主人公、気取ってんじゃねーっつうの!!(笑)』

『言えてる〜!!(笑)』



『いい加減にしなよ!お前らうざい!!』

『…舞』

舞がかばってくれた。

ねぇ、先生─

先生はどうして、先生なの...??

どうしてあたしは先生の生徒なのだろう…。



気がつくとあたしはあの場所に来ていた。あたしたちの秘密の場所──。階段にしゃがみこんで泣いていた。何時間も何時間もただ泣いていたんだ。


『…まりあ???』


『…先生。』

ふと顔を上げるとそこには先生が居た。

『どうした???泣いてるの?大丈夫か...?』

そう心配そうにかがみこんだ先生。

先生、大丈夫だよ。あたしは大丈夫。大丈夫じゃないのは先生なんじゃないの!どうしたのはこっちのセリフだよ先生…先生…すごく痩せ細っていて。顔色悪いよ。瞳だって悲しそうな瞳。

『…先生、どうしたの!ねぇどうしちゃったの?先生!!!』

何を言っても先生はぼ〜っとしていた。しばらくたって先生は急にあたしを抱きしめて言ったんだ。

『このままで…もう少しだけこのままで…』

『先生…。』




『…何をやっているの?』

『えっ...ママ…』そこに居たのはママだった。どうしてママがこの場所を…

『今すぐ離れなさい!!その子から手を放して!!』

先生の手にはもう力なんて全然なくって必死にただ必死にあたしにしがみついているだけだった。先生はあたしからそっと手を離して何も言わず階段を降りて行ってしまった…。

『先生!!』



『…分かっているわよね?

ロンドンへ行きなさい。』

先生、ねぇ先生──。

あたしは行けないよ。こんな先生を1人にして海外へなんて絶対に行けない。

ねぇ、先生─行くなって言って?俺の傍に居てくれってそう言って。お願い先生。



11月11日──。あたしはロンドンへ行きます。

ねぇ、先生?あたし本当に行っちゃうんだよ?あの日以来あたしは何度も先生に電話した。ママには内緒で家にも行ったんだよ。だけど先生は何も言ってはくれなかった…。ただいつもの、哀し気なあの瞳でどこか遠くの方を見ていたんだ。先生、あたしは先生が大好きだよ。世界の誰よりも何よりもあなたのことがあなただけのことが大好きよ。先生──。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ