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夜明け知らずの黒狼ー幼き将と終齢の子ー  作者: 紺
一章 赤竜の巣
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■侍女マリーの決意

 あの方に声をかけるなんて、本当はすごく勇気がいったんです。


 はじめてお見かけしたのは、レオニス様がお帰りになった時。

 アベル様はレオニス様の外套に包まれて抱き上げられてて。なんだか姿を見られるのを怖がっているように見えたの。

 外套の隙間から、ほんの一瞬だったけど、目が合って。

 そのときの表情……すごく悲しい顔でした。


 あんな小さなお姿なのに、深い悲しみがにじんでいて……それが、ずっと心に引っかかってて。


 でも、ただ見ているだけじゃ駄目だと思って。

 何かできることはないかって、ずっと考えていた。

 私でもできる事、お花なら……って。


 お部屋、少し寂しそうだったから。せめて色だけでも、明るくできたらって……。


 それだけなんだけど……「構わない」って、受け取ってくださった。

 レオニス様から聞いたけど、お花を見て「悪くない」そう言ってくださったそうなの。


 わたし今、少しだけ誇らしい。



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